春日公園前の補聴器屋さん 『かすが補聴器専門店』のブログ

春日市・大野城市・太宰府市・那珂川町で唯一の補聴器専門店を開業しました。補聴器と聞こえに関する情報を取り上げていきます。

国内出荷台数

2013-10-30 17:39:43 | 補聴器業界

春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町中心)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ

 

 

最近、夕方が暗くなってくるのが早くなってきました。

お店が終わった後、正面の春日公園をジョギングしているのですが、2周目を走るころには真っ暗になっています。

Tシャツ、ジャージの様相で走っていますが、だんだん寒くなってきているので、そろそろ長袖のトレーナーが必要です。

先日、嫁が私に触発されたのか、早朝ウォーキングを始めました。(これまでも何回か試みているのですが…)

1日でリタイヤしております…。

「3日坊主」ならず、「3日持たず坊主」。(笑)

私のジョギングはそろそろ2ヶ月。

既に習慣化してきているので、雨の日以外は走ってます。

健康維持のため、できるだけ続けていきます。

 

 

さて、本日は「2013年第3四半期(7月~9月)の補聴器国内出荷台数」について取り上げます。

 

 

10月中旬、各補聴器メーカーの3ヶ月出荷実績が発表されました。

3ヶ月間の出荷実績は、全メーカーで、135,362台(前年比101.9%)。

「微増」といったところでしょうか。

個別にトレンドを見ていくと、

ポケット型(デジタル)が142.1%と急増していますが、アナログタイプは62.9%、ポケット型全体では89.7%となっています。

シーメンス社が昨年デジタルタイプのポケット型を発売して急速にデジタルへとシフトしているようですが、全体的には10%ほど減っています。

補聴器全体からの構成比としても7%程度なので、今の時代、進んでポケット型を求める方は少ないようです。

 

 

耳かけ型については、相変わらずPR41電池仕様ののRICタイプが人気。

136.2%の伸びで、補聴器を購入される方の約15%の方がRICタイプを購入されています。

一方、PR536電池仕様の耳かけ型は47.7%と激減。

超小型補聴器は、目立たない特性が売りなのですが、電池寿命の短さや取扱いの細かさが指示されていないようです。

耳かけ型全体では、107.6%。

何より、構成比が55.1%と補聴器を購入する方の半分以上が耳かけ型補聴器を購入していることです。

 

 

当店で振り返ってみても、ここ2ヶ月間、耳かけ型の補聴器を購入されたお客様ばかりです。

理由としては、

 ・小型化が進み、耳かけ型の補聴器が目立たなくなった。

 ・カラフルなケースで色が選べる。

 ・防水タイプやナノコーティング(撥水コーティング)が増えた。

 ・ハウリング抑制機能の向上で、ピーピーなりにくくなった。

 ・耳あな型に比べ、装用の違和感が少ない。

という点が指示されている理由でしょう。

 

 

「色が選べる」という点は消費者にとって大きな要因かもしれません。

i-Phoneも「5C」は売れているようです。

ユニクロのフリースにしても、トヨタのアクアにしてもカラフルなラインナップが消費者に受けています。

メーカーの本音からすると、在庫ストックが大変なんですけどね。(笑)

 

 

また、現在では耳かけ型に防水タイプのラインナップが増えてきています。

 SIEMENS社のAquaris(アクアリス)シリーズ

 PHONAK社のボレロ、ナイーダシリーズ

 Oticon社の耳かけ型(アルタ、アクト、イノなど)

は、防塵・防水の国際保護等級を取得しています。

 

 

防水タイプ以外の耳かけ型補聴器も、ナノコーティングという撥水コーティングを施されたタイプが増えているので、「準防水」といったところ。

汗や水気への対策を強化しています。

 

 

耳あな型の方では、カナルタイプがかろうじて100.9%と前年維持していますが、ほかのタイプはいずれも前年割れ。

全体でも96.4%と振るっていない状況です。

オーダーメード補聴器が増えていない状況では、補聴器のマーケットが伸びているとは言い難い状況です。

 

 

台数が伸びていない状況に対して、唯一の光明は、補聴器の平均単価がアップしているという点です。

メーカーの出荷ベースで、¥56,934⇒¥59,788と3千円近く上昇しています。

店頭ベースでは¥10,000近く平均単価が上がっていることになるでしょう。

アベノミクス効果なのでしょうかね。

恐らく、購入する方が1ランク上の機種を購入しているというよりも、高額機種を購入しているユーザーの絶対数が若干増えているのかもしれません。

 

 

市場では、来年4月、消費税が8%になる前に大きな買い物をする消費者が増えているようです。

住宅、マンション、車など「大きな買い物をするのは今のうち。」と購入を急ぐ方も…。

補聴器の販売業者が、もし「消費税が上がる前に、補聴器を買った方が良いですよ。」と購入を急がせているようなら、ご注意ください。

補聴器は、非課税です!

消費税が上がろうが、全く影響はありません。

ただし、電池やリモコンは、課税対象なので少々影響があるかもしれませんが…。

よ~く検討して購入しましょう!

 

 

 

 

 

本日は、以上です。

 

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最初の来店から5か月…

2013-10-29 17:25:47 | ブログ

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昨日、あるお客様がご来店になりました。

最初のご来店は、6月初旬。

関東にお住いの娘様が、お母様の為に補聴器のことをインターネットでお調べになり、当店のホームページを見付けられました。

「近くに、補聴器の専門のお店があるわよ。メーカー出身の方だからちゃんとしてるみたいよ。」

福岡に帰省した際、お母様のきこえが遠くなっていることに気付き、心配されていたようでした。

 

 

最初のご来店のとき、聴力測定と補聴器の1週間貸出を行いましたが、ご自身が想像していたよりも頭に響く感があったため、補聴器の使用を見送りされました。

 

 

この約5か月の間、メガネ店さんで補聴器をみたりして、ずっと補聴器のことが気にかかっていたそうです。

今回再来店されたのは、娘様からプレゼントされた通信販売の補聴器(耳あな型既製品)を使って、満足されなかったことが要因でした。

また偶然、先々週、当店が出していた新聞広告をご覧になり、

 「もう一度、補聴器屋さんに行こう。」

と決意されたようです。

 

 

耳閉感(こもり感)が強く出ておられ、耳あな型の補聴器で耳を塞ぐと非常に違和感が出るとのこと。

以前貸出した補聴器は、こもり感を想定してRICタイプの補聴器でした。

利得(音量)設定は、70%程度にしていたのですが、これでも高音の響きが気になっていたようです。

今回の試聴では、前回の試聴状態を加味し、高音を抑えめに行いました。

 

 

このお客様、お一人では決心が鈍ることを懸念されていたのか、ご友人夫妻を付添いにご来店されました。

ご友人夫妻も、お友達のこととはいえ、真剣にこちらの説明を一緒に聞かれ、このお客様の後押しをされていました。

結果、補聴器を使ってみようということに…。

 

 

最初のご来店から5か月、最近の当店の広告を見られて二週間…。

補聴器のご購入は、ある意味、決心と勇気が必要なのかもしれません。

 

 

当店では、ご来店されて購入に至らなかったお客様に、その後DM等のご案内をしておりません。

お客様が補聴器を使うようになるには、ご本人の意思が必要であると思っています。

考えようによっては、悩んでいる最中に補聴器屋さんからの案内が来れば、購入のきっかけになるのかもしれませんが…。

やはり、ご本人が「補聴器を使ってみよう!」と自発的に思わなければ、「余計なお世話」になってしまうかもしれません。

 

 

「お店の販売員さんに薦められたから…」

「家族が聞こえていないというので…」

という理由では、なかなか補聴器を使われるようにはなりません。

 

 

当店で購入になったお客様の補聴器使用時間は、補聴器のデータログを見ると平均で8~12時間/日。

この数値であれば、ほぼ毎日補聴器をお使いになっておられると思います。

 

 

補聴器は高価な機械ですが、使っていなくても故障することがあります。

大事に保管していたのに、いざ使おうというときに故障している…。

逆に、毎日使っていた方が、故障しにくいかもしれません。

毎日使っていれば、お手入れやメンテナンスをご自身なりにされるからです。

私がメーカー在籍時代、最初に支給された補聴器のデモ機など、毎日仕事で使っていたせいなのか、15年経っても見事に機能していました。

大事に使うと通常の3倍くらい寿命が延びるものなんですね。(笑)

 

 

お客様には、「最低10年間、この補聴器を使っていきましょう!」を合言葉にしています。

これから、長いお付き合いですよ!

 

 

 

 

 

本日は、以上です。

 

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電話の聞き取り向上(その3)

2013-10-28 16:17:35 | 補聴器

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朝夕が寒くなってきました。

週末は夕方が冷え込んできたので、遂にストーブが登場。

我が家の方針で昔から石油ストーブを使っています。

なぜかというと、ストーブの上でお湯を沸かしたり、鍋の煮物などができて一石二鳥だからです。

今年、早速、サツマイモをアルミホイルに包んで焼き芋をしました。

子ども達も大喜びです。

これから、冬になるにつれ、室内と室外で温度差が生じてきます。

補聴器にとっては、「結露」という現象が起きてきますので、ご注意ください。

使用しないときは、乾燥ケースに入れて、しっかりと乾燥させましょう。

 

 

本日は、「電話の聞き取り向上(その3)」です。

 

 

前回、補聴器での電話の聞き取りについて取り上げましたが、今回は補聴器の最新機能で電話の聞き取りを向上させるシステムについてです。

 

 

最近はやりのBluetooth(ブルートゥース)技術を使って、携帯電話を聞きやすくする方法です。

この方法は、携帯電話、しかもBluetooth(ブルートゥース)対応の機種に限定されます。

最近のスマートフォンには、ほぼ100%搭載されていますが、いわゆるガラケー(二つ折りのものなど)では、Bluetoothが搭載されていないものもあります。

年配の方が使用される、らくらくフォン(余計な機能が付いていない携帯電話)などでは対応できません。

 

 

携帯電話のメニューから「設定」などを開くと、Bluetooth機能を使えるかが確認できます。

補聴器メーカーさんによっては、どの携帯電話が使えるかホームページで公開しているところもあります。

SIEMENS社  Phonak社 

但し、この方法の場合、補聴器本体以外に専用のリモコンが必要となります。

リモコンの価格は各社¥40,000程度します。

また、補聴器本体も高機能リモコンが対応する機種であることが必須です。

 

SIEMENS社のminiTek(定価¥42,000)

 

 

Phonak社のコムパイロット(定価¥31,500)

 

Widex社のM-DEX(定価¥42,000)

 

これらの使用方法は、高機能リモコンと携帯電話をペアリングします。(この設定は補聴器屋さんがやってくれます。)

携帯電話に着信が入ると、補聴器に着信音が鳴り、リモコンの受話ボタンを押せば、電話を取らなくても、直接、補聴器に音声が入ってきます。

電話機を補聴器に当てる必要がないので、当て方やハウリング(ピーピー音)の心配がありません。

電話の相手に向かってしゃべる際は、リモコンに集音マイクが搭載されているので、リモコンに向かってしゃべれば、相手に伝わります。

携帯電話は、ポケットや手持ちのハンドバック内でもOKです。

 

携帯電話はポケットの中でOK

 

但し、携帯電話とリモコンが10~15m以上離れると機能しないのでご注意ください。

例えば、車の中に電話を置き忘れて、家の中にいても受信できません。

 

 

この方法の最大のメリットは、補聴器が両耳仕様の場合、電話の音声が両方から入ってくるという点です。

片方だけでは聞き取りにくい会話の内容が、両方で聞くことによって聞取りの更なる向上が期待できます。

欠点は、Bluetooth搭載の携帯電話にしか機能しないこととリモコンも一緒に持ち歩かねばならないことです。

ご自宅の固定電話では、機能しないシステムなので注意が必要です。

 

 

機械に明るい方であれば問題ないですが、少々機会が苦手という方には難しい使い方かもしれませんね。

 

 

 

 

本日は、以上です。

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補聴器を買う目的

2013-10-23 19:22:07 | ブログ

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昨日は、夕方遅い時間に電話予約が入り、その時間からあるお客様にご来店いただきました。

補聴器希望はお婆様でしたが、電話問い合わせいただいたお母様とお孫様の娘さん3人でいらっしゃいました。

補聴器は初めてで、事前に集音器などのご経験もありませんでした。

聴力測定の結果は、中等度難聴レベル、弁別能60~65%。

耳閉感が強く出ていたので、RICタイプでお試し。

補聴効果はよく出ていました。

当店をお知りになったきっかけは、補聴器チラシとのこと。

このお客様がいらっしゃる地域にチラシを折り込んだのは、今年の2月。

2月以降も新聞広告や新聞に月一折り込まれるタウン誌に出していた広告をご覧になっていたようです。

 

 

広告を初めてご覧になってから数か月。

意を決してご来店になったことだと思われます。

近隣のメガネ店さんでも補聴器取扱店の看板が掲げられており、都度気になっていたそうです。

 

 

日常生活でも聞こえの不具合が頻繁に感じられていたそうですが、なかなか補聴器をつけるという判断にまでは至らなかったようです。

弁別能のスコアがあまり高くないので、両耳装用をご提案。

遅い時間からのご来店でしたが、ご本人もご家族も熱心に試聴と補聴器の説明を聞いていただきました。

 

 

店舗に来られるまで数か月を要したお客様。

今回の来店で、補聴器についての情報(補聴器の種類、特性、価格など)が一気に入ってきて少々混乱してしまった感がありました。

 

 

補聴器は、『衝動買い』で購入するものではありません。

一旦、「本当に必要なのか?」「自分でちゃんと使っていけるのか?」を冷静に考えていただく必要があります。

当店取扱いメーカーのカタログ各種と補聴器のQ&Aをお渡しして、お帰りいただきました。

 

 

補聴器を購入しても使っていないという方はたくさんおられます。

よく「何かの時(必要な時)に、使いたい。」とおっしゃる方がおられますが、この『何かの時』というのが、たいてい補聴器初心者にとって難しい場面であることが多くあります。

 ・同窓会に参加するとき

 ・デイケアサービスに行くとき

 ・講演会を聞きに行くとき

 ・習い事に参加するとき

 ・芝居や観劇を見に行くとき

などなどです。

こうした場面は、ある程度補聴器使用が進んで、経験値が上がってきてでないと効果を感じることは難しいでしょう。

若葉マークのドライバーがF1のサーキットでいい結果を出すことはできません。(少々たとえが強引ですが・・・)

 

 

難聴者は、「会話さえハッキリ聞こえればいい…」と言われます。

補聴器を付けると、会話音が大きく増幅されて聞き取りやすくなりますが、周囲の環境音もそれなりに入ってくるようになります。

環境音を選別して、その中から会話音声だけを取り出すことは、補聴器の雑音処理機能を駆使しても限界があります。

難しい環境下で、聞き取りを向上させるのは、いろんな音環境の中で、自分が聞き取りたい音(会話)を抽出する能力が必要です。

これは、時々しか使わない状態では、なかなか身に付きません。

 

 

補聴器屋さんは、補聴器初心者が補聴器に取り組む場合、フィッティングの計画を立てます。

最初から100%の状態に持っていくことはありません。

ある程度の時間と利得設定、環境設定などを計画に盛り込みます。

計画に対し、どのような進捗なのか、補聴器のデータログ(補聴器が使用状況を常に記録していく機能)で確認し、計画通りであれば次のステップへと進んでいくわけです。

このことは、補聴器の使用時間に大きくかかわってきます。

ということは、『何かの時』にしか使わない使用者だと計画が立てられず、いつまでたってもフィッティングのステップが進んでいかないということです。

 

 

補聴器を使う(購入する)ことは、強い『覚悟(意志)』が必要だと思います。

安易な考えや衝動買いでは、良い結果は出せないでしょう。

補聴器屋さんとは、補聴器の聞こえを通じて長いお付き合いになります。

補聴器を使っているか使っていないかはすぐにわかりますので、騙せません。(笑)

 

 

昨日のお客さんも、よく考えて戻ってこられると嬉しいですね。

 

 

 

 

 

本日は、以上です。

 

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電話の聞き取り向上(その2)

2013-10-22 14:38:22 | 補聴器

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昨日は、小4の娘の10歳の誕生日でした。

嫁の手作りケーキでハッピーバスデイを合唱。

小学校では『1/2成人式』なるものを行うようです。

確かに二十歳まであと半分なのですが、いつまでも子供でいてほしいと思う反面、もう半分大人なんですよね。

言われてみれば、朝、学校に行くための服装も色合いやコーディネートを自分なりこだわっているようで、すっかりお洒落さんです。

私は、着るものに固執しないので、もう何年も洋服屋さんに行っていませんが…。

 

 

さて、本日は『電話の聞き取り向上(その2)』。

補聴器を使って電話の聞き取りを向上させる方法について取り上げます。

 

 

補聴器屋さんがもっともスタンダードに行う手段は、「電話プログラム」を作る方法です。

補聴器の環境設定プログラムに、「電話プログラム」を作り、電話を使用する際、切り替えて活用してもらいます。

「電話プログラム」の設定は、

 

 ・中音域(300Hz~1.5kHz)の利得を上げる

 ・中音域の小入力(小さい音)の利得を上げる

 ・マイクロフォン設定を無指向性にする

 

などです。

電話の受話器は300Hz~3.4kHzの帯域幅で設定されているので、中音域の利得を上げて会話を聞き取りやすく設定します。

 

 

また、補聴器初心者の方にありがちなミスですが、受話器も聞き取りやすくするために「あて方」があります。

 

耳かけ型補聴器の場合、

裸耳の時と同じ要領で受話器を耳に当てても、耳の穴には補聴器のフックからチューブを通して耳栓やイヤモールド(オーダー耳栓)が挿入されているので受話器からの音声は耳に入りません。

 

 

上の写真のような状態では、補聴器のマイク(音を拾う部分)に受話器から出てくる音声が届かず、全く聞こえません。

 

 

耳介(耳)のやや上部分、補聴器のマイクに受話器をかざすようなイメージで近付けてもらうと聞こえやすくなります。

 

 

耳あな型補聴器の場合、

補聴器の上から受話器を押し当てると、「ピーピー」ハウリングが生じてしまいます。

 

補聴器の上から受話器を押し当てている状態

 

これでは、ハウリングの音が邪魔をして相手の声が聞き取りにくい上、相手にも不快なハウリング音が聞こえてしまいます。

 

 

上の写真のように補聴器と受話器の間に隙間を設けてハウリングが発生しないよう受話器のあて具合を加減しなくてはなりません。

 

 

少し、専門的な使い方では、「テレコイル」モードがあります。

固定電話では機能しませんが、携帯電話(スマートフォンを含む)の場合有効な手段です。

耳かけ型補聴器の場合、RICタイプや超小型のものではテレコイルが内蔵されていない場合が多いですが、通常の耳かけ型であれば、標準装備で内蔵されています。

これは、携帯電話の磁気から直接、音声を拾うシステムで、ハウリングや周囲の騒音に影響されず会話を行うことができます。

補聴器の本体に近付けるだけ(磁気を拾える距離)で、音声がきれいに聞こえ、非常に有効な手段です。

 

 

補聴器のオートフォン(イージーフォン)機能と組み合わせれば、いちいち手動でプログラムを切り替えなくてもオートでテレコイルモードに切り替わるので、とても便利な機能。

詳細は、補聴器屋さんで聞くとよいでしょう。

実際に体験させてくれると思います。

 

 

耳あな型補聴器の場合は、オプション機能になる上、補聴器のサイズが大きくなることがあります。

見かけを気にする方にはあまりお薦めできないですね。

 

 

テレコイル機能は、ほとんどの携帯電話に対応すると思いますが、電話機によって感度が異なることもあります。

因みに、i-Phone4/5の場合は、設定>一般>アクセシビリティ>聴覚サポート(補聴器)>補聴器モード>オン の手順で対応するようです。

 

 

 

最新のディバイスに対応できるよう、補聴器は進化しています。

きこえの調整以外にも対応できるのが、よい補聴器屋さんの条件になってきてます。

日々、勉強ですね。

 

 

 

 

 

本日は、以上です。

 

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