春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町活動エリア)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ
補聴器を購入する決断は
人によって様々ですが
つい最近、
両極端の事例があったので
ご紹介します。
一人目の方は、
61歳の男性の方。
まだ、現役で仕事をされています。
今回のご相談内容は、
先日放送されたNHKの情報番組
「ためしてガッテン!」を見られ、
8年間「耳鳴り」に悩まされており
「補聴器で何とかなるのでは?」
というものでした。
正直、「耳鳴り」だけなら
補聴器屋さんでどうこうしようはないのですが、
耳の状態を調べてみると
若干の「難聴」がありました。
平均聴力は、
右:30.0dB 左:27.5dB
高音域に難聴はでていますが、
「補聴器をするにはちょっと早いかな?」
と思われる状態でした。
難聴について自覚症状があるか尋ねると
奥様より、
・テレビの音量が少々大きい点
・会話の途中での聞き返しが多少ある点
を言われました。
1週間のお試しを希望され、
「耳鳴り」に悩まされている
左耳に補聴器をセッティングすると
補聴器を付けた途端
「耳鳴りが緩和している!」と
補聴効果よりも
耳鳴りの軽減を実感されていました。
1週間後再来店され、
経過と効果をお聞きすると、
ご本人より
「耳鳴りの軽減は実感し、テレビの音量も小さくなりました。」
と補聴器の効果がうまく出ていました。
しかし、
仕事先でも同僚の方で
補聴器をしているような方はおられず、
自身が「補聴器を使う」ということに
かなり抵抗を感じるとのことで
結果、今回の補聴器装用は見送りとなりました。
二人目の方は、
58歳の女性。
こちらの方も現役で仕事をされていました。
耳鼻科で耳の状態を診察してもらったところ、
先生からは、まだ補聴器はいいでしょうと
言われたそうですが、
仕事上、聞き返しを何度もできないため
補聴器を試してみたいと希望されました。
平均聴力は、
右:18.75dB 左:18.75dB
やはり、高音域に若干の難聴がありますが、
聴力自体は一人目の方よりも良く、
平均聴力だけを見ると
十分健聴者。
普通なら補聴器の適用はないでしょう。
補聴器をセッティングすると
初期設定の段階では
案の定、
全く、利得が出ていません。
補聴器の効果がわかるよう
高音域中心に
通常設定の2割増しくらいで設定しました。
こちらも1週間のお試し。
ご本人の希望で
両耳での貸出しとなりました。
1週間後、再来店され、
状況をお聞きしたところ
2割増しで設定していたにもかかわらず、
大きな補聴効果を実感しないとのことでした。
補聴している設定が、
高音域中心だったので
音量感がない分
実感が乏しかったのでしょう。
そこで、低音域の利得をさらに加え、
使用しているイヤチップをクローズタイプに変更し、
4日間延長して使っていただきました。
4日後、再々来店されると、
この方は、
「もう少し、はっきりとした補聴効果を
実感して購入したいところですが、
いずれにしても、補聴器は必要です。」
と購入を決断されました。
この二つの事例は、
たまたま同じ時期、
同じくらいの年齢で
同様に仕事をしているという
お客様でした。
男性と女性という違いはありましたが、
一方(男性)は補聴効果がはっきりしていても
購入されず、
もう一方(女性)は、補聴効果が
大きく出ていなかったにもかかわらず
両耳での補聴器購入を決断されました。
決断は、女性の方が男らしかったです。(笑)
私の17年間の補聴器屋さん経験で思うに
女性の方が決断が早い傾向のようです。
補聴器の購入は、『結婚』のようなものかもしれません。
女性は、『結婚』に関して現実的。
相手に対して、経済力(甲斐性)や社会的地位を
求めることがあるかもしれません。(違ってたらごめんなさい。)
『補聴器』に対して求めるのは、
・役に立つか?
・効果があるか?
といったところで
決断は、『織田信長的』です。
※鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス
男性の場合、『結婚』に対して消極的。
いつまでも『ぬるま湯』に浸かっていたいのでしょう。
『補聴器』に対しても
・できれば使いたくない
・必要な時だけ
といった感じです。
決断は、『徳川家康的』なのかもしれません。
※鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス。
興味深い事例でしたので
ご紹介いたしました。
本日は、以上です。
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