五十九皿目 読書『週末のフール』
読書の秋ですね。
わたしにとっては『読書の秋』かつ『食欲の秋』
どんどん増量中です。この分だと春には生まれそうです←なにが?
しかし、仕事でバタバタしているせいもあり、なかなか美味しいものを
食べに行く時間が見つかりません。
そこで、ブログに新ジャンルの『読書』を追加してみました。
本は毎日読んでいますから、それらの感想とかをつらつらと書いていければな・・と。
主には食に関する本が多いのですが、一番最近読んだ本から紹介します。
終末のフール (集英社文庫)
井坂幸太郎(著)
全く食とは関係ありませんが、凄く有名な著者かつ凄く売れた本だったようです。
あいにく発売当時私の短いアンテナにはキャッチされなかったようで
文庫化された今、目に止まって『単純に面白そうだな』という理由で
ジャケ買い。
**********************************************************************************
2***年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年が経った。
恐怖心が巻き起こす、暴動、殺人、放火、強盗、デマ、そしてパニック的な逃避行動・・・。
社会に秩序がなくなり、世界中は大混乱に陥っていたが、ここへきて“5年ぶりに祭りが終わったかのように
町に落ち着きが戻り”(「鋼鉄のウール」)、世間は危うい均衡が保たれていた。
つまり「地球の生命は残り3年」という設定
舞台は伊坂小説のフランチャイズ、仙台。本書は、その北部の丘を造成して作られた団地「ヒルズタウン」に建つ、
築20年のとあるマンションの、“世界の終わり”騒動の後も、今なお生き残って住んでいる人たちが、
入れ替わるように一人称で語る8話の連作短編集である。
**********************************************************************************
この作品は、あなたならどうする?と、問うている様な作品でした。
あと3年の世界に新しい命を誕生させるのか?
完遂していない夢を実現させるのか?
社会に貢献するのか?
人の本質が問われる中で、ポジティブに生きるのか、ネガティブに生きるのか?
内容全てに共感出来るわけではありませんでしたが、本から顔を上げた時
なにかいろいろ『自分ならどうするだろ』と考えてしまった作品です。
中でも一番印象に残った部分が、「鋼鉄のウール」編で、まだ小惑星の予告を聞く前に、
「もし明日死ぬって言われたらどうする?」という質問に、
ボクサーが「変わらず練習し続ける」と言ったところ。
「明日死ぬのにそんなことするわけ」という言葉に対して、
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」
「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
なんだか、胸を突かれた感じでした。
自分自身を振り返ってみると日々なんとなく生きているわけではなくて、
日々一生懸命仕事をしているつもりでも、
なんとなく自分は70~80才ぐらいまでは生きるんだろうなぁと考えている甘っちょろい自分。
この物語のように後3年、いや後10年後でもいい。10年後に自分が死ぬとしたら・・
どんな生き方をわたしはするのだろう。
変わらぬ生き方をするっていう選択は
小心者の選択だろうか、
それとも勇気ある選択なのだろうか。
障害を持った子供の親のセリフが印象に残りました。
世界の終わりにもそれを救いと感じる人間がいる。
万人に等しい価値などないと思い知る場面。
そんなとこを考えさせてくれる本でした。
短編集なので本に慣れていない方の息抜きなんかにもいいと思います。
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読書の秋ですね。
わたしにとっては『読書の秋』かつ『食欲の秋』
どんどん増量中です。この分だと春には生まれそうです←なにが?
しかし、仕事でバタバタしているせいもあり、なかなか美味しいものを
食べに行く時間が見つかりません。
そこで、ブログに新ジャンルの『読書』を追加してみました。
本は毎日読んでいますから、それらの感想とかをつらつらと書いていければな・・と。
主には食に関する本が多いのですが、一番最近読んだ本から紹介します。
終末のフール (集英社文庫)
井坂幸太郎(著)
全く食とは関係ありませんが、凄く有名な著者かつ凄く売れた本だったようです。
あいにく発売当時私の短いアンテナにはキャッチされなかったようで
文庫化された今、目に止まって『単純に面白そうだな』という理由で
ジャケ買い。
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2***年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年が経った。
恐怖心が巻き起こす、暴動、殺人、放火、強盗、デマ、そしてパニック的な逃避行動・・・。
社会に秩序がなくなり、世界中は大混乱に陥っていたが、ここへきて“5年ぶりに祭りが終わったかのように
町に落ち着きが戻り”(「鋼鉄のウール」)、世間は危うい均衡が保たれていた。
つまり「地球の生命は残り3年」という設定
舞台は伊坂小説のフランチャイズ、仙台。本書は、その北部の丘を造成して作られた団地「ヒルズタウン」に建つ、
築20年のとあるマンションの、“世界の終わり”騒動の後も、今なお生き残って住んでいる人たちが、
入れ替わるように一人称で語る8話の連作短編集である。
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この作品は、あなたならどうする?と、問うている様な作品でした。
あと3年の世界に新しい命を誕生させるのか?
完遂していない夢を実現させるのか?
社会に貢献するのか?
人の本質が問われる中で、ポジティブに生きるのか、ネガティブに生きるのか?
内容全てに共感出来るわけではありませんでしたが、本から顔を上げた時
なにかいろいろ『自分ならどうするだろ』と考えてしまった作品です。
中でも一番印象に残った部分が、「鋼鉄のウール」編で、まだ小惑星の予告を聞く前に、
「もし明日死ぬって言われたらどうする?」という質問に、
ボクサーが「変わらず練習し続ける」と言ったところ。
「明日死ぬのにそんなことするわけ」という言葉に対して、
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」
「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
なんだか、胸を突かれた感じでした。
自分自身を振り返ってみると日々なんとなく生きているわけではなくて、
日々一生懸命仕事をしているつもりでも、
なんとなく自分は70~80才ぐらいまでは生きるんだろうなぁと考えている甘っちょろい自分。
この物語のように後3年、いや後10年後でもいい。10年後に自分が死ぬとしたら・・
どんな生き方をわたしはするのだろう。
変わらぬ生き方をするっていう選択は
小心者の選択だろうか、
それとも勇気ある選択なのだろうか。
障害を持った子供の親のセリフが印象に残りました。
世界の終わりにもそれを救いと感じる人間がいる。
万人に等しい価値などないと思い知る場面。
そんなとこを考えさせてくれる本でした。
短編集なので本に慣れていない方の息抜きなんかにもいいと思います。
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突然、『明日死ぬ』ということになったとしたら、私も何も変わらず死ぬのかもしれません。
『3年後に』だったら…
後悔のないように何かをするだろうか。
でも、何かを残そうとするとしたら、3年後に何か変化を求めているということになるのかもしれませんね。
もし、いろんな何かをしたとしても、死ぬときに『後悔はない』と思えるだろうか…
考えてしまいますね。
これが明日だと、何も出来ない。
10年後だと、まだ先の話と思うだろうし。
後、3年後自分はどんな風になっているんでしょうね。