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百三十一皿目 読書『いつかティファニーで朝食を』

2014-11-24 | 読書
百三十一皿目 読書『いつかティファニーで朝食を』

最近、朝食系マンガが増えている気がしませんか?

しかし、表紙の絵を見ると女性向けっぽい絵のものが多くて、
正直わたし自身は読んでみたいけど少女漫画はな・・といった程度の認識でした。

その中で
『おしゃべりは、朝ご飯のあとで。』のレビューを目にする機会があり、
面白そうだな。と読んでみました。


読んでみると面白かったですね。

まず朝ご飯のみの内容っていうのが新しい。

今まで朝食を軽く考えてきたわけではないですが、
『わざわざ』朝食を食べに行く機会はあまりなく、
あるとしても旅先で行く程度。

東京、築地市場での朝ご飯。
下関、唐戸市場での朝ご飯
等、朝食を食べに行くというよりは
『朝しか営業していない』から朝に行くって感じでした。

これは実際、出張等の時に同行者に朝ご飯を食べに築地に行こうとお誘いした場合、
『さすがです。朝食を食べにわざわざ早起きして外出するなんて』

って、関心される場合が多いので他の方々も朝食はほとんどノーマークのよう。
宿泊したホテルの朝食がたまたま美味しかったらラッキーっていう程度の感覚ですよね。

そんな感覚のわたしが、そんな感覚で読んでみたら、あら不思議、面白いじゃありませんか。
引きこもり系漫画家の著者が、自腹で取材し、朝ご飯レポを書くという内容なんですが、
その自腹っぷりがスゴいのです。いきなりパリに行き、その後も名古屋や沖縄、はたまたハワイまで。
ハワイ編は唯一取材費が出たようです。これには一読者としてホッ。

まず、取材とはいえ朝食を食べるためにパリに行く行動力に脱帽。

内容としてはよくあるグルメレポートではあるのですが、この作者の言葉選びが秀逸で
勉強になりまっす。

ただし表紙を見てBL漫画を想像して買ってはいけません。
表紙のイケメンは作中は登場しません、作者は表紙の真ん中に描かれている
マリモのような黒い物体が著者自身ですので。

さて、そんな事もあり今までなんとなく避けていた(女性向けと思っていた)朝食系漫画に開眼したわたし。

つぎに読んでみたのが、タイトルにある『いつかティファニーで朝食を』でした。

まず、タイトルがいいですよね。まずタイトルから思いついただろ!っていうくらい素敵なタイトル。
しかし、読んでみるとそのタイトルと内容は全く関係ありません。
ご存知カポーティの『ティファニーで朝食を』からの拝借なのは丸わかりですが、
わたしはタイトルありきで購入しましたので、中身は漠然とタイトルのまんまですが
『いつかティファニーで朝食を』食べる為に頑張るOLさんを想像していたのですが、
全く予想が外れ、ティファニー全然関係ありません(笑)
字面をファッション的に利用されたのでしょうね。

この漫画も朝ご飯をテーマにした本作品ですが、Amazonのレビューがひどいんですよ(汗)


・食べ方が汚い
(リス食い・口にものが入った状態でしゃべる)
・内容が薄っぺらい
・仕事や恋愛に関する考え方が腹立つ
等々、なにしろ酷いんですよ。

わたしの場合は逆にそれで興味がわきましたけど。

わたしの場合は何も違和感なく読みました(異性だから気にならないのかな?)

マンガにありがちな架空のお店ではなく、
実際のお店が紹介されていて、出張等の際にも利用させていただいているし。

マンガの中でも28歳の女性が恋や仕事に悩んでるようすが回を追うごとに
上手に描かれていると思います。
お店選び等もマスコミ等で紹介されているものばかりだとの批判がありましたが、
これがグルメマンガだと思えばそういう批判もありかと思いますが、
このマンガはアラサー女子たちの物語だと思えば、ミーハーなお店で
キャーキャー言ってる姿の方がよほどリアリティーあるのではないかと思いました。

確かに、最近の流行マンガって感じはするし、スイーツサブカル層を狙った商業的作品にも思える。
まぁ、それもマンガだからよしとしましょう。

主な対象年齢は20代女子かな。

こんなオジサンはこの本をレジに持って行く勇気がないのでAmazon万歳・Kindle万歳ということで。