百三十皿目 意味は聞いてみないとわからない
突然ですが、先日福岡県のあるお店の前を通りかかったら、こんな表示がありましてね。
当然、『ん?』ってなるじゃないですか。
もちろん、『はっ?』ともなるじゃないですか。
インターネットと共に育ってきた最近のティーンだと、すぐに検索!
と、なるのでしょうが、
こちとら昭和バリバリ世代。
けんさくと言えば森田健作が1番に
思い出される世代。
この世代はわからなかったら聞く!
と叩き込まれている世代なので、
すぐさまお店の前で掃除をされてる方に話をうかがってみました。
答えとしては、読んで字のごとくお母さんが家庭で作る水炊きの味だと
おっしゃってましたが、
わたくしのような県外人からすると、
『水炊きって家庭でもつくるんだ』
と、思いましたね。
それからしばらく福岡のご家庭の水炊き事情等を教えていただきました。
開店前の忙しい時間帯なのに感謝。
しかし、やはり聞いてみないとわからないことはまだあるんですね。
もうこの年齢になると、
わからない事は死後の世界だけだと思っておりましたが。
聞いてみるもんです。
以前、長野県松本市に出張行った時の話なんですがね、
長野県に初上陸したわたくしは仕事を終え、現地の担当者にここ松本市で食べておくべき名物を聞いてみたのです。
そうしたらば、担当者氏が
『松本にきたら山賊焼きでしょう!』
とおっしゃるんですね。
なにを!
山賊焼きといえば、
我が県ではないがお隣山口県岩国市が誇る『いろり山賊』の名物料理である
山賊焼きでしょう!
と、対抗心をメラメラと燃やしてみましたが、先方は
『ヤマグチケン?イワクニシ?』と、
山賊焼きどころか、山口県岩国市自体がピンときてないご様子。(ソリャソウカモネ)
そういえば、かの『肉じゃが』も本家をめぐり広島県呉市と京都府舞鶴市が争っていると聞いた事がありますが、
山賊焼きの本家本元を争っているとは聞いた事がありません。
しかし、ここは山口県を隣県に持つ広島から来たものとして、わたくしが代表して調査するとしましょう。
早速行ってみました。
ここは松本市で最初に山賊焼きを出したお店との事です。(諸説あるようです)
入ってみました。
入る時からこちらは戦闘態勢というんでしょうか、今回は山口県を擁する中国地方代表としてきてるわけですから、なかなかの緊張感を漂わせながらの入場になりました。
そんなわたしの緊張感を知ってか知らずか店員さんからメニュー渡されるやいなや、『山賊焼き以外のメニューは時間がかかりますよ』と遠回しに山賊焼き以外のメニュー発注を禁じられたわたくし。
手強い。
山賊焼きを食べにきてるのですから、問題はないんですが、そう言われると他のメニューを頼んでみたくなる天邪鬼なわたくし。
うーむ、
ま、初志貫徹で山賊焼きにしよ。
出てまいりました。
当然、『ん?』ってなるじゃないですか。
もちろん、『はっ?』ともなるじゃないですか。
ヤイテナイ。
コレハアゲテイルヨネ?
どういう事でしょうか。
明らかに揚げ物がきましたよ。
山賊『焼き』なのに。
こちらが中国地方代表として、野球をしにきたのに、長野県代表はソフトボールを挑んできたかのような違和感。
混乱するわたくしを尻目に店員さんは
『山賊焼きお待たせしましたー』
と、どうやら店員さんが間違えて他のお客さん分の鳥の唐揚げを持ってきたわけではなさそう。
食べてみました。
うん、揚げてるね。
パリッとジューシーに揚がってるね。
いや、美味しんですよ!
美味しんですが、『いろり山賊』の山賊焼きしか知らないわたくしにとっては山賊焼きを食べにきて、これを出されると違和感しかないわけです。
カレーを食べたかったのに、ハヤシライスを出されてような違和感って言うんでしょうか。
それでも、美味しくいただきました。
わたくしが訪問した時間がお昼過ぎでしたので、お店を出るときはもう他のお客さんもおらず、店主さんらしき人が厨房の中で座っておられたのが見えたので、思わず興味本位で聞いてみました。
『山賊焼きってメニューですが、焼きじゃなくて揚げておられるのは何か意味があるんですか?例えば昔この辺りは暑くて食品が傷みやすかったから昔は焼いてた鶏をどこかの時点で揚げるようになったとか?』
親切にお答えいただきました。
『お兄ちゃん、山賊っていう職業知ってるかい』
うん、ビックリしましたね。
敏腕営業マンのわたくしが答えにつまるまさかの回答。
しかも山賊が職業だったのも驚きです。
『は、はい』
『山賊っていう職業は何をするか知ってるかい?山賊っていうのは、人の荷物を取るんだよ』
『人の荷物をとりあげる=鶏揚げる
そんなダジャレでもう50年!』
衝撃です。
山賊焼きといえば、山口県の方が!と勢い込んできたわたくしが木っ端微塵にされる程の衝撃です。
清々しい程の開き直り。
自分が小さな人間に思えてしました。
意味は聞いてみないとわからないものですね。
聞いてみるもんです。
突然ですが、先日福岡県のあるお店の前を通りかかったら、こんな表示がありましてね。
当然、『ん?』ってなるじゃないですか。
もちろん、『はっ?』ともなるじゃないですか。
インターネットと共に育ってきた最近のティーンだと、すぐに検索!
と、なるのでしょうが、
こちとら昭和バリバリ世代。
けんさくと言えば森田健作が1番に
思い出される世代。
この世代はわからなかったら聞く!
と叩き込まれている世代なので、
すぐさまお店の前で掃除をされてる方に話をうかがってみました。
答えとしては、読んで字のごとくお母さんが家庭で作る水炊きの味だと
おっしゃってましたが、
わたくしのような県外人からすると、
『水炊きって家庭でもつくるんだ』
と、思いましたね。
それからしばらく福岡のご家庭の水炊き事情等を教えていただきました。
開店前の忙しい時間帯なのに感謝。
しかし、やはり聞いてみないとわからないことはまだあるんですね。
もうこの年齢になると、
わからない事は死後の世界だけだと思っておりましたが。
聞いてみるもんです。
以前、長野県松本市に出張行った時の話なんですがね、
長野県に初上陸したわたくしは仕事を終え、現地の担当者にここ松本市で食べておくべき名物を聞いてみたのです。
そうしたらば、担当者氏が
『松本にきたら山賊焼きでしょう!』
とおっしゃるんですね。
なにを!
山賊焼きといえば、
我が県ではないがお隣山口県岩国市が誇る『いろり山賊』の名物料理である
山賊焼きでしょう!
と、対抗心をメラメラと燃やしてみましたが、先方は
『ヤマグチケン?イワクニシ?』と、
山賊焼きどころか、山口県岩国市自体がピンときてないご様子。(ソリャソウカモネ)
そういえば、かの『肉じゃが』も本家をめぐり広島県呉市と京都府舞鶴市が争っていると聞いた事がありますが、
山賊焼きの本家本元を争っているとは聞いた事がありません。
しかし、ここは山口県を隣県に持つ広島から来たものとして、わたくしが代表して調査するとしましょう。
早速行ってみました。
ここは松本市で最初に山賊焼きを出したお店との事です。(諸説あるようです)
入ってみました。
入る時からこちらは戦闘態勢というんでしょうか、今回は山口県を擁する中国地方代表としてきてるわけですから、なかなかの緊張感を漂わせながらの入場になりました。
そんなわたしの緊張感を知ってか知らずか店員さんからメニュー渡されるやいなや、『山賊焼き以外のメニューは時間がかかりますよ』と遠回しに山賊焼き以外のメニュー発注を禁じられたわたくし。
手強い。
山賊焼きを食べにきてるのですから、問題はないんですが、そう言われると他のメニューを頼んでみたくなる天邪鬼なわたくし。
うーむ、
ま、初志貫徹で山賊焼きにしよ。
出てまいりました。
当然、『ん?』ってなるじゃないですか。
もちろん、『はっ?』ともなるじゃないですか。
ヤイテナイ。
コレハアゲテイルヨネ?
どういう事でしょうか。
明らかに揚げ物がきましたよ。
山賊『焼き』なのに。
こちらが中国地方代表として、野球をしにきたのに、長野県代表はソフトボールを挑んできたかのような違和感。
混乱するわたくしを尻目に店員さんは
『山賊焼きお待たせしましたー』
と、どうやら店員さんが間違えて他のお客さん分の鳥の唐揚げを持ってきたわけではなさそう。
食べてみました。
うん、揚げてるね。
パリッとジューシーに揚がってるね。
いや、美味しんですよ!
美味しんですが、『いろり山賊』の山賊焼きしか知らないわたくしにとっては山賊焼きを食べにきて、これを出されると違和感しかないわけです。
カレーを食べたかったのに、ハヤシライスを出されてような違和感って言うんでしょうか。
それでも、美味しくいただきました。
わたくしが訪問した時間がお昼過ぎでしたので、お店を出るときはもう他のお客さんもおらず、店主さんらしき人が厨房の中で座っておられたのが見えたので、思わず興味本位で聞いてみました。
『山賊焼きってメニューですが、焼きじゃなくて揚げておられるのは何か意味があるんですか?例えば昔この辺りは暑くて食品が傷みやすかったから昔は焼いてた鶏をどこかの時点で揚げるようになったとか?』
親切にお答えいただきました。
『お兄ちゃん、山賊っていう職業知ってるかい』
うん、ビックリしましたね。
敏腕営業マンのわたくしが答えにつまるまさかの回答。
しかも山賊が職業だったのも驚きです。
『は、はい』
『山賊っていう職業は何をするか知ってるかい?山賊っていうのは、人の荷物を取るんだよ』
『人の荷物をとりあげる=鶏揚げる
そんなダジャレでもう50年!』
衝撃です。
山賊焼きといえば、山口県の方が!と勢い込んできたわたくしが木っ端微塵にされる程の衝撃です。
清々しい程の開き直り。
自分が小さな人間に思えてしました。
意味は聞いてみないとわからないものですね。
聞いてみるもんです。