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広島食い道楽雑記
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『食』って人を良くするって書くんよ

百二十八皿目 読書『仁義なきキリスト教史』

2014-06-15 | 読書
百二十八皿目 読書 『仁義なきキリスト教史』

このタイトルを見て内容がわかる人がどれだけいるでしょうか。
この本はキリスト教の歴史を、ヤクザの世界に置き換えて書かれた本なんです。

意味がわからないって?

例えば、
『キリスト教』は『キリスト組』
『信者』は『ヤクザの構成員』
として、描かれている。

無茶苦茶である。

まさに『神をも恐れぬ』とはこの本の事ではないでしょうか。
これ各種業界団体からクレームつくだろ!っていうLevel。

しかも、この本の世界のヤクザ達は『広島弁』を話すではないですか!

タイトルから薄々感じとってはいましたが、まさか我が広島が巻き込まれるとは。

有名な『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』
(神よ、何ゆえに我を見捨てたもうや)
からこの本は始まりますが、
この有名な言葉もこの筆者にかかれば
『おやっさん、おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃあ!!』になってます。

未だかつて、おやっさん!から始まる聖書があったでしょうか。

無茶苦茶です。

さらに
『兄貴ィ。もう時間も時間ですけぇ、皆に家に帰るように言うてつかぁさい。
そうすりゃ、それぞれ町で何か買って食うと思いますけん』

『なーにをケチくしゃあこと吐かしよるんじゃ。せっかく来てもろうたんじゃろうが、
晩めしくらい出したりゃええじゃない』

『兄貴、無茶言わんでつかい。わしらのどこにそがぁなカネがある言うんですか』

『なーに言うんない。おい、食いモンはどのくらい残っとんじゃ』

『パンが五つと魚が2匹です』

『えっ。そ、そんだけか?』

『そんだけですよ、兄貴』

これもご存知、『パンと魚の奇跡』からの一部抜粋
(イエスは五つのパンと2匹の魚で5000人もの人々を満腹にした)をこう描いてる聖書を見たことがありますか?

無茶でしょ。
しかも、これに出てくる広島弁がネィティブすぎて、
広島県民以外理解出来るのだろうかと不安になるLevelの広島弁オンパレード。



表紙からしてこれですもの。

しかし、物は考えようでして
わたくしみたいに聖書に全く疎い人間がサラッと聖書の世界を覗いてみるのにはけっこう適してましたよ。

いや、わたしも読書家の端くれとして、世界で最も読まれている書物『聖書』は1度読んでみたくチャレンジしたことがあるんですが、
けっこう言い回しが難しい上に解釈をどうすればいいのか分からない部分も多くて
読破出来なかったわたしがこの本でキリスト教の『ホンの触り』だけでも感じられた事が嬉しく、
また意義のある事だと感じました。

キリスト教の世界を『少しだけ』覗いて見たい人にオススメしたい良書です。

ただ、全編広島弁なので他県の人は読み進めるのに時間も労力も必要だと思いますけどね。

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