みなさん、こんにちは。19期生の繁野邦博です。
前回の投稿からたった3週間で世の中が一変しました。
昨日4月3日時点で、東京都の一日の新型コロナウィルスの感染者数は89人。
この数字は米国ニューヨーク州の約3週間前の一日の感染者数に近い数字です。
それから3週間で、ニューヨーク州の感染者数は8万3,000人を超え、
3,000人近くの方が亡くなられたそうです。
安部首相や小池知事が連日訴えている、
「今が急速な拡大に進むか、収束するかの瀬戸際」という発言が、
全く大袈裟とは言えない状況になっています。
東京都診断士協会でも、各種イベントや研究会は中止となり、
稼プロ!でも2月、3月と講義が延期となりました。
オリンピックパラリンピックの開催延期の決定、外出自粛要請など、
各所で大変苦渋の選択を迫られる中での決断だったかと思いますが、
現時点で、東京が感染爆発という状況に陥らずに留まっていられているのは、
このような決断や各所での迅速な対応があったからと感謝するばかりです。
既にみなさん十分な注意をされているかと思いますが、
まだまだ予断を許さない状況ですので、
私自身も心掛けたいと思った心構えを3つご紹介させていただきます。
1.移らないようにすることよりも、移さないようにすることに意識を集中する
京都大学の宮沢教授が3月28日にTwitter上で投稿された内容です。
https://twitter.com/takavet1/status/1243739678576017414
今は、拡大感染を止めるのが大切とされた上で、
今回のウイルスが怖いのは、感染しても多くの人が気づかず、
知らないうちに他人に移し、中には死なせてしまう場合があることと仰っています。
本当にそうですよね。自分が苦しいだけならまだ良いですよ。
でも、それが自分にとって大切な人に移ってしまい、
その人が亡くなってしまう、その人の家族が亡くなってしまう
なんてことになったら悔やんでも悔やみきれません。
「自分は今、無症状で感染している!」
「誰にも移しちゃいけない!」
そう考えることから始めて、移らないようにすることよりも、
移さないようにすることに意識をシフトせよと仰っています。
Twitterの投稿の中では、具体的な予防方法についても
触れられていますので是非ご覧ください。
2.だろう運転ではなく、かもしれない運転で
運転免許を持ってる方は教習所で聞いたことがある「だろう運転」と「かもしれない運転」。
この視点も大事な局面だなと思います。簡単に説明すると、
「まさか歩行者は飛び出してこないだろう」、「前の車が急ブレーキをかけることはないだろう」と
自分に都合よく楽観的に運転して、結果的に危機回避が遅れて事故を起こしてしまうのが「だろう運転」。
「もしかしたら歩行者が飛び出してくるかもしれない」、「前の車が急ブレーキをかけるかもしれない」と
悲観的(慎重な)視点で様々な可能性を想定し、十分な余裕を持って運転するのが「かもしれない運転」。
車を自分、通行人を自分の身の回りの身近な人に例えると、
道路や信号、標識、交通ルールといった決まり事、
ルールを守らなかった場合の監視の目や罰則、取り締まる警察、
事故にあった時にすぐに駆け込めるレッカー車や修理業者、
万が一人身事故を起こした場合の保険といった、
これまで当たり前だった環境が未整備(急ピッチで整備中)の状況で、
安全装置やエアバック、自動ブレーキなどの安全装置はおろか、
整備不良の車で街中を滑走するような状況と言えるでしょうか。
そのような環境で運転をするなら、
運転者側が意識をして事故を防ぐしかないですよね。
「今日くらい飲みに行っても大丈夫だろう」
「自分は罹らないだろう」
「もし罹ってもまだ高齢者じゃないから軽度で済むだろう」
「自分が少し苦しい思いをするだけなら大丈夫だろう」
ではなく、
「自分も感染するかもしれない」
「もしかしたら既に罹っているかもしれない」
「もしかしたら命を落としてしまうかもしれない」
「自分ではなく、自分の大切な人の命を奪ってしまうかもしれない」
と、「かもしれない運転」の発想で考えてみると、
飲みにいきたいけどちょっと我慢して家で過ごす、三つの密は避ける、
人との距離を開ける、マスクをつける、手洗いうがいをする、
といった行動に繋がってくるのではないかと思います。
3.慌てずに、冷静に
世の中が混乱してくると、善意・悪意によらずデマ情報が溢れたりします。
トイレットペーパーの原材料がない、スーパーに食べ物がない、
なんて情報を耳にすると、どうしても焦ってしまいますよね。
でも、そんなときは慌てずに深呼吸して、「本当かな?」と
天邪鬼になってみるのも良いと思います。
2月6日の余合さんのブログにもあるように、登山でも車の運転でも、
パニックになると逆に危険です。慌てずに、冷静に、対応したいですね。
自分だけでなく、自分の家族、恋人、友人、同僚、先輩、後輩と
自分に近しい人ほど危険に晒してしまう可能性が高まります。
3週間後、みなさんの周りのまさかの悲劇だけは避けられるよう、
「移さないことに意識を向けて。かもしれない運転で。冷静に。」行きましょう。