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災害から学んだ教訓(朝の挨拶運動)

2017-01-30 21:31:15 | 16期生のブログリレー

皆さま、どうもお疲れ様です。塚本洋美です。

二回り目のブログリレーの際に、「熊本地震」の話をしたのですが、今回はこの続きの話(震災関連)をしたいと思います。本来なら、第3回目に持ってこようと考えておりましたが、タイミングが合わず、今回になりました。それは、今から約22年前に起こった「阪神・淡路大震災」についての話です。

ちょうどこの時期は、私の人生の転機になった頃であり、前の年の9月に結婚し、現在勤務している会社に12月に転職しました。その正月休みに初めて神戸を中心とした関西旅行に家内と2人で出掛けました。神戸元町で食事をし、三宮でショッピングなどを楽しんで帰京したわけですが、1995年117日に発生した大震災により、2週間前に見物してきた神戸の街は、世紀末のように粉々に壊れてしまいました。テレビに映し出される画像は、とてもこの世のものとは思えず、まるで夢の中にいるような感覚に陥っていたことを、今でも鮮明に覚えております。

私の会社は神戸が発祥の地であり、神戸市長田区には特殊製品の工場がありました。長田区は、神戸市内でも最も被害の大きかった場所でした。当然、工場周辺では、ところどころで火の手があがり、周りは焼け野原になってしまったのですが、当社の工場だけは奇跡的に持ちこたえました。

その当時、工場内には業種柄、手押しポンプ車3台が装備されており、夜勤の社員が60名おりました。消火栓は壊れて使えませんでしたが、幸い敷地内には井戸があり、住民と社員が協力し合って消化活動を行いました。井戸が枯れると運河から水を引き、延焼を食い止めたそうです。一方、工場敷地内の体育館では、当社の社員が教える、地域の小学生のための剣道教室が15年続いておりました。教室の世話役をしている地域の方から要請を受け、その体育館には400人の被災者を受け入れました。

「会社が地域を、地域が会社を、よく知っている」からこそ、できた連携だったそうです。この災害を機に、地域との連携を強化した取り組みを、更に行うようになりました。その一つが、「朝の挨拶運動」です。朝7時から8時半まで、社員が交代で、会社や最寄りの駅の出口などに立ち、地域の人たちや通学中の子供たちへ挨拶する運動を行っております。導入した頃は、朝の大切な時間を損なうという気持ちもあり、社員も消極的だったのですが、地域住民とのコミュニケーションがさかんになるにつれ、その重要さを知ると共に楽しみの一つになりました。

私も神戸出張で宿泊する機会があれば、この中に加わります。私が立って挨拶していると、近所のおばちゃんが近づいてきて、「あんた、見かけん顔やな。東京の顔してはるわ」などと言って声を掛けてくれます。しばらくすると飴(むこうではアメチャンと呼んでおりました)を持ってきてくれたりします。東京とは違って、いろいろと楽しいコミュニケーションが交わされ、時間がたつのも忘れさせてくれます。このように普段から顔見知りであれば、仮に災害が起こっても、自然と協力し合って、災害対応に当たることができると思います。

私もこのようなCSR活動を体験しているので、子供たちには近所付き合いを大切にするよう、東日本大震災や熊本地震などの災害が起きた時に言っております。

しかし、よく考えみると、一番近所のことに詳しくないのは自分ではないかと思います。まず、参加できるところから、顔を出して行こうかと考えております。

コメント (5)
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