中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

大胆かつ冷静であれ!・・・中国ビジネス最前線。

2012-07-01 23:51:33 | 中国
最近は月に一週間から十日ほどの出張がほとんどになりましたが、運よく、強力なスタッフが加入したこともあり、今年はアルマジロ戦略などと言って、消極的になっていた上海のビジネスは、一転して攻めに転じることとなりました。この4年間、結局は出張族から脱皮できずに、経営者不在の状態で現地スタッフにも迷惑をかけてきましたが、再起業さながら、再投資をして、上海での受け入れ態勢をさらに充実させる方向に舵を切りました。

正直に申し上げますと、私のビジネスはまだ、日本の延長線上にしかなく、上海、中国に進出したと言えるものではありませんでしたが、それでも自分で体験した採用の難しさ、終わりの見えない教育、上がるばかりの税金や経費、私の会社の規模でさえ立ちはだかる壁は大きく、大手企業の方のお話をきくにつけても、ビジネスで成功する、利益を上げることの難しさをひしひしと感じました。

大手食品メーカーや化粧品会社ですら、外資系のあまりにも巨大な図体、さらには中国国内企業の熾烈な競争の前では、一進一退どころか、鼻からアゲインストな戦いを強いられるケースがほとんどです。一昨日お会いした中国十数年の先輩の口からは、「今更、中国進出なんて十年遅い!」との厳しい意見もいただきましたが、確かに、これからは中国!なる合言葉は、敗戦前の日本の戦勝報告にしか聞こえません。が、実際には、その市場の中で、軸がぶれず、ち密な計画を立て、中国人のネットワークを活かし、何より積極的にアプローチする・・・そのような企業だけが生き残っているようにも思います。進出に早いも遅いもなく、現状をいかに冷静に分析して、その上でベンチャー精神を持って果敢に攻めるか・・・ふと、新入社員の頃の先輩の口癖を思い出しました。~大胆かつ冷静であれ!~

中国と一口に言っても、一つの省で日本に匹敵する、あるいは韓国の倍くらいある省が存在するわけで、まずは、全体を見たうえで細かく分析し、わが身の置き場を決めなければなりません。さらに、富裕層を狙え!などとアバウトなことを言う前に、どのエリアのどの世代のどの階層の人を狙うのかをとことん追求して仮説を立てなければなりません。その仮説も外れた場合を想定して、何重にも対策を考えなければなりません。どれも言葉にすると当たり前のことですが、大手企業ですら、その感覚を本社の経営ボードがわからないまま、現場まかせにしていることも多く、たとえ日本の大手企業でも、ここ中国では、ベンチャー企業の戦略をとって丁度いいくらいに、欧米外資、中国大手の壁は厚いものがあります。

あとしばらくは加熱する中国の空気とは関係なく、冷静かつ大胆な経営者を送りこまないことには、とても太刀打ちのできない市場、それが中国ビジネスと言えるでしょう。抽象的なブログになりましたが、わが身も振り返って、明日からの一日一日を精一杯生きてみたいと思います。

何が起きても変じゃない・・・日本の沈没?

2012-07-01 14:36:31 | 政治
福島第一原発四号機プールの冷却停止のニュースが、時間差で深夜に流されましたが、恐ろしいことにテレビ、新聞はおろか、Yahooのニュースでも消えゆく寸前です。そもそも、燃料プールが高い位置にあり、建物の崩壊だけでも大惨事になると言われる代物、タイムリミットみたいに、さらっと60時間の余裕があります的なコメントを最後にニュースが消えました。思えば、3月11日の震災以降、祈るような思いでテレビがひっきりなしに流すニュースに釘付けになり、消防士の頑張りやらメルトダウンを避けるための必死の努力に頭が下がる思いでした。爆発の映像はどうみてもこの世の終わりの大爆発でしたが、枝野氏の建屋が水素爆発したとの発言に疑心暗鬼なまま、とりあえず胸を撫で下ろしたものです。事実はご存知のように鼻からメルトダウン、メルトスルー。汚染水をタンカーに移すなどと言っていましたね。海と土壌がタンカーの代わりになっただけです。

マスゴミは、先日からの増税に関することや原監督問題の報道姿勢で、さすがに無知な国民とやらもテレビや新聞は事実とは限らないと知ったかもしれませんが、まだ目先の幸せを疑わず、とんでもない情報操作や隠匿が行なわれていることから目を背けています。うちの妻とて、だから何なの?どうしろというの?と開き直る始末。確かに自分にできることなど、もうないのかも知れません。政治の腐敗ならば、ようやく官邸前で大規模なデモが起きたように、1人1人がまとまれば大きな力になります。が、人類史上最悪の放射能事故は、誰も制御できないモンスターです。それがよりによって日本で起きました。悔やんでも遅いですが、これから起きるかも知れない問題は、世界規模のものになるかも知れません。

アメリカ人や政府関係者が海外に逃げ出すようなら、問題は深刻だと判断するしかないですが、私も息子に放射線計の数値をチェックするよう上海から指示しました。報道の通りなら7月3日までには何等かの復旧報告があるはずですが、現場に乗り込み作業をする人がいるわけで、あの時と同じように祈るような気持ちで復旧を見守るしかないですね。

読売は野球の暴力団への資金提供を不倫問題にすり替え闇に葬ろうとしたり、フジテレビは、バレーの日本での試合を『韓日戦』と呼んだりしています。そんな下世話な問題以前に、増税論議の陰で外国人参政権や逆差別的な人権擁護法案の検討が進行しています。まさに韓国が3月11日に鬼畜のように喜び言い放った『日本沈没』は、国土や政治、国民にとっても、現実のものになろうとしています。

無力感に苛まれながらも、目の前の仕事、今日一日、悔いのないように生きるしかないですね。