5週間ぶりに中国は上海にやってきました。土曜日だからか、喧騒と混沌のイメージのある街ですが、最近は、電車内の静けさ、無言で家路を急ぐ人の群れなど、東京と変わらない雰囲気にもよく遭遇します。かなりの大企業でも、「これからは中国」と言う掛け声のもと、中国への意識が高まったと言う会社も見かけますが、上海はおろか、2級、3級の都市でも、この数年で同時並行的に商業化、近代化、都市型消費が拡大したわけで、日本のニュースばかり見ていてこの国で成功できる人は仙人ではないかと思います。
また、そんな企業の情報ソースとして、専門家、OB、学者先生方が、「中国人とのコミュニケーション」「中国ビジネスで成功する秘訣」などと講演をされていますが、以前から申し上げたように、どこの中国人、いつの中国人、どの階級の中国人と接するかでマーケティングはまったく変わってきます。2,000万を超える大都市、上海でも、単純計算で、中国の総人口の1/65に過ぎず、上海を見て中国を語ることは検討違いと言えます。
かと言って、中国全土をすべて把握するには寿命が尽きてしまいます。日本国内での事前研究と仮説を立てた上での現地入りが重要で、さらに、過去からの流れ、現在の事実、固定観念に縛られない予測、この3つを常に出し入れしていかなければ、中国を軸にした世界経済に船出するのは難しいでしょう。
私自身も悩める淵にいますが、今日、成田空港で、あらためて中国に対する考え方を整理できそうな書籍に出会いました。日本語タイトルは、「中国市場戦略」~グローバル企業に学ぶ成功の鍵~(エドワード・ツエ著)、ありふれたタイトルで、日本も含めた外国が、どうやって中国を攻略するかの戦略本に見えますが、英語の原版は、The China Strategy (Harnessing the Power of the World's Fatest-Growing Economy)と言うもので、世界の凄まじい成長経済のパワーに紐づいた中国の戦略、となりますでしょうか?中国と言う国自体が、世界進出・制覇の段階であることに言及した本と言えます。
もちろん、欧米企業の成功事例など、過去から学ぶことは歴史上の出来事の分析と合わせて重要ですが、何よりも、既存のマーケティング、欧米の方程式などが当てにならない、複雑かつ劇的で、矛盾を孕んだ国とどう付き合うかを考えさせられる内容になっています。グローバル人材や企業を語る前に、世界で何か起きているかに興味を持たずして、本社理屈の海外戦略は何の意味も持たなくなるでしょう。
日本の市場が縮小するから海外?中国は利益が出ないからインドやロシア?以前から私がブログなどで指摘してきたことを、この書籍は、客観的かつ理論的に説明してくれていると思います。社長はもちろん、本社の幹部こそ是非読んでいただきたい一冊です。
また、そんな企業の情報ソースとして、専門家、OB、学者先生方が、「中国人とのコミュニケーション」「中国ビジネスで成功する秘訣」などと講演をされていますが、以前から申し上げたように、どこの中国人、いつの中国人、どの階級の中国人と接するかでマーケティングはまったく変わってきます。2,000万を超える大都市、上海でも、単純計算で、中国の総人口の1/65に過ぎず、上海を見て中国を語ることは検討違いと言えます。
かと言って、中国全土をすべて把握するには寿命が尽きてしまいます。日本国内での事前研究と仮説を立てた上での現地入りが重要で、さらに、過去からの流れ、現在の事実、固定観念に縛られない予測、この3つを常に出し入れしていかなければ、中国を軸にした世界経済に船出するのは難しいでしょう。
私自身も悩める淵にいますが、今日、成田空港で、あらためて中国に対する考え方を整理できそうな書籍に出会いました。日本語タイトルは、「中国市場戦略」~グローバル企業に学ぶ成功の鍵~(エドワード・ツエ著)、ありふれたタイトルで、日本も含めた外国が、どうやって中国を攻略するかの戦略本に見えますが、英語の原版は、The China Strategy (Harnessing the Power of the World's Fatest-Growing Economy)と言うもので、世界の凄まじい成長経済のパワーに紐づいた中国の戦略、となりますでしょうか?中国と言う国自体が、世界進出・制覇の段階であることに言及した本と言えます。
もちろん、欧米企業の成功事例など、過去から学ぶことは歴史上の出来事の分析と合わせて重要ですが、何よりも、既存のマーケティング、欧米の方程式などが当てにならない、複雑かつ劇的で、矛盾を孕んだ国とどう付き合うかを考えさせられる内容になっています。グローバル人材や企業を語る前に、世界で何か起きているかに興味を持たずして、本社理屈の海外戦略は何の意味も持たなくなるでしょう。
日本の市場が縮小するから海外?中国は利益が出ないからインドやロシア?以前から私がブログなどで指摘してきたことを、この書籍は、客観的かつ理論的に説明してくれていると思います。社長はもちろん、本社の幹部こそ是非読んでいただきたい一冊です。