中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

英語と言う保険ありきの中国語の必要性!

2012-05-23 08:26:58 | 中国語
英語が世界の共通語だと言う人がいますが、英米中心の発想から抜け出せない人は別にして、世界の言語人口を調べてみれば、そのようなことはないと断言できます。また、言語人口1位とされている中国語も、どの中国語なのかを限定すれば話は変わってきます。ま、エスペラント語がそうなれなかったことからも、世界の共通語などは存在しないということです。

当然、その時代の世界の経済情勢、力関係によって、言語の重要性は変わってくるのですが、大学の第2外国語の人気からも中国語の必要性が高まっていることは明らかです。もちろん、そんな事は少なくとも中国がWTOに加盟した10年前から、あるいは先見の明がある企業ならば遠の昔にわかっていたことですが、昨今のグローバル化?の影響か、英語はもちろん、「これからは中国語」と言った気運が再来してきました。多くの英語研修会社や学校も、中国語もいかがですか?が合言葉になりそうです。

ま、商売は勝手にやっていただいても構わいないのですが、中国語の必要性をどこに置き、しかもどこの国の、どのようなビジネスの現場で何が必要かを見誤ると、大事な学費もムダになってしまいます。以前にも書きましたが、英語ができると中国で問題ないかと言えば嘘になりますが、中国に行くと英語も必要になります。シンガポールは、英語、中国語が公用語(+マレー語)ですが、グローバル企業で活躍する人材にシンガポール人が多いことは、言語スキル的な側面もあると思います。問題はこのバランスです。

特に日本人の場合は、やはり英語が鬼門です。欧米に限らず、アジアのビジネスにおいても、最低限の英語スキルぐらいは持っておきたいものです。もちろん、日本人同士で英語を公用語にするのは現実的でないと思いますが、業務によって、求められるパフォーマンスが維持できる程度の基礎は必要です。月並みですが、TOEICで600~700点ぐらいあれば、その先は環境と実践さえあれば伸びると思います。もちろんたとえ900点以上あっても、本来の仕事力、コミュニケーション能力がない人は意味がありません。

このように、最低限の保険としての英語力を備えながら、中国語においては、3つの目的に分ければ十分です。1日あれば、エリアスタディと世代分析に中国語での自己紹介ができます。30時間もあれば、発音・声調マスターで独学の準備完成とタクシー移動が可能に。それ以外は現地で3か月短期集中すれば日常会話レベルには達します。景気が悪くなると語学研修はカットになったりしますが、カットになっていい研修は、最初からいらなかったのでは?そのようなことにならないように、施す対象者、ミッションを明確に研修体型を組みたいものですね。


英会話より英対話?そんなことより読む力!

2012-05-21 09:56:10 | 私事
英会話学校のその名の通り、会話の機会を提供するのが語学学校の役目のようになっていますが、最近は、英会話ではなく、英対話なる宣伝文句を見かけるようになりました。各社、それぞれ工夫をするのはいいことですが、私的には、語学の習得に新しいノウハウやメソッドが次々と発明されるわけがないと思いますし、以前にも言及した「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの要素がどれも大事なだけだと思います。

もちろん、その4つのバランスは、何を目標にするかで調整する必要もありますし、そのトレーニングをどこで誰とやるかでも大きく違ってきます。かく言う私は、英語の専門ではありませんが、昨年あたりから、ニューヨークやシンガポールに行くことがあり、あまりの英語の不出来に愕然となった次第です。今年に入って、中国語の学習の合間に、こっそりと英語の学習を始めましたが、目標も定かではないので、まずは5月のTOEIC試験に申し込むだけ申し込みました。

と言っても、この数か月ほどは通勤電車で、安価なアプリでヒアリングの練習を週に1,2回、1回30分程度しただけで、気が付けば来週に迫った試験日に焦り、昨晩は模擬試験に突然チャレンジしてみました。結果は惨憺たるもの。自宅でイヤホン聞きながら一応制限時間通りにやってみたのですが、530点しか取れませんでした。思えば10年以上前に、生まれて初めてTOEICを受けた時は610点、ポルトガル・ブラジル語専攻だと言い訳をしても「外国語大学卒業」としては口に出せないような点数でしたので、4か月ほどヒアリングマラソンなどを購入、再び受けてみると705点にはなりました。当時は、ヒアリングが弱いことが明白で、文法、単語は何とかなった感があるのですが、今回初めて模擬試験でチャレンジした新しいTOEICは、様相が違い、元々弱いヒアリングが59%の正答率だったのに対して、筆記は47%しかできませんでした。

ぶっつけ本番、久々のチャレンジであることを差し引いても情けないですが、あえて点数を公表してしまったので、あとは二度と受けないか、まじめに取り組むしかありません。すでに受験経験者なら百も承知のことでしょうが、とにかく時間が足りない。文章問題だけに限らず、ヒアリングの設問にしても、一瞬のうちに読み込み、大意を理解できないことにはとても太刀打ちできません。悲しかったのは、意味もわかっているはずの簡単な単語なのに、ニュアンスがつかめないこと。受験英語で、単語訳にばかり陶酔していた弊害です。さっと読んでわからないことが英語力のなさを証明します。読む力を甘くみていました。

中国語の学習もおぼつかないまま、無謀な挑戦とも思いますが、年内まずは新TOEICでも700点に戻す!これを目標にどのようなアプローチをすべきか?自分で考えつつも、ご提案いただける研修会社があれば、私以外のスタッフも含めて社内研修も検討いたします。


日本人より、可哀そうなのはアメリカ人かも?

2012-05-19 21:48:20 | 国際
たまに書く政治ネタでは、アメリカを指摘することが増えてしまいます。TPP、アラブの春、軍事テロにサイバーテロ、極めつけは、リーマンショックなどの金融詐欺です。日本が敗戦後、アメリカから独立できていないのは事実ですし、官僚、政治家、マスコミが牛耳られては、日本国の未来は暗いものがあります。

が、ふと思ったのは、アメリカすべを敵視していいものか?と言う疑問。実際、昨年お邪魔したニューヨークで見た風景は、金融の中枢、Wall Streetにできたテント村での抗議の声でした。1%と99%、ほんの一握りの人がアメリカの富を独占している・・・そのことへの反対運動でした。ほどなくして、そのテント村は撤去されてしまいましたが、ユダヤ人を中心にした一部の投資家、大富豪、巨大企業は、アメリカの相場だけではなく、世界の相場も簡単に操作できてしまうような金融市場に世界を巻き込んだのです。

さらに、TPP問題はアメリカの横暴だと断言していましたが、よく考えれば、BSEの疑いのある牛肉を生産しているのは、アメリカの一部のメジャー企業であり、その牛肉を黙って食べさせられているのは、99%のアメリカ人なのではないでしょうか?ピンクスライムと言う加工肉はマクドナルドを通じてこれまた世界に広まっていたわけですが、アメリカ人こそ好んで食べているわけです。つい最近になり「使用しないことにした!」とのニュースを見ましたが、一体何を食わされているかわかりません。それを植民地扱いの日本にも移入するだけのこと・・・黒幕はいつも1%です。そして、彼らは決してそのような肉は食べないのでしょう。CocaColaの経営者は自分の子供にコーラを飲ませないと言う噂がありました。工場生産のブロイラーや農薬漬け野菜にしても、生産者が、いや、生産を指示している大企業は、それが安全な食べ物ではないことは理解しているはず。それでも後ろめたくないのは、巨万の富が手に入るからです。

食の安全と言えば、中国も負けてはいないと思います。が、現在の中国では、政府など一部の横暴と言うより、そもそも目先のわずかな儲けしか考えず、安全管理をないがしろにする個々の企業の問題が多いように思います。が、金融市場は、放っておくとまったくアメリカと同じように1%と99%を生み出してしまう恐れがあります。どちらかと言うと、その格差に敏感なのは中国のほうで、自由の国アメリカの庶民は、情報操作とエンタメ漬けのせいか、あまり危機感もなく、一部の人に搾取され、ヤバイものを食べているのかも知れません。暴動が起こる前に、戦争仕掛けて矛先を逸らしている・・・私にはそう見えます。

アメリカと言う国と敵対するのではなく、アメリカの庶民や多くの問題意識を持つ人々と理解を深めなければ、日本の自主独立など叶いでしょう。また、中国にもよき理解者はいるはずです。米中と迎合や対峙をするのではなく、貧富の差もグローバルな視点でとらえることが重要なのではないでしょうか?

消えゆく運命の新聞!活字書籍は生き残る?

2012-05-19 15:11:14 | 私事
時代の変遷が急激で過激になった今日この頃ですが、伝書鳩、飛脚、郵便の時代から電話ができた衝撃の割には、つい最近まで手紙やハガキはその地位を脅かされませんでした。が、メールが現れ、今や手紙どころか、対面で話せる距離でも双方メールしています。

同じように、新聞最強の時代に、テレビと言うモンスターが現れた割には、新聞はその影響力を落とさずに生きてこれました。私らの新入社員時代、朝、日経を見ていなかったらドヤされたもんです。が、今や新聞のニュースは、Yahooなどで見たものの確認に過ぎず、タイムリーで新しくてこそ存在価値のあったNEWSとしての価値が低下、経済欄は企業の目標と意気込みを、政治欄は憶測と洗脳に紙面を割き、当然、広告に惹かれることも少なくなっています。我が家でも随分前に新聞廃止論が出ましたが、スーパーの広告が欲しい!と反対され継続していますが、今やその情報も親指で操れます。

プロ野球保有企業としても、読売、中日など新聞社が引っ張ってきたわけですが、母体企業の醜い社内闘争や外様排斥の本質を目の当たりにして、時代錯誤な企業の代表例に思えますが、実際にその企業体質とは関係なく終焉をも見ることでしょう。いつかGoogleジャイアンツ、Appleドラゴンズになるのかな?ま、しばらく新聞は、その価値とは別に、発行部数を水増ししてでもしばしの存続をはかるでしょう。

片や電子書籍の登場により、巷の活字は悲鳴をあげるかと思いきや、鮮度重視の情報誌、暇つぶしの雑誌、あるいは画像優先の情報伝達以外は、いまだに活字の書籍は存続しています。昔、英単語暗記に辞書を食べたと言い伝えがありましたが、こと単語暗記においては、電子辞書はいただけません。目に見えない細かい画面の信号は停止しておらず、記憶に留めにくいようです。これは小説など感性に訴える物語においても言えることで、落ち着いた活字の向こうにこそ、推測や想像の世界が見えます。

電気につながれた生活が、単純に活字に戻ることはなく、検索性、即効性、画像表現性の高い情報は活字と縁を切っていくでしょう。それでも感動的、感性的、情緒的なメッセージの一部は、活字、そして生身の人間によってのみ伝達されていくと信じて疑いません。ふと、ラジオについても考えてみましたが、たまに車の中では自然にかけています。音だけで音楽を聴くことが少なくなった今、「スマ歩」の画面から目と指を解放して、聴覚のみで想像を膨らます時間も必要かも知れませんね。

テレビ、いわゆる民法とNHKの番組も亡くなるのかしら?その前に、FBも含めたSocial Networkのいくつかが消えていくような気もしますが、私は古い人間でしょうか?やっぱり活字が落ち着きます。

巨人 i-Phone 玉子焼き・・・プラットフォームの寡占化?

2012-05-14 21:23:28 | ビジネス
巨人、大鵬、玉子焼きと言ってわかる世代も少なくなりましたし、実際、私は大鵬の現役を知りません。プロ野球発足当時は、ソフトバンク、ダイエーの前身である南海ホークスが名門と呼ばれていました。あの長嶋も南海から栄養費(裏金)をもらっていたのに、手のひらを反して巨人に入団した話は有名です。玉子焼きは、冷凍食品の弁当惣菜が充実した今ではどうかわかりませんが、やはり朝食やお弁当の主役だったわけです。

突然、何を書き始めるかと思われそうですが、巨人と玉子焼きは刺身のつま的に並べてみただけで、今、私も所有しているi-Phoneについて、その影響力と脅威を痛感することが最近多いからです。上海でお会いした大手電子部品メーカーの総経理に、昨今のビジネスの状態はいかがですか?と質問すると、私の胸元のシャツのポケットに刺さったi-Phoneを見て、「そいつのおかげで、商売あがったりですな~」と一言。理由を聞いてみると、その企業は、携帯やスマホ、タブレットの重要な電子部品を製造している会社ですが、気が付けば世界シェア的にも、i-Phoneやi-Padの一辺倒になってきていて、専属のメーカーはいいものの、取引のない会社はこの先どうなることやら・・・とあきらめにも似た不安を口にしていました。

韓国サムスンや日本のメーカーも、スマホと呼ばれるジャンルの対抗商品を出していますが、中国でもi-Phoneの人気、ステイタスが絶大なものがあります。遠い昔にMachintoshなるパソコンが世に現れ、マウスなる道具を初めて見て、コンピューターなるものが個人でも扱える時代に変わりました。その後、マイクロソフトがWindowsと言う、これまた巨大なプラットフォームを形成したわけですが、携帯の延長線上だったi-Phoneは、パソコン不要の世の中へと一気に舵を切りつつあります。私も含めて、電車の中は、右手(左手)にスマホ、耳にはイヤホンの集団で溢れています。電池がすぐになくなることから、最近は充電器を持ち歩きコンセントを探しながら街を歩いています。中国語でコンピューターのことを電脳と書きますが、まさに人間の脳が電気につながれた状態ですね。

実際、この端末が一つあれば、現在位置、好きな音楽、天気、友人関係、仕事、あらゆるものが小さな画面で完結できてしまいます。そこにGoogleと言うほぼ世界のすべてが調べられる存在もいて、さらにはYouTubeに至っては、プライベートも著作権もくそもない状態で映像や音楽が氾濫しています。甲骨文字、象形文字など、文字が生み出されて数千年、それなりに進化をしてきたわけですが、これほどまでに情報伝達の方法論が激変し、しかも限りなく独占的な状態になる・・・少なくともビジネスの基盤は企業単体ではどうしようもなく、大きな寡占企業の流れに身を任せざるを得ない時代なのかも知れません。どことなく、米国と中国を軸に動く世界に翻弄される日本と似ていたりもします。

それでも、人間のやることですから、最後は「人」です。生身の人間が成せる業を磨いていきたいと思います。