中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

China town,Krean town,and Little Italy・・・

2011-10-31 21:00:07 | 国際
29日の土曜日のニューヨークの大雪は、10月としては異例の事態だったようで、東海岸周辺に死者まで出る被害を及ぼしました。そんな夜に、ミュージカルに興じていたわけですが、どうりで地下鉄が停電で動かないわけです。異常気象は、世界中で起こっていますが、大地震、寒波、洪水、干ばつ、ハリケーン・・・自然をコントロールすることは不可能ですが、温暖化、放射能汚染など、自然を壊すことはいとも簡単にできてしまいます。

この日曜日は土曜日に続き、日本でも滅多にとれない連休にあてました。朝から、エンパイアステートビルに登りましたが、日曜日とあって、アメリカ各地から観光客が押し寄せ、長蛇の列はビルの周りを半周していました。また、大雪の影響か、途中のエレベーターが作動しておらず、階段でエンパイアを登るという体験もすることになりましたが、雪が残るマンハッタンの景色は圧巻でした。今やこのビルも超高層とはとても言えなくなったわけですが、古き良きアメリカの象徴でもあります。

その後、近くのKorean townを散策しましたが、日本人もよく来るのか、カラオケなど日本語の看板が目立ちました。その一角は大して広くもないですが、マンハッタンの街のあちこちで、韓国人と思われる市民や観光客に多く出くわします。タイムズスクエアの看板も小さなTOSHIBAの電飾を尻目に、LG、SUMSUNGが幅を利かせていました。

お昼時には、China townでランチをしました。アメリカの食事・・・乾いたパン、ベーコン、大量のポテト、分厚いだけのステーキ、その味気なさに早くも飽きていただけに、台湾系と思われる中華料理屋の味は格別でした。上海の中華料理より美味しく感じたのは、醤油がキッコーマンを使っていることと関係があるのかも知れませんが、このChina townの中国人は、台湾、福建省が主流のようで、店内は、中国人客で溢れていました。溢れていたのは店内だけではなく、その一帯は、中国そのもの。公園で談義をする老人から、英語を流暢に話す学生まで、横浜の中華街ほど整然とはしていませんが、その規模、勢いに圧倒されました。それでも、ここの中国人は、少し前の時代に移り住んだ人が多く、マンハッタンのビジネス街には、MBAなどを取得したような新しい中国人が活躍しているわけで、マンハッタンとて、どの中国人か、いつの中国人かで、その生き様はまったく違ってきます。

その後、Little Italyも訪れましたが、言葉の通り「リトル」でした。その夜は、ロックフェラーセンターのTop of the Rockで夜景を拝みました。かつては日本資本が席巻していたニューヨークの象徴的な建物ですが、韓国企業の台頭もありますが、あらためて中国人の影響力を感じることになりました。今日から平日が始まりますが、たまたまハローウィンでもあります。どんな発見や出会いが待っていることやら・・楽しみでもあります。


大雪のニューヨーク、ほぼ氷点下の土曜日!

2011-10-30 15:55:10 | 私事
10月も末、11月になろうとするニューヨークは寒いとは聞いていましたが、今日は朝から大雪です。どうやら初雪のようですが、かなりのドカ雪で、建物の屋根はもちろん、舗道にも雪が積もり、半分溶けたまま、足元を危うくしていました。♪雨は夜更け過ぎに、雪へと変わるだろう♪的な、さながらホワイトクリスマスの気分になるかと思いきや、夜更け過ぎには、冷たい雨に変わり、少し強い風に煽られ横殴りになっていました。

そんなニューヨークの休日、今日はメトロポリタン美術館に行きました。学生旅行で行ったルーブル美術館も1時間で出てきたほどの美術音痴の私ですが、今回は、外が大雪と言うこともあり、4時間半ほど館内で過ごすことになりました。歴史の浅いアメリカだけに、展示品はヨーロッパのものが多く、中世にタイムスリップしたような気分になりました。キリストやマリアを主題にした絵画が多く見られましたが、天使の羽と同じフレームには、戦乱の世の中が描かれていることが多く、人類の歴史とは戦争と支配の歴史だとあらためて思ったりもしました。日本の武将の鎧もあり、さて、これは誰がどこで手に入れたのかな?などと余計なことが頭に浮かびました。

美術館巡りをするはずの一日でしたが、氷点下に近い大雪の中で移動するのは厳しく、さらに地下鉄が止まっていたりして、結局、着替えに戻ったホテルで、暗くなるまで熟睡してしまい、予約していたブロードウェイのミュージカルに慌てて出かけることになりました。作品は、Memphis(メンフィス)。黒人と白人の差別が露骨な時代の白人青年と黒人歌手を中心に世相を描いた作品。残念ながら私の英語力では、粋なセリフで会場が爆笑しているのに、一人だけ取り残されたりはしましたが、やはりエンターテイメントの国、アメリカ!役者の演技、誰もかれもが持つ素晴らしい歌唱力には感動を覚えました。と、同時に人種差別がテーマのミュージカルの客席は、ほとんどが白人でもあり、人種の坩堝の融合は、言葉で言うほど易しいものではないとも思いました。

昨日のウォール街の座り込みで見た「1%と99%」の訴えですが、この国は実際に1%の人が世界中の富や石油を独占しながら、99%の大衆の多くを、その財力で豊かにしてきたわけです。世界での影響力が落ちると、普通の人々も貧困層へと流れてしまう・・・以前から、2012年に向けてはアメリカ、それに伴う世界の国々が正念場を迎えると予測しておりましたが、それが的中しそうな不安定な安定を、ブロードウェイとウォール街で感じました。

ミュージカルの帰り道に、寿司と書いた小さなお店に飛び込んでみましたが、そこは中華料理屋で、福建省出身の中国人が経営していました。寿司は遠慮して、炒飯など注文したわけですが、気がついたら中国語と混同していて、「炒飯,please!」や、トイレを聞くのに、「Restroom 在那里?」とわけのわからん言葉を発してしまいました。明日から少しでも頭の回路を英語に切り替えてみたいと思います。Good night!

久々のManhattan、久々のWall Street!

2011-10-29 19:51:21 | 国際
もう15年ぶりくらいになりますでしょうか?ニューヨークへやって来ました。中国語の研修会社の経営者である私が、なぜにニューヨーク?と訝しがる人も、たまにいらっしゃいますが、グローバル人材育成が叫ばれる中、グローバルとは何か?英語の必要性も含めて、やはり、現場を見ないことには説得力にもかけます。そもそも、研修会社の人間が、少なくともクライアントである赴任者の方々より、情報、感性のおいて先回りしないことには、メソッドや理論を振りかざすだけの先生(?)と、何も変わらなくなってしまいます。

中国には実際この3年、年間120~140日ほど過ごすようにしてきましたが、その中国で欧米人が意外に流暢な中国語を操る・・・アメリカの小学校で中国語の義務教育化が始まったと言う記事は6年ほど前に見ましたが、その実態調査と、彼らの中国語学習のアプローチ、さらには中国に対しての感覚を知ることも今回の目的です。この7月にインドネシア、シンガポールを訪ね、華僑の影響力をまざまざと見たわけですが、ここニューヨークの華人にも是非接触したいと思います。

10月末のニューヨークは、夜はかなり冷え込みますが、初日の天気は快晴!JFK空港からエアポートバス(15$)で市内に入りました。車窓から見える墓地の規模の大きさにあらためて「広さ」を実感しましたが、5番街もタイムズスクエアも15年前と同じように、洗練された活気に溢れていました。当たり前ですが、街には様々な顔をした人がいて、お洒落なニューヨーカーばかりがイメージされる映画の風景とは違い、白人・黒人だけではなく、ヒスパニック系、アジア系が混在。アメリカ人のパスポートの取得率の低さを指摘したことがありましたが、なるほど、この大陸には、世界中から大陸以外の人がやって来てできた国だ!と理解すれば納得しました。

変わらぬ風景の中で、ちょっとびっくりしたのは、先日も暴動にまで発展したWall街のデモの現場。テントが敷き詰められた一角には、1%と99%、つまり一部の金持ちと貧しい庶民を訴えるプラカードを持った若者が集結。その周りを多数の警官と、取材のマスコミが取り囲むと言う光景を見たことでした。私は彼らにインタビューをできるほと英語力がなく、ただ立ちすくんでいましたが、待ち行く人の中には、失業中の若い女の子の訴えに耳を傾ける人がいました。それでも多くの人は携帯で写真を撮ったり、いそいそと通り過ぎていくわけで、この小さな訴えは、広いアメリカの一部の金融詐欺師には届かないだろうな~と、その諦めに似た訴えを傍観していました。

自由の女神も無料のフェリーで見てきましたが、実質4日ほどの滞在、ニューヨークの街から世界を推測することで学ぶことが一つでもあればと思います。ただ、不安なことは、私のこの不自由な英語力。英語の公用語化を批判しておきながら何ですが、さてどこまで何が困るものか、これまた痛感することになりそうです。


日本の自主独立と責任官僚制度の必要性!

2011-10-25 00:11:32 | 政治
少し、早く帰宅した月曜日。自宅では、日本テレビのZEROが流れていて、いつものしたり顔のキャスターとアイドルが、リビアのカザフィ大佐抹殺、石油横領事件を、「アラブの春」と持ち上げ、TPPが、あたかも日本の開国でもあるかのように閉鎖的な日本の産業構造を取り上げていたりします。日本にずっといれば、こんな私もいい加減あきらめ、洗脳されるのかも知れませんが、さすがに中国など外国からの視線で見てしまうと、あほらしいと言うか、あきれる元気も体力もなく、ただただテレビにため息・・・そんな私を妻をただただ訝しがります。

うちの妻の中国嫌いは、先日の幼児のひき逃げを18人が見過ごした事件で、さらに確固たるものになりました。ま、この事件は、さすがに人道的には許しがたいものではありますが、現場を全員が目撃しない限り、道端に倒れた人を見て、それが子供であろうが老人であろうが、すでに倒れた人(=物)に関わりたくないと言うのが現実ではないでしょうか?中国人がそう!と言うより、どのような歴史を歩み、何を信じ、何を疑い、家族や身内にさえも疑心暗鬼な時代を繰り返してきた中国の近代史・・・まるで、ただ動物のような人間も実際に存在し、上海の街でも、時にその「他人全無視」の行動をする人物に対して、私もよく発狂しそうにはなります。

話がそれましたが、中国をけなす日本人も、ある意味、何も考えていない動物になってきたようで、インチキマスコミに洗脳され、未曾有の災害による苦難にも冷静なものの、現実の分析もできず、さらに世界で何が起きているかに興味を持つことも拒む・・・そんな「普通の人」が増えています。無知は罪で、国を滅ぼす、いや、乗っ取られるまで気付かないのでしょうか?みんな、できることなら、今とよく似た暮らしがこの先も続くことを願ってる・・・ならば、アメリカに魂を売る政治家や官僚が出てきてもおかしくはないわけですが、売国奴が生き残って甘い汁を吸うだけで、今までの「普通の人」は思ってもみなかった貧困や没落に直面することでしょう。

TPPなど参加する必要はありません。韓国とて、独自の2国間で外交努力をしているわけで、中国もいない、実質相手国はアメリカしかいない不平等条約のテーブルなどにつく必要はありません。以前にも言ったように、そのことと、国内の既得権益に凝り固まった産業を改革することは、別の次元の話で、農協、医師会などを改革するのは内政の話です。また、本当にいい日本製品は、関税100%かけられても、外国人が欲しがるわけですし、「不適切利益至上主義」の米国式が蔓延したら、日本製品の魂さえも根絶やしにされてしまいます。

次元の低い選挙で身分も不安定な国会議員ではなく、本当に優秀な、いや、優秀なはずの官僚自らが、それこそ実名制で、政策に責任をもち、批判も受け、説明もし、成果をあげてくださいな!現実、官僚主導で動かしているのに、責任をとらないからいけないわけで、権力と責任は一対のものでなければなりません。「責任官僚制度」と、民間代表としての国会議員が監視をする体制、まずはそれしかないのではないでしょうか?いきなり過激な発言ですが、反論も含めて、一人でも二人でも意識を持っていくことが重要だと思い、あえて文字にしました。

大局を知り、局地戦を・・・経営者の理解なくして成功なし!

2011-10-23 21:05:53 | 中国
今日は久々に仕事とは少し距離を置いた日曜日になりました。少し朝寝坊をし、妻の買い物に付き合い、午後は7kmほどジョギングした後、スーパー銭湯のサウナで汗を流し、夕食は、誕生日が近い妻と長男をまとめて祝うべく回転寿司へ。回転寿司と言っても、稲毛にもある「銚子丸」は、ネタがいい割には価格もリーズナブルで、ちょっと度が過ぎるくらいスタッフが元気なので、何だかこちらも元気になりますが、皿を取る手も早まり、あっと言う間に高々とお皿を積み上げてしまいました。回転率を上げるには、ハイテンションは効果があるのでしょう。

話がそれましたが、先週まで上海にいたわけですが、世界情勢が不安な中では、ひたすら市場は拡大しているように見えますが、中国、あるいは上海の市場でさえ一括りに考えてはいけません。以前にも述べたように、中国は一つの省でも1億や日本の半分以上の人口を抱える省がゴロゴロとあり、ユニクロが普通に売れる市場がその4割と随分前に分析しましたが、今や購買層は6割に迫る勢いです。つまり、一つの省で4,000~6,000万の市場があり、中国全土では、日本の市場の6倍はあるわけです。

が、問題は、その市場のどこで戦うかと言うことです。政治力、飛びぬけた技術力、圧倒的なブランド力がある企業は別にして、大手企業の本社にありがちなのは、有望な市場である中国に進出!と掛け声をかけては、上海あたりにブランチを置き、新聞には「中国進出!」「中国を強化!」と書き立てられはします。が、実際、上海でも一体どのエリアの、どの階層を狙うのかも理解せず、安易に現地の代理店にまかせて、気がつけば在庫の山と言ったケースも少なくはありません。日本では大手の飲料メーカーとて、上海の、しかも日本料理屋でしか販路が拡大せず苦戦、そのことだけで判断し、中国は厳しい!と消極的な戦略になってしまった事例もあります。


さらに、どのターゲットを狙うか?富裕層と言う夢のような市場に憧れるものの、さて彼らはどこにいるのやら・・・今回、中国で会社を自ら立ち上げた総経理の男性とお食事をしましたが、私から見ると明らかに「お金持ちの中国人」にしか見えない彼が、もっと成功して、お金を持っている中国人を、羨み悔しがる様を見てびっくりしました。それもそのはず!今や年収1億元(13億程度)の人は、1,000万人もいるとのこと。1億元は最低ライン、それも当局が把握できている数字ですから、日本人はお金持ち!などと口が裂けても言えない時代になりました。

資本、人脈、商品力・・・もちろん最低限必要なことは多いですが、何よりも「中国進出・強化」の掛け声をかける企業の経営者こそ、中国の全容をつかみ、たとえ大手企業であっても世界ではベンチャーに過ぎないことを自覚し、その上で対象地域・階層を絞り、まずは小さくても価値のある成功を収める・・・と同時に次の展開を用意しておく・・・中国人や、現場でひたすら忙しくなってしまう現地の責任者まかせにせず、大局を見ながら局地戦をイメージできるかどうか・・・それが、中国ビジネス挑戦の鍵の一つではないかと考えます。