中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

夢のリニアモーターカーは、2027年開業・・・

2010-08-18 19:17:14 | 中国
海出張で山積みになっていた新聞を久々に読み漁りました。先日、ブログで書いた甘粛省の土砂くずれのニュースも、8月9日の日経新聞一面に少しだけ掲載されていましたが、上海にいながらテレビニュースもろくに見ず、知らなかったのは私だけ・・・私だけ・・・誰だっけ、エンタの神様によく出てた・・・最近、物忘れが激しいです。

表題のリニアモーターカーですが、少なくとも私が小学生の頃には、開発が始まってたな~と調べてみると、1962年に開発が開始、私の生まれる3年前、今から48年も前のことです。ほぼ半世紀ですね。山梨で実験をしていること、いつか東京ー大阪間が1時間で移動できるようになること、そんな話をいつもしているうちに、私は大人になってしまいました。

現在、行われている上海世界博に行かれた方の中には、浦東空港から市内までのリニアモーターカー(マグレブ)に乗った方もいらっしゃるかと思います。最高時速は431キロ、わずか8分程度の乗車ですが、中国では、500キロとさらに高速のリニアを独自開発しているとか・・・中国の主要都市間では、和諧号という日本の新幹線と同じ車両が、日本で言うところの在来線の感覚で走っていますが、今後は、リニアが都市間の移動をさらに快適、快速にしていくのでしょう。ついこの間までは、2号線しかなかった上海市内の地下鉄は、瞬く間に13号線へ、高速道路、鉄道網も充実、国土の割りには圧倒的に少ない空港も今後増えていくことは間違いない。中国のインフラ整備のスピードには感服します。

それに比べて、日本のリニアはいつできるのでしょうか?2027年って、あと17年もあります。構想、開発開始から65年・・・時代どころか、国のあり方まで変わってしまった頃に出来上がるわけです。田中角栄元総理の日本列島改造論、最近では小沢一郎氏の日本改造計画など、インフラの整備を国をあげて進める提言はいつの時代にもありました。が、結局は、政権は次元の低い選挙の度に交代、優秀な官僚も継続的な事業計画を執行できず、とりあえず景気対策と選挙対策と天下りのために、土建行政は続けられてきました。

常々、社長のいない国、中長期の事業計画のない国と、日本の政治を非難していますが、私ども、企業人とて、世界、特に中国でのビジネスにおいては、素早い判断、素早い決済、素早い行動が必要になります。計画よりも実行とは言いませんが、計画に時間がかかり過ぎると、目の前のチャンスはスルリと逃げてしまいます。実際、知人に中国の鉄道関係者がいますが、本来は日本を第一候補で進めていた案件も、日本のトップがまず中国にもこない上に、担当者を通すとやたらに時間がかかり、結果的には他国に受注ととられたとか・・・

日本再起動のためには、企業のトップ自らが、スピード感を持って決断、行動していくことが必要です。
と締めくくってみて、自らのスピード感のなさを痛感してしまった1人の事務所でした・・・