中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

中国に染まらず、嵌らず・・・日本代表でありたいですね!

2010-08-21 19:19:53 | 中国
以前にも申し上げましたが、私は中国が好きで今の仕事をしているわけではありません。下手に友好と言う言葉を口にするのも控えています。単に、日中が政治、経済、文化、(軍事は無理ですが)、あらゆる面において、「対等な関係を構築する中での友好関係」を目指していければと考えています。

先日のニュースで、日本人、中国人それぞれの好感度調査の数字が発表されましたが、中国人を好きではない日本人が多いことは、データでも如実に現れていますが、実際、中国に赴任したくない社員の方や、うちの妻のように「中国は嫌いです!」(2010年5月17日ブログ参照)と言った人が多いのも事実。中国人から見ると、日本人への印象は、好感的なものも多いですが、見ようによっては、日本がどうした!と目くじらを立てるほど、世界の中での日本の存在感は大きいものでないのでは?と、現地で世界のニュースなどを見ていると思います。

さて、現在、上海だけでも7万人、出張族を入れて10万人の日本人が暮らし、働いています。中国のビジネスは厳しいのは常にブログにしている通りですが、大手企業の駐在員の方の生活面だけに限ると、日本よりは恵まれた生活環境とも言え、何よりも中国の組織がそのビジネスの割りには小さすぎるので、若手の方でも一人当たりの裁量は、急激に広く、大きくなります。日本で担当しえない業務が担当できてしまうわけです。

問題は、これは危機と感じるか、勘違いして、自分に権限が増えたと羽を伸ばすかの違いです。前者は、ある省だけで日本の人口の半分近い市場を相手にする中で、中国部長1人では太刀打ちできなくらいの巨大、かつ複雑なマーケットが、自分の肩に圧し掛かる・・・これを危機感と捉えたら夜も眠れません。が、後者は、日本にいるより明らかに仕事の自由度が増し、「好きなことができる」錯覚に陥り、生活面も上海あたりでは東京以上に恵まれ、悪く言えば、中国に染まり、嵌ってしまう・・・日本に帰りたくない人も続出しています。

ベンチャー企業の中には、完全に中国に移り住む人も多くいます。中国で中国人のように生きていく・・・経済成長著しい現地で一旗あげたほうが人生は楽しいでしょう。何を持って成功とするか、価値観は人それぞれですが、企業の代表として赴任した以上、中国の良さも吸収しますが、それを日本に持ち帰り改善し、また中国や世界に還流する・・・そのために貴重な赴任期間と任務が与えられています。単純に景気のいい中国に染まることなく、企業、日本、そして日本人の代表として活躍していけば、数字の先行き厳しい日本を復活させることができると思います。私も中国に半端に乗り込んでいますが、少しでも力になりたいです。

睡眠不足の土曜日の朝、また大風呂敷なことを書いてしまいましたが、すべては自分への叱咤激励です。