中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

人様に迷惑をかけないこと・・・まずはこれが基本です!

2010-08-23 19:21:04 | 中国
朝の4時半に目が覚め、5時38分の電車に乗り、6時半に会社に着きました。6時過ぎだと言うのに東京駅は多くの人が行き交い、こんな早くから始動している人もいるんだなあ~と、最近は夜更かしと朝寝坊の自分を反省してしまいました。確かに朝の1時間は、平穏かつ緊張感のある時間で、仕事も捗るのかも知れません。

昨日、元外交官の道上尚史氏が書いた~外交官が見た「中国人の対日観」~(文春新書)と言う本を買って読みました。韓国専門だった著者が中国に着任、活動する中で見た、ここ最近の中国に関する記述ですが、久々に腑に落ちること満載の書籍に出会えました。下手な大学教授、昔とった杵柄式の異文化研修や中国人論を聞く前に、まずはこの一冊を読んでいただければ、中国のことが、いや、中国をどう理解すればいいかが理解できると思います。中国は一つでもないし、日本も一つでもないと言うこと・・・を前提に、変わり行く中国を冷静に分析されています。

中でも心に残ったのは、中国人学生のインタビューに答える形で、外交官の立場で日本について説明する場面があるのですが、あらためて、日本人とは?日本の良さとは?を再発見できたことです。中国人は並ばない、割り込む、声が大きい、実際そうですし、これは、日本人が日常的に中国人に嫌悪感を抱く大きな要因になっています。かねから私も分析していた「文化大革命」の影響による「躾」の問題もありますが、この行動の背景には、やはり他人は他人、自分は自分と言った考え方があるように思います。

タイトルの「人様に迷惑をかけない・・・」ことは、ある程度の年代の方なら、親御さんや祖父母の方から、子供の頃に口を酸っぱくして言われたのではないでしょうか?気を遣う、気を配る、に当てはまる中国語がすっきりと見つからなくて困っていましたが、要は「人様の迷惑にならない」ことが、一番シンプルでわかりやすいですね。

誰だって順番を抜かされたら不愉快ですし、大声は他人の邪魔になります。他人がモノだと思った瞬間に何でもありだと思いますが、日本人的と呼ばれる気配りや気遣いの根底には、他人を意識することがあるのではないでしょうか?もちろん、他国のことを言う前に、日本でも(私も含めて)自分さえよければ・・・と言った行動や言動が目に付くのも事実・・・日本人であれ、中国人であれ、学校教育以前に親の教育は重要だということですね。

先日の出張でも、30代くらいの夫婦の幼稚園手前の1人息子が、食事のナイフを武器でも得たかのように嬉しそうに持って走り回る姿を見て、思わず声を荒げそうになりました。「だから一人っ子は?中国人は?」と言う前に、人のふり見て我がふり直せ!で、先人の教え「人様に迷惑をかけない・・」ことから実践してみようと思います。

ビジネスにおいては、さらに「人様のお役に立つ・・・」を加えればいいことなのだと気づいた月曜の朝でした。