中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

甘粛省の洪水・土砂崩れ災害・・・15日は哀悼の日!

2010-08-15 19:14:49 | 中国
甘粛省、舟曲で、被災者1239人、行方不明505人(数字は15日のテレビの報道時点・・・)を出した洪水・土砂崩れが8月8日に起きました。残念ながら、テレビを見る時間がほとんんどなかったこともあり、今日の今日にその惨状の結果を知ることとなりましたが、15日深夜0時、いきなり、ほぼすべての番組が甘粛省の土砂崩れのニュースに切り替わりました。

最初は、チャンネルを回しても同じ画面なので、リモコンが壊れたのかと思いましたが、政府からの公告の画面とともに、被災地の現状、対策についての報道に切り替わりました。15日は、すべての娯楽施設は自粛、上海万博のアトラクションも影響がありそうですが、この1週間、上海を中心に中国にいた私ですが、今頃になって、事の大きさを知ることになり、ちょっと恥ずかしいです。

今、ニュースを見ながら理解したことは、8月8日に起こった災害に対して、すでに6,000人以上の軍隊をすぐに派遣、温家宝首相、そして国家主席も現地に入っていて、すでに一人当たり8,000元の手当てが支給されること、寸断されていた水道、電気などのインフラも復旧に向かっていること、いずれも、ニュース自体は、この1週間の結果報告とも言えます。山東省や北京など、北のエリアを中心に素早い募金活動はすでに始まっていて、今日の報道を機会に、中国全土に募金、支援への呼びかけが広まる・・・そう理解してみました。

一眠りすれば帰国する私としては、1週間も事の重大さも知らずに過ごし、募金もすることはなく中国を後にするわけですが、今回も四川大地震の時に感じたような、政府のトップダウンの動きの早さを痛感したことと、中国はあらためて「広い」と感じました。

もちろん、ニュースのあちこちに、チベット族や少数民族の方の出産ドキュメントがあったり、あきらかに民族の団結を促す風にも感じられなくはないですが、中国の地方で起きた事件は、上海など、同じ中国にいてもすぐにはピンとこないことは中国人の方でもあるようです。が、いざとなった時の報道の統制、それに伴う支援活動の広がりなどを見ていると、民族、貧富の差など、様々な問題を抱えながら国の舵取りをする政府の政治力を目の当たりにしたような気がします。会社も組織も国家も、どちらに転ぶかは結局はリーダーの資質ですね。

深夜のテレビの突然の変化にびっくりして突然ブログを書き始めましたが、0時40分になってようやく他のニュースに切り替わりました。事の真意は決して文字にできていないかと思いますが、出張最後の夜中に、また一つ考えさせられるシーンに身を置くこととなりました。