はやしんばんぱくの、めげてめけめけ、言論の不自由ブログ

全国各地へ飛び回り、めげてめけめけめげまくり、色々書いていましたが、ブログ終わりました。過去を読めばいい!サラバじゃ~!

にゃんこの。

2012年05月22日 20時41分49秒 | 過去の産物・回想録
にゃんこのおばちゃんが死んでいたことを知ったのは
今年のお正月のことでした。

にゃんこのおばちゃんは、ねこをうじゃうじゃ飼っていたおばちゃん。
だから、にゃんこのおばちゃん。浅はかなネーミング。
僕の母方の親戚です。

小さい時分
僕はにゃんこのおばちゃんちに行くのをとても楽しみにしていたといいます。

にゃんこのおばちゃんもおじちゃんも
いとこのお姉ちゃんたちとも
とっても仲良しだったから楽しかったんです。

今現在、にゃんこのおじちゃんはボケて入院しています。
にゃんこのお姉ちゃんたちは、てんてんバラバラになってます。
にゃんこのおばちゃんが死んじゃって
あんなに賑やかで楽しかったにゃんこのおばちゃんちは、シーンと静か。
今は誰もおりません。

そう
にゃんこもね。

にゃんこのおばちゃんと最後に会ったのは去年のお正月のことでした。
ところは墓場。
1人お墓参りをしていた僕に
「他人(ひと)んちの墓に線香なんて
おたく、どこのどなただい?」
と話しかけてきたのが、にゃんこのおばちゃん。
すぐ僕だと気付き、満面の笑みを浮かべてたっけ。

その時いっしょにいた長女のお姉ちゃんが言っていたんだ。
「婆さんは、正月の墓参りだけは絶対欠かせたくないってきかないもんだからさ
こうして連れてきてんのよ」
にゃんこのおばちゃんはお墓をながめて笑います。

「ここのところ
ほれ、ここの土に、おまえの母ちゃんの妹が埋まってんだよ。
むかしはその墓石がここにあったんだ。
いつの間にか骨が土と同化して溶けてなくなっちまったけどよ。
だからお前の母ちゃんの妹はこの土んとこにいるんだよ」

僕の母の妹は、まだ小さい頃、お正月
交通事故でこの世を去りました。
母の妹、僕のおばさんが、その土と混ざってそこにいるらしいのです。
母の妹、僕のおばさんは大のにゃんこ好きだったそうです。
むかし、母が僕にそう教えてくれました。

にゃんこのおばちゃんはその土にペットボトルから水をぶっかけて
やっぱり嬉しそうに笑っていました。

それが最後。

僕はその日からちょうど一年後のお正月に
にゃんこのおばちゃんが死んだことを知るのです。

実家の親戚関係の事情により
僕にまでお葬式のお知らせが回ってこなかったようです。
大人社会、いろいろとあるのです。

そんな事情、子供の僕にはどうでもいいこと。
だから、にゃんこのおばちゃんの葬式に出席できなかったことを
とても残念に思うわけです。

にゃんこのおばちゃんはもうお墓参りができなくなっちゃいましたが
毎年正月に参っていたお墓に今は入っているわけです。
そして僕が、これから毎年そのお墓を参るのです。

にゃんこのおばちゃんちのにゃんこたちは
おばちゃんが骨になるよりだいぶだいぶ長い以前に既に骨と化しています。
骨は溶けて土と変わっているでしょう。
もしかしたら
お墓の土には、にゃんこたちの骨もいっしょに混ざっているかもしれません。
にゃんこが大好きだったという、僕の母の妹が寂しがらないようにって
にゃんこのおばちゃんの粋なはからいでね。

そしておばちゃんは
毎年毎年、そんなにゃんこたちに会いに行っていたとしたら

そう思っていたら
ほら、なんだか少し楽しい。

いずれ僕も、そのお墓に入ります。
にゃんこたちが、にゃーにゃーと
僕をむかえてくれるでしょう。

めけめけ~。

写真。にゃー。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
店長さん。 (ばんぱく。)
2012-05-23 13:26:17
誰だーーー!?
とか思っちゃった(笑)

店長さんでしたか。

おかしなコメントじゃなかったから
安心はしていたのですが(笑)

僕もよくやりますし(笑)
返信する
店長さん。 (ばんぱく。)
2012-05-23 13:23:55
本当そうです!
だから親戚に時の流れを感じた時
凄く焦ります。
と、同時に
自分があの頃のおじちゃんらと
同じくらいの歳になったんだなと気付いた時にゃ
これまた焦ります(笑)
なんか切ない気もしちゃって。
返信する
あっ!すみません (店長)
2012-05-23 09:16:45
前の投稿、私です。
返信する
Unknown (Unknown)
2012-05-23 07:24:32
親戚って、いつまで経っても、子供の頃のイメージが、そのままに残ってますね。
 大人になっても、そこに、まだ同じような状況が残っているように思ってしまいます。
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