拝殿踊り
2013-09-21 | 日記
この日は生憎の雨になった。
しかし、8時過ぎには小降りとなり、
切子灯籠の灯された拝殿に
三々五々、人が集まってきた。
和やかな談笑、
それが何の合図もなく、いきなり歌声になり、
何の惑いもなくぴたりと所作の合った踊りとなった。
誰かが音頭を取り、踊りの輪が回っていく。
歌詞は定番のものもあるが、多くは即興で
その文句につられて、どっと笑いが起きる・・
音頭が途切れると、しばらくは手拍子と
下駄が板の間を踏み、蹴る音が響く・・
また誰かの歌声が始まり、踊りが賑やかになる・・・
浴衣姿の人よりも普段着の人が多かったが
何か上等の演劇を見ているような
踊りの見事さだった。
子供の頃にこの拝殿踊りは見たことがあるはずだが
そのころは他のものに興味があったのか、
こんなふうに人が踊っている姿を見たのは初めてだ。
自分が生まれ育った地域に、こんな盆踊りの原型に近い
姿が伝承されていることに、不思議な感動を覚えた
夜だった。
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