
ソローについての本を図書館で借りて読みました。名前は知っているけど、詳しくは知らないので借りてみました。
自然を大切に考え、世捨て人のような生活を送っていたというイメージですが、大体は合っていました。完全に世間との交流を絶って森の中で自給自足の生活をしていた期間は約2年でした。それ以外は、「みんな商売の奴隷になっている。」とうそぶいて、定職に就かずに色んな職を転々として過ごしていたようで、今でいうフリーターに近いですね、まあ当時でも今でも負け組の部類に入るんじゃないでしょうか。ストレス耐性が高くなくて、丸一日働くということが困難だったみたいです。一日のうち何時間かは自分一人の時間が必要だったらしいですね、性格が内向的なんでしょうね。
実家が鉛筆製造業で、その仕事にも就いていたことがありましたが、鉛筆についての新しいアイデアを実現したら、満足して辞めてしまったらしいです。学校の教師にもなったみたいですが、学校の方針と自分の信念と合わないところがあり、これも辞めてしまいました。ストレス耐性が高くないので、組織内で、自分の信念を貫く、自分の信念を広めていくということは出来たかったようですね。学歴はハーヴァード卒のようですが、親からすれば、親が商売の奴隷になって必死に稼いだお金を子供がドブに捨ててしまったと思われても仕方ないかもしれません。まあ所謂高等遊民というものでしょうか?また、これも今でいうところでは意識高い系ということになるのでしょうか?
でも学問を身に付けたからこそ、現実の社会に疑問を持つことができ、自分の信念を貫き通せたのかもしれません。鴨長明と同じく、今現在に至っても多くの人に著書が読み継がれているので、所謂勝ち組に勝るとも劣らない人生を歩んだとも言えそうですね。それに加えてソローの場合は講演会を開いて講演をしていたのだとか。複数回講演をしていたようなので、世間から需要があったということでしょう。当時でも自分が商売の奴隷になっているという自覚のある人たちが少なからずいたんでしょうね。
おこがましいことを言えば、自分も一応大学や専門学校を出たものの、社会に出てから会社と自分の考えと合わずに組織内で自分の信念を貫くことがヘタレ故にできずに辞めたこともあったり、林業に従事したことがあったり、一人の時間があると気が休まる面を持っていることもあるので、自分とソローはちょっと似ている部分もあるかなーと「意識を高くして」思ったりしました。自分なりに意識高い系の!?プチソロー生活を送っていければいいなと思っています、汗。