「濁悪の世」というカテゴリーを新設しました。今までのカテゴリーの中でもネガティブな記事を書いたりしましたが、今回独立したカテゴリーにしてみようと思い立ちました。「濁悪の世」という語句は方丈記からの引用です。「五濁」が蔓延する悪い世の中である「五濁悪世」のことを指しているらしいくて仏教用語です。方丈記の中では飢饉の章でこの語句が出てきます。薪を供給する樵(きこり)も食糧不足で仕事をしなくなって京の都は薪不足に陥りました。そして自宅の木材を破壊して薪として売りに出している場所があり、そこで廃寺等から盗んだ木材や仏像を壊して作ったと思われる朱塗りや金泥塗りの薪を鴨長明が見て、「濁悪の世」に生まれ合わせてしまったと嘆いています。
「五濁」についてはgoo辞書によると、
「五濁」は、悪世になると起きる五つの汚れのこと。劫濁こうじょく(飢饉・天災・戦争などが起きること)・見濁けんじょく(誤った考えがはびこること)・煩悩濁ぼんのうじょく(人をまどわすような煩悩がはびこること)・衆生濁しゅじょうじょく(人の心身の資質が下がること)・命濁めいじょく(人々の寿命が縮まること)をいう、
らしいです。
記念すべき!?「濁悪の世」カテゴリーの最初の記事は上記の画像についての説明から始めたいと思います。これは昔の映画のワンシーンです。題名は何かというと「マッドマックス2」です。この映画を見たことのある方でも、この画像については覚えていない方のほうが多いのではないでしょうか?私はテレビで放映したのを録画して何度か見ていて、この画像のシーンに気づきました。恐らく日本の昔の国会か何かの映像じゃないかと思います。他国の可能性もありますが。
まだ日本について今現在ほど関心が高くなかったと思われる頃に日本についての映像が、海外の有名映画に使われていたということに不思議さを感じます。「ソイレントグリーン」という1973年上映の映画でも通勤ラッシュで駅職員が乗客を電車に押し込む画像が使われていたことを思い出しました。
マッドマックス2は核戦争後の世界を舞台にした映画です。現在もアメリカやロシアなどを中心に核軍縮から核開発への流れに方向転換しているように感じます。最近のニュースによればイランもそうですね。北朝鮮の核もどうなるか分かりません。
今後の世界について最悪のシナリオは将来核戦争が起きて人類が絶滅してしまうということです。最悪よりもほんの少しマシなのが、マッドマックス2のような核戦争後に弱肉強食の世界になるシナリオです。でも核戦争で一瞬にして死んでしまうほうがマシという考え方もありますね、汗。
幸いにして核戦争や第三次世界大戦が起きない一番マシなシナリオに進むにしても、小規模な戦争、テロ、暴動などが無くなる世界が来る可能性は低いと個人的には思っています。それに加えて異常気象や環境汚染(原発事故含む)、食糧・水・エネルギーの不足などの解決も難しいと思われます。私個人の考えでは世界の未来が明るくなる可能性は低いと思っています。
日本もエネルギーの安定供給が難しくなってくれば、自前で何とかしなくてはならなくなり、いい商品を安く世界に提供する経済大国の地位に止まることは出来ないでしょうね。もし高レベル放射性廃棄物の冷却にエネルギーを供給する余裕も無くなれば再度原子力施設の事故も起こるでしょうし。今は治安がいいと評判の日本ですが、「衣食足りて礼節を知る」という諺の通り、経済的に落ちぶれてくれば治安も発展途上国並みに悪くなるでしょう。
まさに「濁悪の世」ですね。私個人の考えでは、根本の原因は人口が増えすぎてしまったことだと思います。人口が増えれば世界を良くする革新的な発明をする人も増えますが、逆に争いを好む人や犯罪者も増えます。食糧やエネルギーの消費量も増えるし、環境汚染物質も人口が増えた分増加します。それに対応する技術革新にも限界があると思います。遠い昔にマルサスが指摘していたのに誰も聞く耳を持たなかったんですね。マルサスの言うことが全て正しいかは分かりませんが、人口の増えすぎは良くないという考えは正しいと思います。将来的には人口の増減は安定するという意見もあるようですが、安定するまでに核戦争や致命的な環境汚染(世界レベルの原発事故等)が起きないとも限りません。
自分としては過去に世の中に対して自分の出来ることをしてきましたし、今後も過去程ではないにしても自分の出来ることはしようかな、と思います。まあ、行く末を生暖かい目で見守るしかないですね。汗。
過去に別カテゴリーで書いた「濁悪の世」的記事を「濁悪の世」カテゴリーに移動しました。戦争による人類滅亡を描いた「伝説巨神イデオン」というアニメ、上の段でも紹介しましたが、人口爆発・環境汚染による食糧不足で、○肉加工食品を政府が配給している世界を描いた「ソイレントグリーン」という映画、テロの原因は若年人口の爆発だと主張している「自爆する若者たち」という本を紹介している記事などです。