したのやムラ便りG

東京の片隅に眠る下野谷遺跡。「したのやムラ」と呼ばれる縄文のムラがありました… (non official site)

考古学の「ゆるキャラ」と下野谷遺跡の土器

2011年02月11日 10時57分15秒 | のそのそ散歩 (遺跡とか博物館とか・・)

Imgp0002musa_4     (水子貝塚資料館配布資料より)  

Photo_5              

    下野谷遺跡の「かめしーた」

                                                            

最近は、発掘調査や遺跡の保護を理解していただこうと、

考古学の世界でも「ゆるキャラブーム」。

縄文神ムサビー」は埼玉県の富士見市立水子貝塚資料館の企画展キャラ。

資料館でいただいたシールを撮影させていただきました。

かっこいいですね!

「かめしーた」と比べると・・・。比べるまでもないか

                                                             

さて、この「ムサビー」、

同じ富士見市の羽沢遺跡出土の縄文時代中期の土器がモデルです。

キャラにも描かれている、動物の顔のような装飾がついていて、

土器全体がムササビににているので、「ムササビ土器」の愛称があるそうです。

研究の結果、今は、人とイノシシがむきあった姿をあらわしているのでは、

との説が有力だそう。

詳しくは、水子貝塚資料館を訪ね、学芸員さんにきいてみましょう!

場所や開館時間は富士見市のHPを。

http://www.city.fujimi.saitama.jp/index.html

                                                                            

Imgp0013

                                                             

2月27日までは企画展「縄文人の装身具」を開催中。

ピアスやペンダントなど、縄文人のおしゃれ心に感心します。

                                                              

ところで、この「ムササビ土器」のように、

縄文時代中期の土器には、

動物や人間を表したのではないか思われる装飾がつくことがあり、

時としてとてもリアルに表現されています。

残念ながら下野谷遺跡では、そういった写実的な装飾がつく土器は

まだ見つかっていませんが、

それらと同じ土器グループの仲間である「勝坂式土器」のなかには、

それらを抽象化したのではと思われるような土器はたくさん見つかっています。

                                                               

Photo_4  いちばん左はじの土器の穴の部分など

          (写真:西東京市教育委員会2008「西東京市下野谷遺跡」パンフレットより)

                                                              

下野谷遺跡からみつかった土器を見学したいという方は、

西東京市郷土資料室へ。

場所や開室時間は、リンクの西東京市HPをご覧ください。

                                                            

水子貝塚ですが、こちらは国の史跡に指定されており、

史跡公園が整備されています。

次のブログでは、その様子などをご紹介しますのでお楽しみに!

コメント (5)
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はやぶさ君とそのカプセル

2010年11月07日 16時00分52秒 | のそのそ散歩 (遺跡とか博物館とか・・)

国立科学博物館(科博)で10月26日~2月6日の期間

『空と宇宙展』という企画展が行われている。

                                                             まだまだ会期は長いから・・・と呑気にしていたら、

科博のメルマガで「はやぶさ」のカプセルの展示は今日までと知った。

                                                            はやぶさ君ファンのかめしーたは、

朝の空き時間を使って、あわてて行ってきた。

                                                                                                  

Imgp0001  科博は子供の頃からお気に入りの場所

                                                                  夏に初公開された時、炎天下何時間も待つ人たちの列のニュースが頭にあったので、

早起きして開館前に着くように出かけたが、気が抜けるほどの列。

                                                                                             

Imgp0004  

                                                           「はやぶさ」の展示会というわけではなく、

日本の航空・宇宙史の展示会=「空・宙」への夢と挑戦の展示会。

会場はそれほど広くないが、展示品は多い。

ちょっと動線が分かりづらく、見にくかった。

最近はやりの解説ヘッドフォンも借りてみたけどいまいち・・いらないな。

                                                                                     

Photo

                                                           日本製の飛行機の模型もたくさん展示されていた。

こちらは「隼」。中島飛行機製作所の飛行機だ。

中島飛行機製作所は、西東京市、そして下野谷遺跡にも深く関係している。

この話は、またそのうち。

                                                                                       

Imgp0006_2  子供たちの目的はみんなここ!

はやぶさ君の実大模型。

この小さい体で7年も宇宙を旅してきたんだ。すごいね。

                                                                         

Imgp0017  エンジン部分

Imgp0047  イトカワのサンプルをとる装置

                                                              残念ながら、カプセルは写真撮影禁止だったけれど、

すごくきれいで、とても火の玉になって落ちてきたものとは思えなかった。

それもこれも、やはり、日本の「ものづくり」の力はすごいと再認識した。

                                                               2010年6月13日の夜、

かめしーたは帰還するはやぶさ君の最後の雄姿を、

ネット配信されるライブ映像で見ていた。

                                                                 花火のようにきらめいて散るはやぶさ君本体と、流れ星のように地上に向かうカプセル。

                                                                配信してくれたのは確か和歌山大学?のある研究室。

                                                             ライブ映像のあとすぐにYou Tube に 投稿された映像には、

あとからはなくなってしまったけれど、

最初は、中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」がBGMで入っていた。

                                                                    ♪ ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない

  ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない ♪

                                                                   泣けた。

                                                                 実は、子供の頃、かめしーたは一時期、宇宙飛行士になりたかった。

でも、その当時は、虫歯が一本でもあると

宇宙飛行士になれないと言われていて(ほんとだったのかな?)

かめしーたの夢はあっという間に、儚くもついえた。

                                                             そのあと、高校生になって、たまたま参加した発掘が楽しくて楽しくて、

夜を徹して議論する人たちが、とてもとてもかっこよく思えて、

考古学者になりたいと思った。

                                                                        ♪ 行く先を照らすのは まだ咲かぬ見果てぬ夢

 遥か後ろを照らすのは あどけない夢 ♪

                                                            今日の会場には子供たちがたくさん来ていた。

「あどけない夢」が、きっとたくさん生まれている。

『縄文の森の秋まつり』や『民具展示』でも、そんな「あどけない夢」が

ひとつでも生まれていたら、ほんとうに幸せなんだけどなあ・・・。

                                                                                                        

101107_151852  

                                                                  迷いに迷って選んだお土産。

後ろにあるクリアファイルは会場にはなく、普段のミュージアムショップにしかなかった。

そうそう、会場では売り切れの「はやぶさプラモデル」も、ショップにはあった。

確認しなかったけど、見た目は同じに見えた。

迷ったけど買わなかった。飾る場所がないから…(涙)。

 

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