下野谷遺跡の「かめしーた」
最近は、発掘調査や遺跡の保護を理解していただこうと、
考古学の世界でも「ゆるキャラブーム」。
「縄文神ムサビー」は埼玉県の富士見市立水子貝塚資料館の企画展キャラ。
資料館でいただいたシールを撮影させていただきました。
かっこいいですね!
「かめしーた」と比べると・・・。比べるまでもないか
さて、この「ムサビー」、
同じ富士見市の羽沢遺跡出土の縄文時代中期の土器がモデルです。
キャラにも描かれている、動物の顔のような装飾がついていて、
土器全体がムササビににているので、「ムササビ土器」の愛称があるそうです。
研究の結果、今は、人とイノシシがむきあった姿をあらわしているのでは、
との説が有力だそう。
詳しくは、水子貝塚資料館を訪ね、学芸員さんにきいてみましょう!
場所や開館時間は富士見市のHPを。
http://www.city.fujimi.saitama.jp/index.html
2月27日までは企画展「縄文人の装身具」を開催中。
ピアスやペンダントなど、縄文人のおしゃれ心に感心します。
ところで、この「ムササビ土器」のように、
縄文時代中期の土器には、
動物や人間を表したのではないか思われる装飾がつくことがあり、
時としてとてもリアルに表現されています。
残念ながら下野谷遺跡では、そういった写実的な装飾がつく土器は
まだ見つかっていませんが、
それらと同じ土器グループの仲間である「勝坂式土器」のなかには、
それらを抽象化したのではと思われるような土器はたくさん見つかっています。
(写真:西東京市教育委員会2008「西東京市下野谷遺跡」パンフレットより)
下野谷遺跡からみつかった土器を見学したいという方は、
西東京市郷土資料室へ。
場所や開室時間は、リンクの西東京市HPをご覧ください。
水子貝塚ですが、こちらは国の史跡に指定されており、
史跡公園が整備されています。
次のブログでは、その様子などをご紹介しますのでお楽しみに!