東洋医学の理論~人間が病むということの過程的構造からの東洋医学的治療論~

人間が病むということの過程的像から、鍼灸等の問題を説いてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

『盗まれた手紙』に学ぶ(増補2)〜患者の症状の真因を見てとっての施術の必要性〜

2017-06-17 08:17:35 | 鍼灸術・手技療法術
「筋・筋膜螺旋線」を使っての施術事例での自身のこれまでの諸々の事実、自身のアタマの働かせ方を思い返してみると、「彼らはいつも、自分の手にしている事件に対してあまり深謀すぎたり浅慮すぎたりしてしくじるんだ。」という(『盗まれた手紙』に登場する)探偵?デュパンの言葉が想起される。 本日の腰痛患者に対する「筋・筋膜螺旋線」を使っての施術、三カ月近くもそれなりに時間をかけてあれこれ工夫して、アタマを働か . . . 本文を読む
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雪駄の歩きかた、靴の歩きかた(増補)〜日本人の運動体の変化について〜

2017-06-16 22:45:36 | 鍼灸理論・東洋医学
雪駄と靴の歩きかたの違いについて考えると日本人の歩きかたにも歴史性があると思える、それゆえ経絡経穴にも。 先日、涼しげな浴衣姿で髪をアップにして綺麗な後ろ姿の女性が歩いていて、「いいなあ、やっぱり日本女性の浴衣姿は……」と一瞬思ったのだが、何か強烈な違和感があった。よくよく見ると歩きかたがおかしい、靴の歩きかたで颯爽と歩いておられる。足元を見ると下駄や雪駄では無くビーチサンダルのような踵から少し . . . 本文を読む
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T先生実技授業(増補)〜筋・筋膜螺旋線について〜

2017-06-15 12:40:25 | 鍼灸術・手技療法術
筋・筋膜螺旋線への施術行なった。その効果に驚かされた。 昨夜のT先生の実技授業、筋・筋膜螺旋線の流れを意識しての腰痛治療というテーマで螺旋線を構成している筋(菱形筋、前鋸筋、外腹斜筋、内腹斜筋、長径靭帯、前脛骨筋、長腓骨筋、短腓骨金等々)について説かれて、実際にそれらの筋に触って、その後に実技パートナー同士で(上体の左右の回旋を行なって、回旋し難い方の螺旋線を辿っていって)問題となる筋を探して、 . . . 本文を読む
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河原を走ることの効用〜足裏鍛練は全身レベルでの生理機能の活性化をする〜

2017-06-14 08:02:58 | 運動・鍛錬・リハビリ
昨日の昼以降、エアコンの寒さ・冷えが気にならなくなった。足裏鍛練の効用である、と思う。 昨日は、ブログ記事にも書いたけれども、河原の石の上を全力で走ること=これまでに無いレベルでの足裏鍛練を行なった。その結果として昼以降(……夜の学校帰りの電車内でも)エアコンの冷えが気にならなくなった。体温を測ってみると、午後診療が始まった時点では35,9度であった体温が、午後診療が終わる頃には36,7度まで上 . . . 本文を読む
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河原の全力疾走〜集団力は個人の限界の突破を可能とする〜

2017-06-13 17:33:24 | 日記
石だらけの河原での走ること行なった。人間は社会的な存在であるということ痛感する。 本日の昼休みの鍛練、石だらけの河原を全力で走ること行なった。これまで、走ること行なってはいたのだけれども、かつ主観的には全力での走ることであったのだけれども、本日の走ることに比べれば、随分とセーブしての走ることであったと思える。 では何故にと言えば、本日は職場の同僚のY先生が見に来ていたということでしかないのであ . . . 本文を読む
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鍼灸の理論と実践の乖離について〜世界の観念的な二重化の問題〜

2017-06-13 14:59:22 | 鍼灸理論・東洋医学
鍼灸の理論と実践との乖離について考えると、認識論の実力の必要性、それゆえ自身のその実力の不足痛感される。 金元四大家について学ぶと、理論としては、寒涼派、攻下派、補土派、養陰派と、あるいは瀉法を重視した劉張医学と補法を重視した李朱医学との二大潮流として捉えることができる、つまり、理論的には全く違った立場であると言える、しかしながら、実践=施術としては、金元四大家の誰もが刺絡瀉血を重視し……と時代 . . . 本文を読む
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全仏、ナダル優勝〜世界のトップレベルの選手の認識〜

2017-06-13 07:37:57 | 日記
10度目のテニス全仏優勝を果たしたナダル選手の言葉に、さすが世界のトップレベルの選手は違う、と感心させられた。 テニス全仏オープン、ナダル選手が10度目の優勝を果たした。朝日新聞によれば、優勝インタビューで、手首の怪我から過去3年間テニス四大大会から遠ざかっていたが、その間の心の葛藤について問われて、答えて曰く、「不安なら毎日ある。でも、それは良いことだ。強くなるために謙虚さを保て、より熱心に練 . . . 本文を読む
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万物は流転する〜弁証法は大人の哲学?〜

2017-06-11 19:53:46 | 哲学(世界観・弁証法・認識論・論理学)
自身が高校生時代を過ごした土地を訪れた。万物は流転するを実感する。 本日、個人的な用件で、自身が高校生時代を過ごした土地に何十年ぶりかで訪れた。山々や川、道路の坂道、曲がり角等々は昔のままであるが、昔によく行った店が無くなっていたり、逆に新しい知らない店が出来ていたりという風景の激変に驚かされ……昔々の高校生時代の未来に向けての希望いっぱいの日々も思い起こされて、当時の自身と自身の環境のありかた . . . 本文を読む
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本日のブログ、「金元四大家の理論と実践」への加筆について

2017-06-10 19:14:41 | お知らせ
本日のブログ記事「金元四大家の理論と実践」、通勤時間、仕事の合間に書いたので、読み返しておかしな言い回しを加筆訂正していたのであるが、その過程で、いろいろと思い書き足らない部分を加筆していったので、結果としてはあちこちに内容的にも加筆修正することとなった。 当初から、加筆修正のつもりでの、でなかったので文字色を変えていないし、題名に「(増補)」ともしていないが、興味のあるかたは一読ください。 . . . 本文を読む
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金元四大家の理論と実践〜東洋医学の実践の歴史の学びの必要性〜

2017-06-10 18:59:58 | 鍼灸理論・東洋医学
金元四大家について学ぶ中で、東洋医学の理論というものは、現実の施術と独立にある机上の空論に近いものなのでは無いのか?と思えて来た。 「金元四大家」について教科書では、「D.金元明清の医学」の項で以下の如くに説かれている。 「唐の衰退以降…(中略)…金、蒙古(モンゴル帝国、元王朝)の征服王朝の時代に入る。この時代には医学理論の再構築が行われ、金元四大家と呼ばれる学派がうまれた。代表的なものを紹介 . . . 本文を読む
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肩甲胸郭関節機能不全に対する施術〜全体としての繋がりの構造に分け入ることの必要性〜

2017-06-09 08:56:30 | 鍼灸術・手技療法術
肩甲胸郭関節機能不全の患者に対する施術おこない、そのことに関わってT先生に施術の示唆いただいた。対象の構造に分け入る実力の不足痛感される。 昨日、右肩甲胸郭関節機能不全と捉えての施術おこなっているNさんの施術おこなった。初回の施術で、上肢の挙上が100度程度しか出来なかったものが160〜170度にまで挙上出来るようになり、このまま一気に治ってしまうのか、と楽観していたNさんなのであるが、残りの1 . . . 本文を読む
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股関節マイクロ牽引法〜腕力に頼らない手技の意義〜

2017-06-08 09:33:30 | 鍼灸術・手技療法術
T先生に股関節マイクロ牽引法を教えていただいた。自身の手技の不味さ猛反省される。 昨夜のT先生の実技授業。筋膜の全身の繋がり=スパイラルラインを使っての腰痛治療がテーマであった。鍼の実技として、浮趾=踵重心による腰部前屈時の腰痛に対しての、長母趾伸筋の筋腱移行部の筋膜への刺鍼による浮趾の解消=重心の前方への移動、そのことで腰部前屈時の脚後面の緊張を解消することによる腰部前屈時の腰痛の解消=治療。 . . . 本文を読む
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ACTHとTSH〜自身のアタマの働きかたの特殊性・一般性を識ることの必要性〜

2017-06-07 12:57:15 | 鍼灸学校での学び・国試勉強・受験勉強
ACTHとTSHをようやく覚えることが出来た。自身の丸暗記力の無さに呆れてしまう。 (少しでも、解剖・生理の学びをされた方には常識レベルのことであるが)下垂体前葉(腺性下垂体)から分泌され、内分泌器官のホルモン分泌を促すホルモンに、ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)とTSH(甲状腺刺激ホルモン)がある。 このACTHとTSH、昔の柔整や鍼灸の国家試験では、「副腎皮質刺激ホルモン」「甲状腺刺激ホル . . . 本文を読む
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枯木の切株叩き〜1ヶ月の成果〜

2017-06-06 17:17:43 | 運動・鍛錬・リハビリ
手、上肢の強靭化を目的として始めた、枯木の切株を木の枝で叩き潰す鍛練。睡眠不足から朝の鍛練は休みがちではあるが、1ヶ月経てば1ヶ月の目に見える変化が枯木の切株にはある。が、自身の手、上肢は、少しでものレベルアップがあるのだろうかと……。 5月6日の画像。おそらく、始めて数日くらい。 今朝(6月6日)の画像。少しづつではあるが、強烈に叩くことが可能と成ってきている。 . . . 本文を読む
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古代ギリシャ語σπλάγχνον(内臓)の派生語である「あわれむ、あわれみ」について(増補)〜古代ギリシャ人の認識を古典ギリシャ語に視る〜

2017-06-06 11:39:45 | 古典ギリシャ語・ドイツ語
古典ギリシャ語では、δπλάγχνον(スプランクノン=内臓)の派生語として「あわれむ、あわれみ」があるということに、古代ギリシャ人の認識の豊かさがイメージされる。 『臓単』(原島広至著 NTS)のコラムで、「古代ギリシャ人は、「はらわたが揺り動かされるほどの感情、心の内奥から沸き起こる感情」という意味で、スプランクノンの派生語が「あわれみ、あわれむ」を意味するようになった(まさに「断腸の思い」 . . . 本文を読む
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