鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

今日の夕食〜バランスの取れた食の自身のイメージの具体化〜

2020-03-29 21:09:00 | 漢方薬、食
 今日の夕食、自身の考えるバランスの良い食。生命の歴史を丸ごと、植物性の雑食と動物性の雑食をイメージして。玄米(+黒豆)、丸干し、ほうれん草、大根ぬか漬け、味噌汁(玉ねぎ、小松菜、ワカメ、エノキ茸、黒豆味噌、酒粕、生卵、サンマ干し出汁)デザート(ハトムギ、豆乳、百花蜂蜜) . . . 本文を読む

治療の原初の姿〜そのアタマの働きのレベル〜

2020-03-27 08:19:00 | 鍼灸理論・東洋医学
 標治、本治ということを古代中国の人類のアタマのレベルから考えると、そんなことはあり得ない、あり得なかった筈、と思える。 東洋医学(鍼灸、漢方薬等)の世界には、古代中国の医術医学を至上のものとする信仰が存在するように思える。そこから、人類の歴史性を無視しての、が東洋医学の世界には多々あると思える。例えば標治、本治について、「標は現象であり本は本質である。我々は本を脈診により証として捉えて、それ . . . 本文を読む

古代の標治、本治〜を黄帝内経に見る〜

2020-03-26 23:49:00 | 鍼灸術・手技療法術
 本治、標治を古代中国の文献である『黄帝内経(素問、霊枢)』に当たってみた。 自身の想像と違って、本=先の病、標=後の病として述べられている。 『霊枢概要』(神麹斎著 ヒューマンワールド刊)によると「何かが原因で症状が発生し、その症状がまた原因となる場合、原因あるいは先に生じていた症状を先に治療すべきである。」と。 『素問 標本病伝論第六十五』でも同様のことが述べられているようである。 古代中国と . . . 本文を読む

本治、標治を考える〜そのアタマの中〜

2020-03-26 20:06:00 | 鍼灸術・手技療法術
 本治、標治を考える古代中国の鍼灸医のアタマの中を視る。 「同じ病の患者に同じ施術をしても、ある患者には劇的に効き、ある患者にはそれほどでも無い。何でだろう?」 「人間は人それぞれに、背の高い低い、力がある力がない、走るのが速い走るのが遅い......と持って生まれた性質があるのだが、病についても同じように病が治りやすい人と病が治りにくい人があるのではないのだろうか?」 「それは人間にあっては . . . 本文を読む

本治、標治の始まり〜日本での鍼灸の歴史〜

2020-03-26 09:39:00 | 鍼灸術・手技療法術
 鍼灸の本治、標治ということの歴史を見ると驚いたことに、それは昭和のはじめごろに始まる。経絡治療を誕生させた人々によって、である。 確かに『霊枢』にその記述はあるものの、経絡治療以前の鍼灸師の施術は、風邪にはこのツボ、脚気にはこのツボ、不眠にはこのツボ......であって、それが治療の全てであった。それゆえに、標治も本治も無くである。   それゆえに、知らない病に対しては、お手上げとなってしまい、 . . . 本文を読む

『南郷継正 武道哲学 著作・講義全集 第三巻』を読む〜そのアバウトな自身の感想〜

2020-03-25 09:20:00 | 哲学(世界観・弁証法・認識論・論理学)
 『全集第三巻』を読んでのみなさんの感想はいかがですか? 自身では、形而上学、観念の世界というものの姿を、そこまで手を引き背中を押しして連れて行って、見せてくれる唯一の書である、と感激とともに読み返してます。 自身のレベルでは『全集』はまだ早い、まずは『夢講義』をしっかりと学んでいかねば、との思いが一方ではあるので、少し複雑な思いはあるのですが......。 しかしながら、実力十分なみなさんや、学 . . . 本文を読む

本治と標治〜本治とは何か〜

2020-03-24 19:07:00 | 鍼灸術・手技療法術
 鍼灸(東洋医学)の世界では、「本治」ということが言われる。それは本当には何なのか? 鍼灸の世界では、施術、治療には本治と標治があり、本治は病を根本から治すものであり、標治は症状を治すものであるから、標治では本当には治った、治したとは言えないものである。 同時に、病の症状が強く出ていて、緊急を要する場合にはまず標治であり、標治ということも必要なこと、本治と標治はどちらが大事というものではなく、 . . . 本文を読む

治療部位(穴)の二重性〜真理は二つ〜

2020-03-18 08:35:00 | 覚え書(2)
 ある症状に対してどこに鍼を打つべきか、と考えていくとそれには二重性がある、と気づかされる。 その二重性とは、症状の出ている部位に対しての施術であり、症状を出させている部位に対しての施術である。 当初は、この両者をあれかこれからと一人問答していたのだが、結局、両方が真理、真理は二つ、その統一こそが真理、となっていった。 「真理は二つ、その統一こそが真理」ということは、自身の専門とする対象をそれなり . . . 本文を読む

ヘーゲルの大失敗に学ぶ東洋医学の学び〜形而上学としての東洋医学の姿は......〜

2020-03-17 18:22:00 | 覚え書(2)
 形而上学としての東洋医学の姿は歴史上、誰も見ていないのでは?と思える。 『全集第三巻』(南郷継正著 現代社)では、ヘーゲルの『精神現象学 序論』以降の学びの大失敗について説いていただいている。また、自然哲学(弁証法)、社会哲学(弁証法)、精神哲学(弁証法)をそれぞれに、かつ自然から社会、精神へとして(絶対精神の発展として?)究明してはじめて、哲学(一般?)、弁証法(一般、弁証学)の姿が浮上してく . . . 本文を読む

上肢挙上時痛への施術〜解剖の知識は対症療法を可能にする〜

2020-03-17 15:20:00 | 施術事例
 上肢挙上時痛を訴える患者への施術おこなった。解剖=対象の構造に分けいることの有効性、必要性実感した。 上肢挙上時の痛み、側方からの挙上時100度前後のみに痛みがあり、180度挙上してしまうと痛みは消失する。 いわゆるペインフルアークサイン(肩峰下を損傷した棘上筋腱が通過する時の痛み)と思われたので、上腕骨への棘上筋腱の付着部あたりを探り硬結部位があった。そこへの軽い指圧をおこない痛みの確認を . . . 本文を読む

「覚え書」について

2020-03-17 09:45:00 | 覚え書(2)
「覚え書」のカテゴリに分類しているものは、自身のアタマに浮かんで、それなりに思うことができるけれどもしっかりと思えない、思えるようで思えない、アタマに浮かぶ像をしっかりと止めて見ることができない、止めて見れたと思った瞬間に消えてしまう、変化してしまうものを、しっかりと止めて見るために書いたもの、ですので悪しからず。 . . . 本文を読む

コメントへの返信について〜当初はソクラテス的にしか......〜

2020-03-16 08:12:00 | 滅ぼしあう対立するものたちの統一
 いただいたコメントに対しての返信を書いた。もう少し気の利いたコメントへの返信ができないものか!?と自身の実力不足を痛感した。 自身のブログが「滅ぼしあう対立するものたちの統一」の実践の場となれば(自身にとってもコメントをいただけるみなさんにとっても)、との思いから、可能な限りのいただいたコメントの公開とそれに対しての返信のコメントを書くことを始めた。 しかしながら、自身の思いに反して、気の利いた . . . 本文を読む

ブログを読むみなさんへ、併せてコメントをいただけるみなさんへ

2020-03-15 15:53:00 | お知らせ
今後はいただけるコメントはなるべく公開していこうと思います。それゆえにブログを読んでいただけるみなさんへ一言。端的には、ブログ記事とコメント欄とは別のものとしてお読みください。自身の、コメントに対するコメントも思いついたままに返すことも多くなると思いますので、ブログ記事(は基本的に原稿用紙に書いたものパソコンやスマホでアップしています)とは区別して、特に、いただいているコメントとはしっかりと区別し . . . 本文を読む

ブログへのコメントについて

2020-03-15 07:40:00 | お知らせ
これまでブログへのコメントいただいても、内容を検討して、その成否は別にして、自身の意見、理解、思いとその基本的立場の大きく異なるものはほとんど公開して来ませんでした。理由は、初心者的ブログ読者のみなさんが混乱することを危惧してであるし、得意げに自身の意見を開陳したければご自身でブログを開設して......との思いがあったからです。しかしながら、今後は出来る限りの公開をと思っています。理由は「正しい . . . 本文を読む

人類の認識の発展から視る東洋医学とは何か〜対象を考える二つの筋道〜

2020-03-09 12:42:00 | 鍼灸理論・東洋医学
 東洋医学の論理のレベルから東洋医術の問題を考える。  『全集第三巻』で、東洋医学の中身(論理のレベル)を説いていただいてる。   「この医学(......東洋医学)は、まず身体に表れている面から病気を見てとります(身体の内部、つまり実際の筋肉や骨や、特に内臓の実体には分けいらないのが、いわゆる東洋医学の成立過程です)。確かにそれでも病気はある程度は治せるようになりますが、病気とは何か . . . 本文を読む