雑感＠自民党本部

金曜日、自民党のマニフェスト発表記者会見を現地で拝見させていただいた。
（一応、現在は期間限定ながら政治ネタを連載しているので案内状がきた）
いろいろ考えさせられるところも多かったので、簡単に総括したい。

まず３０分前に会場に入るが、既に通勤時のラッシュアワー状態。
ぎゅうぎゅうのすし詰めで、しかも両サイドにはびっちりカメラマンが脚立に立って
並ぶ。空調が弱く（というかあれだけいればしょうがない）サウナみたいに暑い。

そういう惨状なのに、何も手を打たない自民党というのは、やはり保守なのだろう。
急遽ニューオータニに変えた民主党とは実に対照的だ。
１５分前、「資料を配るので前まで取りに着てください」というアナウンス。
報道陣、一斉ブーイング。「最初に配っとけよ！！」
そりゃそうだ。満員電車の中で「取りにきてよ」と言われたら、誰だってそう思う
だろう。で、部屋の前の方でひっちゃかめっちゃかの大騒ぎになる。
あとでその輪の中にいた記者さんにどうでしたと聞いたら「米騒動みたいだった」
よくわからないけど、凄そうだ。

「大丈夫です、部数はありますから」とアピールし続けていた職員が、突然
「すいません、無くなりましたので配布終了といたします」とアナウンス。
またブーイング。もうこうなると、なんだかコメディー見ているような気分になる。

そして、ようやく麻生さん登場で本編開始。
個々から先は、ニュースのとおりだ。詳細な解説はここではやらないが、以下雑感。

・全体的に玉虫色である。自民という既得権勢力の寄り合い所帯としては、既得権
には触れないバラマキ色が基本だったはずだが、民主との対抗上か、消費税や道州制
言及など、妙なところで先鋭的である。来年中の成長率２％にしても、小泉改革以上の
超改革をやらなければ、成長スピードなど上がるはずがない。

・やけに北朝鮮というワードが耳をつく。集団的自衛権の解釈変更にも言及。
結局、既得権に触れないという意味で、唯一主体的に動けるのが外交なのだろう。

・日テレ、ニュースＺＥＲＯで、しょっちゅう意味不明な質問をする七尾ちゃんが
またよくわからない質問をして麻生さんを困らせていた。
個人的には結構面白いので応援したい。

・大手全国紙の扱い良すぎ。なんで前列を独占して質問も優先されるのか。
上杉隆なんかが以前から批判している記者クラブの既得権というやつだ。
別にいいじゃないそんなのと思っていたが、金曜日目の当たりにして僕もむっときた。
あれじゃ雑誌が可哀そうだ。それからＮＨＫは場所とりすぎ。
少しは遠慮しろ。

全般的に感じたこととしては、会場の異常な熱気だ。
政治記者に聞いても、これだけ人が集まったのは異例らしい。
ただ、あれだけの人数が集まりつつも、自民党のマニフェストに対する期待や希望の
ようなものを抱いている風には思えなかった。
要するに、これが最後の与党自民党マニフェストになるのでは
ないか、あるいはずっと後になって、５５年体制が終了した節目
の日として記憶され、その記事なり写真なりが取れるのでは
ないか、というギラギラした期待のようなものが、熱気となって
充満していたように思う。
まあ、実際に暑かったんだけど。