城台山日記

 城台山の麓で生まれ、毎日この山に登り、野菜・花づくり、読書、山登りをこよなく愛する年寄りの感動と失敗の生活日記です。

残雪の笹ヶ峰・美濃俣丸 22.4.18

2022-04-18 04:00:38 | 山登り
 昨日の一日は長かった。朝2時半に家を出発し、家に帰ってきたのは22時。当初は福井と岐阜の県境にある笹ヶ峰(1285m)に登る予定だった(これでも駐車場着が16時か17時)。ところが笹ヶ峰山頂で今日のリーダーのOさんから聞かされたのは、登ってきた道を下るのと美濃俣丸経由で下るのとほとんど時間的に変わらないから、美濃俣丸まで行きませんかという提案というかほぼ決定事項のような説明。なぜそうなったか、まず今日のメンバーの説明をしなければならない。今日の元々のメンバーはリーダーのOさんを含め6人がOSKの現役のメンバーでこのコースは会の山行として3月13日に計画されたが、二ッ屋導水路まで車で入れないという理由で中止し、別の山となった。そこで個人山行として今日の笹ヶ峰が計画された。そこへOSKの元会員おじさんとYさんがリーダーに特別に頼んで参加させてもらった次第。OSKのメンバーのうち3人は笹ヶ峰及び美濃俣丸は未経験。したがって、条件さえ整えば、そうなることは必然だったかもしれない。しかし、おじさんとYさんの鈍足のことも考慮に入れるとちょっと難しい判断だったかもしれない。このあと起こる様々な出来事、これから順次説明する。

 関ヶ原ふれあいセンターに3時半に集合したのは良いが、敷地が広すぎて駐車場がどこにあるのかわからない。なんとか集合し、出発。小谷城スマートICから高速に入り、敦賀で476号線、さらに231号線で広野ダムに着く。3月30日に歩いたダム湖左岸の道(沿道に植えられた桜が満開であった。帰りも暗い中帰ったので夜桜。)を進み、二ッ屋導水路堰堤に5時過ぎに到着。今日はワカン、ピッケルはなしで、アイゼンのみ持って行く。準備を済ませ明るくなり始めた林道を歩き出す。やがて日野川・大河内川沿いにかつてあった村が見えてくる。気になったのは随分廃車が残されていること。やがて、木にかけれれた案内に従い、川に渡された二本橋を一人ずつ慎重に渡る。そして小さな沢を渡り、いよいよ登山開始。急な斜面を登り、尾根に取り付く。タムシバが咲いていた。やがて左手の遠くに笹ヶ峰のピークが見えてくる。雪はないが、踏み跡はしっかりついている。しかし、この尾根は下りは難しそうである。1000mを超えると次第に残雪が続くようになり、アイゼンを着用。今日の気温は低く、登山口付近では1度くらいだったので、雪はよくしまり、アイゼンが良くきく。時に出てくるヤブ、この時期には覚悟しなければならない。おじさんたち3人は少し遅れ気味となった。OSKのGさんがサブリーダーを務めているので最後尾にいてくれる。おじさんが写真を撮っていると遅れるからと注意された。この時写真モードになったまま登ったことからスマホが発熱し、電源ダウン、このあと写真が極端に減ってしまった。確かに先頭グループが早いので、立ち止まり、手袋をとって写真を撮っているとすぐその差は広がってしまう。ブログに沢山写真を載せたいおじさんにはちょっとつらい。まずは、バッテリーダウンするまでの写真を紹介する。

 二ッ屋導水路堰堤出発 5時16分

 廃村 5時45分

 廃村 5時52分

 登山口の表示 先に渡る二本橋が見える 6時11分

 二本橋を渡る 霜で濡れていて怖い

 この沢を渡る

 遠くに笹ヶ峰が見えてくる 7時26分

 アイゼン着用 8時47分

 笹ヶ峰 ここからしばらく写真なし

 さて、遅れ気味となった3人組、稜線に出て、笹ヶ峰に向かおうとするとそこにはかなりのヤブが待ち構えていた。ヤブはその経験数がものを言う。熟達者はヤブの弱いところすなわち人間の通りやすいところを行くことができる。おじさんやYさんは通過に時間がかかり、時に先行者を見失い(背丈ほどもあるヤブだと少し前にいてもわからないのだ)、遅れる。この3人組、コースとりも悪かった。笹ヶ峰山頂直下では急な斜面を登ることになった。ステップを確実に切って登るしかない。ストックでは深くは刺さらず、滑ったらかなり滑落するだろう。馴れないYさんにはヤブのあるところを登ってもらう。この時山頂にいた先発組ははらはらしながら見ていたと着いてから聞いた。おじさんも急斜面を登り終わってから、残雪の最上部に踏み跡があるのを見つけた。ここなら全く危険はない。以上が第一幕。

 笹ヶ峰山頂でのおじさん(Oさん提供) OSKの定める美濃百山の97番目の山だ 11時37分 ここで美濃俣丸まで縦走することが決定された!!

 これから行く縦走路

 さて、笹ヶ峰下山路分岐から未踏の道を進み始めた。この縦走路、明瞭ではないが踏み跡が続いているが、深いヤブでは全く見えない。もちろん雪が残っていれば雪の上を進みたい。結構長く続くヤブもあった。第二幕は美濃俣丸の長い登りで起こった。リーダーは県境界線上はヤブが濃いため、大きく岐阜県側に残っている残雪に回り込んで進んでいった。その途中に大きなヤブがあり、ここで先頭集団を見失った。声を叫んだり、笛をならしたりしても返事はない。幸い足跡を見つけ、そこをたどりながら登っていった。おじさん、この時大変な勘違いをしていた。登っているのは大河内山だと思っていた(そうだったなら美濃俣丸からの下りの途中で完全に日没となる)。一息入れたところでGPSで確認したらなんと我々は美濃俣丸のすぐ下にいることを確認。どうりで先頭集団が返事をしないはずだ。最後の背の低いヤブに入り、声をかけるとすぐに返事があった。15時に美濃俣丸に到着。あとは下るだけ、3月30日に下っているので、2~3時間かかるであろうと思ったのであった。

 大河内山から美濃俣丸 13時44分

 美濃俣丸の登り 私たちは一番左を登った

 美濃俣丸から4月11日に登った能郷白山 

 遠くに白山

 春リンドウ 縦走路にたくさんあったが撮る余裕なし この写真は美濃俣丸山頂

 実はこの先写真はない。いよいよ美濃俣丸からの下り、すなわち第三幕の始まりだった。要するに3月30日にはるんるんで下ることが出来た道が地獄の道に変わり果てていたことだった。まずは、最後尾サブリーダーのGさん、アイゼンを着けるのが遅れ、他のメンバーが下ったあとをきた。大きくルートを外してしまい、それに気づいたメンバーが声を出し続け、間違いに気づいたGさんが登り返してくるまで、15分ロス、これは痛かった。その後に続くヤブの数々、ここでも何回も先頭集団を見失う。不明瞭な道はあるが、シャクナゲの混じるヤブは苦痛。ヤブから解放されたのは800m付近のブナ林から、日没までもう時間はない。そんな時Yさんが水を補給したいと言った。リーダーは当然ながら下りを続行すると言い渡した。800m付近から下りのギアが入った。そして、尾根を忠実に降りて行くと、下に駐車場が見えてきた。しかし、」そこからが結構長かった。最後はかなり急な斜面で木につかまりながら降りた。林道に下る箇所では梯子が設置されていた。車にたどり着いたのが6時半過ぎ、あたりは暗くなり始めていた。しかし、行動中にヘッドランプのお世話になることはなかった。

 ここでお世話になったOリーダーにスペシャルサンクスを差し上げたい。下り一度も迷うことなく、無事駐車場までたどりつけたこと。さらに美濃百山C級40座のうち難しい山に参加させてくださったこと。その相棒のHちゃんにも感謝申し上げたい。ありがとうHちゃん!鈍足のおじさんですけれど、引き続き支援をお願います。

コースタイム 堰堤5時16分→登山口(表示板のあるところ)6時11分→笹が峰11時15分~40分→美濃俣丸14時58分→駐車場18時30分








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