備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム246.一宮(その21・伊予国・大山祇神社)

2010-03-19 21:52:57 | Weblog
大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)。
場所:愛媛県今治市大三島町宮浦3327。「しまなみ海道」(西瀬戸自動車道)大三島ICから案内板に従って西へ約7km走る。神社に駐車場はないが、近くに市営駐車場(無料)がある。
伊予国一宮というだけでなく、平安時代に朝廷から「日本総鎮守」の号を許された、という。祭神は大山積神(神社名と1字異なる。)だから山の神なのだが、瀬戸内海の島にあって、なぜか戦の神として信仰を集めた。神武東征に先駆けて、オオヤマツミ神の子孫である乎千命(おちのみこと)が瀬戸内海を治安を守るため創建した、という社伝によるのかもしれない。なお、伊豆国一宮の「三嶋大社」(静岡県三島市)の分社であるとか、逆に「三嶋大社」のほうが当神社の分社であるとかの話があるが、どちらとも決め難いようだ。相当古くからある神社であることは間違いなく、背後の「安神山」は雨乞いの霊山であり、山上には磐座だったかもしれない巨岩があるらしい。ちなみに、備前国内神名帳所載128社のうち、オオヤマツミ神を祀るのは「大内神社」(備前市、2008年5月28日記事)のみのようだ。
ところで、当神社社殿の東、約300mのところに「奥の院」があるというので見に行ったが、これは元の神宮寺で、今は寂れたお堂があるだけである。「奥の院」に前に大きな楠の木があり、木下を潜り抜けられるようになっている。これを「生樹の御門」というらしい(写真下)。それより面白いと思ったのは、その手前の「正純の腰掛石」という石で、確かに腰掛けるのにちょうど良いが、上面に盃状穴がある。ただし、この石については何も情報がない。


玄松子さんのHPから(大山祇神社):http://www.genbu.net/data/iyo/ooyamadumi_title.htm

kudou GAOさんのHP「四国百名山」から(鷲ヶ頭山):http://kudougao.fc2web.com/sikoku/wasi.html

岡山県立図書館のHPから(会陽ってなんだろう:大山祇神社):http://djv.libnet.pref.okayama.jp/mmhp/kyodo/kenmin/eyo/eyo-jisya-ehime01.htm


写真上:「大山祇神社」正面鳥居。扁額は「日本総鎮守 大山積大明神」となっている。


写真中:「正純の腰掛石」? 石の上面に盃状穴がある。この道の向こうの大きな楠の木が「生樹の御門」。


写真下:「生樹の御門(いききのごもん)」。この木の下を抜けると、「奥の院」。

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