備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム50.本宮山円城寺

2008-09-14 19:11:25 | Weblog
本宮山円城寺(ほんぐうさん えんじょうじ)。天台宗の寺院で、本尊は千手観音。
場所:加賀郡吉備中央町円城742。国道429号線沿いにある「道の駅 かもがわ円城」の角の交差点を西へ進み(岡山市方面から来れば左折)、自動車で約900m。駐車場あり。
寺伝によれば、霊亀元年(715年)、行基菩薩により、現在地から東方約4kmにある本宮山山頂(583m)に「正法寺」として開基されたという。その後、報恩大師の備前48ヶ寺の1つに加えられた。弘安5年(1282年)に火災に遭い全山焼失し、翌年現在地に移転再建され、円城寺と改称されたという。当時、塔頭14坊・末寺6寺あったというが、現在は本坊「観音院」(かんのんいん)の近くに、「医王院」(「松本坊」を改称)と「地蔵院」(「福蔵坊」を改称)の独立した2寺を残すのみとなっている。
当寺については、本尊千手観音や阿弥陀仏よりも、境内にある鎮守「提婆宮」のほうが有名かもしれない。提婆宮は、本地弁才天権現である「提婆天」を寺の鎮守として祀った「神社」といい、神仏混交の姿を残している、というのだが・・・。「提婆」というのは「ディーヴァ」、即ち、(諸説あるが)インドの神=「天」のことだろう(だから、「提婆天」というのは本来おかしいと思う。)。確かに寺院の境内に鳥居があって、「宮」があるのだが・・・、インドの神様と仏のコラボも神仏混交でよいのだろうか。
ところで、当寺の北東約3kmのところに国内神名帳所載の古社「化氣神社」がある(2008年6月24日記事)。同神社も、元は本宮山山上にあったという。さて、どういうことになっていたのだろうか。

円城寺のHP:http://www.eonet.ne.jp/~atismt/enjoji-he.html

吉備中央町観光協会のHPから(円城寺):http://www.optic.or.jp/kibichuo/data/AE020/AE020.html

「よっさんとクレーテのページ」HPから(本宮山~円城寺):http://www5.ocn.ne.jp/~yoshik/reikai4.html


写真上:山門


写真下:右;本堂、正面;提婆宮、左(白壁の向こう);庫裏

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