早稲田建築AO入試 空間造形力エキスパートコーチ 高橋順一の日記:合格最短の秘密


国内外美大デザイン受験指導32年約1000名累計合格率89.9%
/早稲田建築AO他10年指導コーチング

『光の視覚的表現』

2019-07-22 06:05:13 | 早稲田建築AO受験マスタ−コーチの秘密
 
横浜美術館 ”モネ展”印象記
先日、現在開催中の”モネ展”をみて、  昔から好きな画家の絵画世界観で、ずいぶん前だけどパリ郊外の”ジブルニーのアトリエ”も見に行ったときに感じた、ジブルニーのアト......
 

これは昨年の展覧会の感想ですが、西洋美術の歴史を見るとさまざまな光の表現が見ることができます。中世の聖書における光のさまざまな表現から、ルネサンス、バロックそして19世紀へと続きますが、ほとんどがキリスト教の宗教・聖書がその根底になっているのが分かります。ジオット、ブリユーゲル、テイントレット、ミケランジェロ、ダビンチ、ラファエロ、レンブラント、ゴヤ、カラバッチオ、ベラスケス、ルーベンス、ダリ、など数え上げたらきりがありませんが、

このキリスト教美術であり、聖書のさまざまな章の場面を書いています。名画と言われる直接心に訴えかける表現スタイルは、やはりルネサンス(15世紀)からバロック(17世紀)に出た画家から派生しているのが分かります。それ以前は直接、鑑賞者の感情に訴えかける『感情移入』なはく、小説の挿絵のような説明的な絵画とも言えます。

こういう聖書をもとにしたイエスやマリアにおける"光"ではなく。聖書に書かれている『光あれ』という聖書の創世記1の3が天地創造の物語である、最初の重要な一節だと感じます。

印象派の画家は"光そのものの実在感"をキャンバスに表現することに挑戦したと云えます。それはつまりそれまでの茶色系を中心とし影もまた黒色の、実際の目で見た表現に再現することであり、技術的には絵の具同士の混色があり、色彩のにごりという濁色という物理的な前提がありました。

そこにまったく異なる絵画が生まれたことで、色彩の解放や純粋な色彩の調和やハーモニーがさまざまな方法で試みられました。スーラーの点描とモネの筆遣いは異なりますが、やはり両方とも美しい光輝く画面の色彩ハーモニーが存在しています。スーラーの木炭デッサンの美しい画面は

ダビンチのデッサンとは異なりますが、共になんと美しい光を感じます。画家の作品における色彩は命の表現であり、魂の表現であり内面的価値観の全てです。これは印刷や映像では分かりません。世界で一つしか無い実際の作品を自分で見なければ本当に理解できません。

美大や早稲田など建築家をめざし勉強する受験生も、実技学習の石膏や静物、建築などさまざまなデッサンや学科勉強などの合間に、ぜひ展覧会を観てください。芸術を見る事で人生が変わります。ここに、私が指導した『色彩調和におけるイメージのちがい』という、特別の演習を行いその考えをもとにした受験生の、不透明水彩絵の具による混色の作品を添付します。点描法とは異なる色面による彩色と対比を意図的に表現した世界です。