独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

またも、欠席!

2006-11-18 | 家族
大学のクラブのOBOG会。最初はオリンピックと同じ4年おきでしたが、最近は皆な齢を取り、気が急くのか3年おきに。6月から準備し、念入りにバッティングを避けたはずなのに、1週間前に同日同時刻にどうしても避けられない仕事が。正直、頭だけ出てOBOG会へ行くかとも考えましたが、最後までいなければ頭に顔出した意味もないだろうと、結局は4時まで。そうなると、2次会、3次会の盛り上がった中に行くのもと、欠席を決め込んだが6時過ぎから、くるわ、くるわ1分おきの電話。お誘いの電話、嬉しくもあり、いそいそと有楽町へ。大学紛争のあおりで、40年代後半にはクラブがなくなってしまったので、我がOBOG会は、新規メンバーが増えない、昭和30年から49年までの世代がメンバーの変則的なOBOG会。ですが、さすがに3次会ともなると気の合った上下1年、3学年。久し振りに当時の思い出話に花が咲き、楽しい夜でした。大学へ行ってそんな一生懸命勉強したわけでなく、どちらかというとクラブ活動に専念していた、というくらい入り浸っていましたが、あの頃をつくづく懐かしく思った夜。こうしてもう卒業して35年以上も過ぎているのに、昨日の続きのように飲めるいい友達に出逢えたことが、大学時代の最高の思い出かも。

きものでレイトショー!

2006-11-16 | 美波

昨日の例会終了後、着物姿のまま新幹線に飛び乗り京都へ。で今日は朝から着物姿で、研修会をコーディネイトして、終了後、講師の鈴野先生と6時の新幹線に飛び乗り東京へ。鈴野先生とご一緒に、ワインをチビリチビリ飲みながら、研修会に参加した社員さんを通して見えたお店のイメージを語ってもらったのだが、コレが当たっていて、驚き。これからの研修会の進め方や将来のビジョンなど話していたら、採用適性検査のはなしになった。結構応用すると面白そうなので、次回提案することにした。それにしても人材教育は大変で、鈴野先生自身もスタッフを育てようと4年間、それこそ悪戦苦闘をしたそうです。しかしキッパリ後継者育成をあきらめ、もうこの仕事は自分ひとりしかできない職人芸と諦め、お引取り願ったそうです。社員を育て上げるというのは、自分の時間もお金も情熱も、すごく使うのですが、なかなか社員、社長の心知らずで、いずこも苦労しているようで、鈴野先生自身も、紺屋の白袴、でと苦笑い。アレコレそんな話をしていたら、アッという間に品川。

ぎりぎりセーフで、いま仕事を一緒にしている女優の美波さんの主演映画「ユモレスク 逆さまの蝶」を観に渋谷へ。今晩はレイトショーで、美波 さんと監督、脚本の猪俣ユキさんのトークショーが組まれているので、とにかく遅れなかったのでホッ。 映画は19歳の美波、 太田莉菜、22歳の猪俣監督と若いスタッフが作り上げた思春期のゆれる乙女心を描いたもの。上手い下手を超えた太田莉菜の存在感はナカナカのもの。それにしても美波は、本格派。映画の中の台詞、二人で誕生日のお祝いをして、お腹いっぱい。で、美波 が「幸せ。でもお腹いっぱいで、ちょっと苦しい。幸せってこんなものかな」という台詞、とても面白かった。ちょっと苦しい、だからまた新たな冒険に出かけられる。2日間着物を着て、面白かった。着物を着ていると、どういうわけか女性は優しく、男の視線は、刺すようにきつい。なぜ?!


きもの、きもの

2006-11-14 | きもの
今日取引先のS社に打合せにお伺いしたら、会長はじめ主だった方々が、みんな着物。そういえば「明日、15日は着物の日ですよね」と思い至たったが、ここ2,3日着物で通勤しているとは、担当部長。そう言えばここの社員のAさん、ラッシュをモノともせずに着物姿で通勤しているとブログに書いてあった。愛染蔵やたけうちの倒産、業界にもお客様にも多大な迷惑を掛けたが、すべてがマイナスばかりではなく、業界を覚醒させた(本当に覚醒して欲しいのですが…)のは、せめてもの救いかも。でも、様々な着物姿、特に男性の着物姿を見ると[参考になる」。いまどきは、アンサンブルを着る人は皆無で、羽織と長着のコーディネイトがとてもおしゃれで、見ていて楽しい。同時に「そうか!ああいう羽織がいいな!」「袖なしも1枚は欲しいな」と久し振りに着物買いたいが覚醒してきた。業界人が、素敵な着物姿でいるだけで、きもの需要を拡大できるような気が確かにする。

明日は私達のグループも着物で会議をしようよ!ということになっている。で、コレッ!と思っていた着物を拡げたら「カビ!」で仰天。もう20年位前になるが、高崎に草木染めの山青樹さんをお訪ねしたときに、箪笥の中から見せて頂いたツルバミで染めた反物、いっぺんで気に入って、買ってしまった。仕立てて、どういう訳か着るチャンスを逃してきてしまって今日になってしまったのですが、さすがにショック。久し振りに町の悉皆屋さんに出してみようかと、相談に行ったら、とても素敵な笑顔の親方、という言葉がピッタリの職人肌の人。第一印象は大切ですね。コレで腕も、金額もイメージ通りだといいのですが…
さて、明日は何を着てゆこう。夕方はそのまま出張だし…

ベルギービール

2006-11-12 | 広告

ベルギービールが180種類以上揃っているというGINZA ZEQUEへ。以前銀座のイベント帰りにお茶飲み代わりに寄ったのですが、これが当たり。で、日ごろの慰労にとアラレをお連れしようとしたのですが、これが見つからない。記憶では、ちょつとした路地にあったはずなのですが、道の覚えの良い私としては???と焦り気味に、路地を1本、2本と探し回れど、ナイ!うん、こんなところじゃないよな、といったところにあった。私としては不覚にも、ハッキリお店を覚えていなかった。

それにしてもつい半年前まで、別のお店だったように記憶しているが、いまはベルギービールのお店に様変わり。1本7,000円(720ml)のビールやアルコール度11度というビールなど、本当に種類が豊富で、180種類をティスティングするには、どれくらいか通えばいいのか。ベルギービールは、濃厚な味わいで、日本のビールのようにぐいぐい喉で飲むというのではなく、日本酒を飲むように舌で味わいながら、という感じかな。グラスの形も、コースターも様々で面白い。それにしても前回もそうだったが、やけに若い女性の2人連れが多い。すっかり街はクリスマス気分で、昼間は温かかったが、夜はもう初冬の気配。仕事がはかどらず、待って~という気分なのに、どんどん時は過ぎてゆく。もう、今日の予定の半分も終わらずに、これからなのにベルギービールなんて飲んでいて、仕事ははかどるだろうか…。アラレは床暖の上ですでにおやすみモード。


それは陰謀?!

2006-11-11 | 広告

携帯の調子が悪い。2,3回話すともう電池がなくなり、バッテリーの不具合なのですが、ドコモはじめ、どこへ行ってもバッテリーは2ヶ月待ちですと在庫切れ。ナンバーポータビリティの導入時期に重なったからなのかもしれないが、不親切で、顧客不在。娘に言わせれば、あれだけの種類があるんだから部品なんか揃っていないのは、当たり前と割り切っている。しかし、未だ買って2年も経っていないし、不都合はないわけで、ポイと捨てて、新た操作を覚えるなど面倒で、買い換えたくはない。携帯は確かに格段の進歩を遂げているが、それはお客様のためにではなく、ドコモ、ソフトバンク、auが覇権を争っている自分達のためであって、顧客のためではないと、最近は思う。昔、VW=フォルクスワーゲンはめったに使われない部品であっても、きちんと何十年も揃えてある、というので車の信頼性をさらに高くしたことがあったが、いつのまにか"使い捨て"が美徳のようになってしまった昨今の消費は、どこかおかしい。

同じように自分のことを棚にあげて、もしかしたら陰謀?と思っているのは、カードのポイント。スーパーの買い物からクレジットカードの使用まで、いまどきは利用額に応じてポイントサービスをしている会社が実に多い。しかしそのポイント還元をしようと思うと、先ず電話をかけ、「日本語をご希望の方は1を、英語をご希望の方は2を押してください」からはじまり、延々と音声テープの指示に従い、操作させられる。しかも途中でID番号をなんていわれると、はて何番?と立ち往生し、挫折。また最初からやり直しで、正直言って私は苦痛。「早く人を出せ!」と逆切れしてしまう。そんなこんなでカードのポイントはじめ、そこそこポイントは貯まっているのですが、交換不能?状態。これは陰謀で、わざと操作を難しくして、こんな風にあきらめさせようとしているのではないか、と勘ぐってしまう。実際交換されないポイントはかなりの数字になると思うし、ある程度の交換なしは、折込済みのはず。お客様に喜んで頂くはずの企画が、首尾一貫していない。しかも機械化は便利、便利というが企業には確かに便利でお得?だと思いますが、けっして消費者に便利、とはならない。お客の都合が明らかに、ないがしろにされている。


褒められた、うれしい!

2006-11-10 | きもの

いつも素敵な笑顔と着物姿の富士宮のN呉服店の女将さん。お会いすると、思わずこちらも笑顔になってしまう「微笑返し」の名人。この夏、京都室町で私がセカセカ、汗かきつつ歩いていると声をかけられ、目をやると日傘を差した優雅な姿に思わずドキッとしたものです。あとで、なぜドキッ!としたんだろうかと考えたのですが、少女のように好奇心いっぱいで、覗けば何か楽しいことあるんだろうな、といつも前向きなその姿勢がまぶしく、ドギマギ、多分するんだろうな…。もちろん着物が大好きで、真剣。この女将さんに出会ったお客様は幸せだろうな、楽しい着物生活を過ごしているんだろうなと、つくづく思います。

そんなN呉服店の女将さんから、いつもの明るい心地よい声で「姉がインターネットに詳しくて、着物関係のホームページやブログを見ていて、いいものがあるとコピーをもってきてくれるの。最近は呉服店に厳しい、嫌な情報もあるんだけれど、このブログ、いいわよ!」と以前にコピーを貰っていたそうなのですが、今回「アレコレ…?!」なんて文字があって、アッもしかして、というので確かめたら私だった。「なあ~だ、ブログやっているんですね、とっても真面目と姉が褒めていましたよ」と思いがけないお褒めの電話を頂いた。このブログ、14gさんに勧められて、関係者に会議では伝えられない思いをぶつけようと1年前に始めたのですが、ナントナント、思わぬ広がりに驚いた次第です。嬉しいやら、緊張するやら。そういえばメイメイが福岡から突然ブログ友達がお店に来て驚いた、とブログに書いていたが、今まででは考えられないような人との出会いがあって面白い。お褒め頂きまして、このブログを続けてゆける励みになりました。どうもありがとうございます。

久し振りにO社長の来社。9月にお会いしたときは、首の筋を痛めて、首にギブスをして痛々しいまでの姿でしたが、今回はスッキリギブスがとれ、昨日はコップ1杯のビールを飲んで、おいしかった!とお元気な様子にホッとしました。9月にお会いしたときは、T社が倒産したあおりで、4千点以上のお仕立てやケア商品をお預かりしていて、管財人の指示で、勝手に動かすこともできないし、かといってお買い上げの着物が納品されないままのお客さんの不安を思うと、困った、困ったを連発していたO社長。いつもO社長がおっしゃっているように「お客様の立場に立ってベストを尽くす!」という原点に戻って、とりあえずホームページに「誠心誠意、お客様の立場に立って解決に努力します!」と宣言したらどうですか、とアドバイスしたところ即決即行。その後、、「うちも被害者」「お客様のことまで、とてもとても…」という同じような立場の4社とも協議し、信販会社とも折衝し、ようやくすべてをお客様の手元にお届けすることができたそうです。お客様からは、感謝の電話やお手紙が山のように来て、本当に感激したとO社長。9月、10月は散々な数字でしたが、今月に入り114%という急速な伸びで、自分でも驚いている、と感激の面持ち。実は、納品する1つ1つの着物に[すべてこの着物のお仕立てなど、問題があったら当社に申し出てください。出来る限りのことをいたします」という手紙を入れたそうです。先日、信販会社のJ社の担当者が突然工場見学に来たので、なんだろうと思っていたら、「実は、御社の納めたお客さんに限り、とても友好的に問題が解決してゆくので、不思議に思って来た」とのこと。手紙を同封したことはじめ、お客様本位の細かい気配り、企業姿勢に感激した担当者が、あって欲しくないが今後このような問題が起きたとき、仕立て、ケアなど宙ぶらりんの着物のことの万一を考えておかないと、問題がさらに大きくなってしまうと、考えながら帰ったそうです。今月は、その信販会社からの仕事も増えてきたし、この対応が評判を呼び、安心と信頼を生んだのか、発注も増え、今前年対比114%だそうです。あの時、勇気を持って難しい道を選んだO社長の決断、その後の一貫してぶれない姿勢は見事です。私とはきもの観も違うのですが、なんだかんだ仕事もないのに、長くお付き合いしている由縁は、このO社長の「お客様の立場に立って」という姿勢を貫く見事さに敬意を払っているからなんだろうな、と思った次第です。

今日は秋晴れで、空が真っ青。とても空が高く感じ、気持ちの良い1日でした。

 

 


スゴすぎ!

2006-11-09 | 美波

昨年から契約している女優の美波 。最初の撮影が1年前の19歳の誕生日。それからわずか1年しかたっていないが、この1年の間の美波の進歩は目を見張るよう。昨日は、振袖の最終図案打合せ。6月から進めていた成人式に美波 自身が着る振袖を自分でデザインしたいとのことで、美波 が原画を描き、永山さんがディレクションしながら図案作りを進めてきたもの。当然かなり個性的。自分のもの、ということもありますが、美的センスの高い美波 、中途半端な妥協はしないから、結構注文がある。しかし、永山さんもきもの作りが好きだから、美波の言葉に触発され、アイデアが膨らむのか、2人の会話はどんどん盛り上がってゆき、終わりを知らない。そんなことでもうタイムリミットがきてしまい、今日決まらないと…というギリギリの時間の打合せでしたが、美波 から1発でOKが出て、ホッ。確かに前回の図案と比べると格段とよくなっている。1月4日にこの振袖を着てのマスコミ披露が決まりました。今からワクワクです。

美波は、ちょうど主演映画の撮影を終えたばかり。映画は、芥川賞作家・絲山秋子原作の「逃亡くそたわけ」。9~10月と舞台の九州を、同じところに2日と泊まらなかったという強行スケジュールで撮影。音取りなどまだ映画の作業はあるのですが、ひとまず撮り終えて、ホッとしたというが、一皮むけた、と俗に言いますが、内面から出てくるものがまぶしいくらいで、一段と美しさに磨きがかかり、シャープになってきた。9月に蜷川幸雄演出の「エレンディラ」が公演延期になり、入れ込んでいただけに落ち込んでいた美波 。でも、「このアクシデントは意味があること。私には必要なこと。」と前向きに、ポジティブに受け止め、乗り越えてゆこうとしていただけに、この映画の話が舞い込んできたとき「そうか!この映画に主演するために、エレンディラが延期になったんだ」と思ったそうです。延期のお陰で、ニューヨークにも1ヶ月行けたし、いい時間をもらえたと今でこそニコニコ語る美波ですが、わずか二十歳ですごいものだ。マネージヤーのAさんによると、映画や舞台の話が増え、出演作を選べるようになってきたかな、ということで、これからの活躍がますます楽しみな美波 です。

そのニューヨーク滞在中に撮りためた写真を1ページですが[ファットフォト」という隔月刊の写真雑誌に10・11月号から「連彩」と題し、写真を発表し始めた美波。ホリプロの美波のページでもギャラリーが発表されていますので、一度ぜひご覧になってください。


基本に戻る!

2006-11-08 | 月刊アレコレ

ここ数年提案し続けきた、勉強会の開始にようやくこぎつけ、昨日開催。いつも本社サイドに企画提案し、実施はお任せ、ということでやってきましたが、本社の意思というか、企画主旨や目的、方法論が十分に伝達できていない。本社→運営部→地区→店長→スタッフという現場に行き着くまでの距離の長さに、企画が変質してしまい、十分に成果を出せてこれなかった苦い経験があったので、今回は「ぜひ現場と」!いう思いを担当部長が理解して頂けたので、初めて実現したもの。

それにして実際に研修会で1人1人にお会いすると本社からは見えないものが見えてくる。きものの消費行動の変化に、過去の成功体験や販売スキルが十分に活かせなくなってきた現実。顧客の高齢化で購買力が急速に落ち込み、店に待ちの体制の中でどうやって新規客を獲得してゆけばいいのか。さらにお客様の求めるものと本社商品部のMDとの微妙なズレなど、現場の悩みは多い。この悩みに組織が大きい割には、スピーディに対応されていないようで、社員研修も久し振り、という感じ。企業30年説というのがありますが、昔では考えられないような、社内のコミュニケーション不足と共にコミュニケーションスキル、能力が低下してきてしまっている。つまらないクレームが多すぎるて、と嘆いていたが、自分でもまさか?とは思っていましたが、あながち嘘ではないな、と思った。もちろん優秀な方もいますが、それ以上に基本ができていない方が多い。というか、教えられていない。数字が目標、目的になってしまい、お客様を忘れてしまっている。本来のプロ意識がないし、それが何かも余り理解されていない。研修会でも、本来のプロ意識の自覚、認識を中心に組み立てたのですが、組織が大きくなり、しかも個人売上が中心になると店内がライバル同士で、チームワークが上手く発揮できず、お客様が忘れ去られてしまっている。そのことを今回、出席された方が再認識してもらえたのは、最大の成果。皆さん熱心に勉強していた。アンケートからもその様子がヒシヒシと伝わってくるが、前途は厳しいものがある。

講師のS先生の評価は、研修での話を上手に聞けない、観察力がないと、厳しく60点。特に基本が出来ていないと。担当部長が「昔は毎日のように店で、ロープレも、挨拶の、五大接客用語の全員での復唱や着装など、みんなみんなやっていたのになぁ」とつぶやくようにおっしゃっていましたが、現場力の低下は明らか。しかしこれは個人個人のレベルの問題ではなく、むしろ企業のシステムの問題が大きいのではないでしょうか。収益にばかりに目がゆく、パートや派遣社員の多様など企業効率の利便性が優先し、人を育てる、ことを怠ってきたからでしょう。特に大企業での信じられないような初歩的なミス続発しているという新聞報道を見るにつけ、その思いは強くなります。人は促成栽培の野菜のように行かないので、顧客本位の、顧客の視点に立った人材教育を原点に戻り、日々のたゆまない努力と共に、基本をきっちりやり教え続ける企業文化を作れるか、ここに企業の命運の分かれ道があるように思いました。


浅野さん、来る!

2006-11-03 | 月刊アレコレ

福岡から、帯の岡野の浅野さんが来社。きものを着てきた、それだけで嬉しい。福岡では有名な月3日だけ、きものを格安で放出する質屋さんがあって、そこで3,000円で買ったという片貝木綿を着て。この秋から会社、特に幹部が皆きものを着ようということで、着てるんですとさりげなく。昨日が昨日ですから、嬉しい。僕らの年代になると、きものをきちんとルール通り着なければ、という思いが強いが、浅野さんは30前。実に自由で、下着はTシャッ、帯は自分で織った?夏物。すごいかっこいい。それにしてもよく勉強してる。商品をよく知っている。話していて、面白い。木綿に合う無地の博多献上を作りたい、ということで電話で話し合ってきたのですが、どうも話がかみ合わず、東京に出てきたついでに寄ってもらったが、はなしはトントン拍子。高付加価値商品を開発してきた岡野さんでも、店頭用に商品開発を進めてゆこうと思っていた矢先とのことで、もしかしたらコラボレーションできるかも。12月の再会が楽しみです。

雑誌「IN RED」11月号には「着物でおよばれドレスアップ」と8ページの特集。きものは市田、ユナイテッドアローズ、灯屋2、荒川、撫松庵の商品。この出品は今までありえなかった構成。編集者がすごい、というかこの顔ぶれが当たり前の世界になってきた、というのは衝撃。ぜひご覧になってください。


道は、遠い…

2006-11-01 | きもの

今年の呉服業界は、過去の膿が一気に出てきたような最悪の状況。またまた読売新聞で、1600万円も囲まれ、次々販売させられたとの報道。7年にもわたって、こんな不自然なことあるの、と消費者の見識も疑ってしまうのですが、とにかくマスコミに報道され、知らない一般の方には「呉服屋は怖い」という印象をもたれているように思い残念です。そんな中で呉服屋の七不思議の1つ「ナゼ、呉服屋さんは着物を着ていないの」という消費者の疑問を解消しようと「着物着る宣言」をする関係者が増えてきて、実際着物姿を多く見るようになってきたので、これは、もしかしたら…と期待が盛り上がりました。

そんな中で今日京都で「きもの業界活性化機構」が立ち上げられるということで、久し振りにこの手の会に出かけて行きました。主催者も着物着用での参加を義務付け。私も夏のゆかた以来の着物で参加。当初40人が、危機感が高まったのか、70人もの参加でしたが、ナント着物姿は4割ほど。う~ん。

それにしても今日暑く、出かけるとき単衣でもいいかな、でも11月だし長襦袢だけでも夏物でも、と思いましたが、業界関係者が多いし…なんて考えて結局普通の長襦袢に、袷の着物でしたが、失敗。暑かった。人1倍暑がりの私ですから、見苦しいくらい。着物の季節感をもっと自由にしないと、着物は着にくいと改めて思いました。もちろん普段着に限りですが。

今日一番のラッキーは、商売敵にムリして紹介してもらった小物屋さん。帯締め専門店かと思っていったら、帯揚げやバッグ、ショール、草履、帯留めなど、目が星になるような素晴らしい品揃え。S社はわずか設立5年、6人のスタッフの小さい会社ですが、モノを作るチャレンジ精神が良い。そのこだわりが頑固じゃなくて良い。担当者の中川さんという女性、気配り、知識、ポイントのつかみ方など、もう心憎いばかりの素晴らしい、うらやましい人。会社へつれて帰りたくなるよう…欲しい人材!。こういう会社がもっと増えたら、着物業界も活性化するだろうし、面白くなるなと改めて確信をもちました。

呉服業界全体が今新旧の入れ替わり、というか旧態依然としたものが根腐れし、新しい芽が確実に大きく育とうとしてる、そんな気配がします。呉服店がもっともっと商品や会社の姿勢を見て、辛口、甘口の応援してくれるといいのですが。肝心の「きもの業界活性化機構」の話は次回に。