独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

道は、遠い…

2006-11-01 | きもの

今年の呉服業界は、過去の膿が一気に出てきたような最悪の状況。またまた読売新聞で、1600万円も囲まれ、次々販売させられたとの報道。7年にもわたって、こんな不自然なことあるの、と消費者の見識も疑ってしまうのですが、とにかくマスコミに報道され、知らない一般の方には「呉服屋は怖い」という印象をもたれているように思い残念です。そんな中で呉服屋の七不思議の1つ「ナゼ、呉服屋さんは着物を着ていないの」という消費者の疑問を解消しようと「着物着る宣言」をする関係者が増えてきて、実際着物姿を多く見るようになってきたので、これは、もしかしたら…と期待が盛り上がりました。

そんな中で今日京都で「きもの業界活性化機構」が立ち上げられるということで、久し振りにこの手の会に出かけて行きました。主催者も着物着用での参加を義務付け。私も夏のゆかた以来の着物で参加。当初40人が、危機感が高まったのか、70人もの参加でしたが、ナント着物姿は4割ほど。う~ん。

それにしても今日暑く、出かけるとき単衣でもいいかな、でも11月だし長襦袢だけでも夏物でも、と思いましたが、業界関係者が多いし…なんて考えて結局普通の長襦袢に、袷の着物でしたが、失敗。暑かった。人1倍暑がりの私ですから、見苦しいくらい。着物の季節感をもっと自由にしないと、着物は着にくいと改めて思いました。もちろん普段着に限りですが。

今日一番のラッキーは、商売敵にムリして紹介してもらった小物屋さん。帯締め専門店かと思っていったら、帯揚げやバッグ、ショール、草履、帯留めなど、目が星になるような素晴らしい品揃え。S社はわずか設立5年、6人のスタッフの小さい会社ですが、モノを作るチャレンジ精神が良い。そのこだわりが頑固じゃなくて良い。担当者の中川さんという女性、気配り、知識、ポイントのつかみ方など、もう心憎いばかりの素晴らしい、うらやましい人。会社へつれて帰りたくなるよう…欲しい人材!。こういう会社がもっと増えたら、着物業界も活性化するだろうし、面白くなるなと改めて確信をもちました。

呉服業界全体が今新旧の入れ替わり、というか旧態依然としたものが根腐れし、新しい芽が確実に大きく育とうとしてる、そんな気配がします。呉服店がもっともっと商品や会社の姿勢を見て、辛口、甘口の応援してくれるといいのですが。肝心の「きもの業界活性化機構」の話は次回に。