アンケートを発送して5日。今ちょうど70通目の回答が戻ってきました。フリーアンサーなので、読み込むのが大変ですが、回答して下さる方のきもの観やきもの生活をうかがうことが出来、また呉服店始め業界へも温かく、鋭い注文など、稀少な集計になりそうです。
さて今回、アンケートを作成するに当たって先ず考えたのは、選択式にするか、フリー回答にするかでした。選択式の方が集計しやすいのですが、例えば「大好き」「好き」「普通」「少し嫌い」「大嫌い」という5段階の回答の場合、さらに「大好き」を「とっても好き」「好きを」「やや好き」「どちらかと言えば好き」など回答のニュアンスを変えるだけで回答が違うし、さらに言えば「どちらでも」という選択肢を入れるとさらに回答がちがってくる。そもそもアンケートは、基本的には仮説を裏付けるためにするものですから、どうしても誘導する部分がある。また回答を用意することによって、せっかくの回答者の十人十色のきもの生活が単一化されてしまうのではないか、できるだけもれなく拾いたいと考えて今回は、大変集計しにくいのですが、フリー回答にしました。1つの設問に1000字近くの言葉で書き込んで下さった方もいましたし、全体的に想いを書き述べて下さった方が多かった、そういう意味ではフリー回答でよかったと思います。
有名な例えですが、アフリカに行った靴の調査員が、裸足の現地人を見てAは「此処では誰も靴を履いていない。絶対売れない!」と報告し、Bは「こんな靴を売り込めるチャンスはない。大量に靴を送れ!」と報告。現実、事実はは1つなのに、2人の調査員は、まりっきり正反対の結果を出している。今回のアンケート、これから集計しますが、果たして関係者その回答を見ては、「Aか、Bか」大変興味あるところです。いずれにしてもストレートに書かれていることに反応はしないと思いますが、着る人と情報を「共有」し、共に「解決し、創り出してゆく」という、テーブルを挟み、相対するのではなく、丸テーブルで、もしかしたら隣に寄り添って、同じ方向を見ながら、共に創る「共創」になればいいなあ、と思っています。
今回のアンケートのテーマは、着る人がどのようにきものを揃え、手入れしているのか、目下の悩みは何かなど、「着る人の道筋」です。具体的に10の設問を用意しました。
Q1■『着る人委員会』にあなたが期待することは、何ですか?
Q2■きもの歴について
きもの歴の回答が様々なので基準を統一したいと思います。つきましてもう少し条件をせばめ、自分の気分で、楽しんできものを着るようになってから何年でしょうか。 年(月数は五捨六入で記載ください。
Q3■今年、『きもの、帯』を購入した店をおしえてください。
(店については、実店舗、ネットショップ、フリマ、着付け教室、展示会など…。また差し支えなければ品名、店名なども記載してください。)
Q4■この半年以内、行ったことがないが機会があれば行ってみたい、気になる店を教えてください。(店については、実店舗、ネットショップ、フリマ、着付け教室、展示会など…。また差し支えなければ店名など具体的に記載ください)
Q5■この夏着たきものの手入れは、どうしますか?或いはどうしようとしていますか?(自分で洗う、呉服店や悉皆屋など呉服関係の実店舗、クリーニング店、ネットショップなど…。また差し支えなければ店名など記載ください)
Q6■この1年、きものを仕立てた方に伺います。
仕立ては、どこにお願いしましたか?
Q7■いま、あなたがきものに使えるお金が20万円あったら、何を買いそろえますか(購入、誂え、下着類、小物類、お直し、染め替え、手入れ、タンス等…)
Q8■きものを着る上で、“いま”いちばん困っていることは何ですか?
Q9■Q8の“困っている問題”をどう解決、或いは解決しようとしていますか?
Q 10■Q8の“困っている問題”を解決できないのは、何が原因で解決できないと思いますか?