独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

進まないこと、あきれるほど。

2014-08-01 | 日々雑感

ライブラリーに置く本は、保護するために図書館と同じように本に1冊1冊コーディングを施します。といっても不器用な私、かえって本を傷めてしまうので、専門業者さんに出すことに。しかし、何でも専門家はいるんですね。いまそのために1冊1冊手に取り、ほこりを払ったりしながら目録を作成しています。しかし中には付箋があったり、メモやレシート、栞がわりの映画のチケットなど思わぬ物が挟まれていて、しばし懐かしさに手が止まってしまいます。あっという間に30分、40分。仕事が進まないこと、進まないこと。10日かかって、よやく目録は700冊を超えました。


通ってみるもんだ!

2014-08-01 | 日々雑感

熱中症になってしまったのではないかと、もうくたくた状態。本日は紹介された吉祥寺の古本屋さんに。しかし案に相違して欲しい本はたった7冊しかない。もう…、がっくり。このままでは帰れない変えられないと、重い足を引きずって早稲田に。その中で先日季刊銀花がそろっていたお店へ。探す気力もないので、親父さんに「先日5冊ほど買ったんだけれど、新しく入荷しました?」と聞いたら、「その山は変わっていないけど、昔の探しているの?奥にあるけれど見て見る」と、ごそごそと20冊ほどの束を持ってきた。あった!銀花2号から揃っている。「販売会の目玉にしようと思って、取っておいたんだけれど…」。「欲しい!2号から8号まででいいんだけれど、幾ら」。「あんまり売れないんで、値段を下げようと思っているんだけれど、1桁の号だから1冊2,000円くらいは欲しいね」。向かいの古本屋は創刊号が入っているが、保存状態も悪いのに3万円以上だったから、安いのだけれど、予算よりは高い。もう1押しで、1冊1,000円でと値切ると、いとも簡単に「いいよ!」と驚いた。お得な買い物が出来ました。創刊2号は1970年夏号。日本の絣が特集されています。資料と解説は小津映画のきものを衣裳を担当した浦野理一。読み応えがあります。ギヤラリーオープンしたら、是非お手にとって見て下さい。


江東区白河の古本屋

2014-07-24 | 日々雑感

施工を御願いしている工務店が深川にあるので、打合せの帰りに深川江戸資料館がある通りをチャリでぶらぶら。近くには寛政の改革で有名な松平定信の墓所、霊厳寺を始め、寺院、墓地が多く在る。しかし、この通り近くに現代美術館(1995年開館)ができてから、10年目あたりから洒落たギヤラリーやアートな古本屋、カフェが出来てきて、街の雰囲気がおゃっ!という感じになってきた。例えば古本屋さんもとてもお洒落で清潔な感じで、おそらく30代後半。どこのお店の店主も若い。商店組合という感じよりゆるく繋がりながら、街の雰囲気を染め変えている。久し振りのこの古本屋を覗くと「アタリ!」。店主のセンスが、とてもいい。どの本も綺麗だし、アート関係の本がいい具合に揃っている。その中にキラキラ光るような染織関係の本も揃っていた。手持ちのお金もなく数冊しか買えなかったので、一度帰宅。改めて出かけようと思ったら雷が鳴り、豪快な夕立が…。今週末は都合がつかないし、売れてしまわないか気になります。


古本屋街

2014-07-23 | 日々雑感

東京も梅雨が明け、本格的な夏。でもなにかすっきりしない暑さです。

ライブラリーの準備は、ポチポチと進んでいます。しかし改めて目録を作ってみると、シリーズ本やバックナンバーの抜けが気になります。例えば「銀花」や京都書院の「日本の染織シリーズ」、法政大学出版の「ものと人の文化シリーズ」などです。正価で買えるものもあるのですが、予算をかけられないので、古本屋さんを1軒1軒を覗きながら探している次第です。案外と染織やきものを扱う古本屋が少ないこと。しかし面白いのは、値付けが店によってかなり違うこと。自分なりの値付けをして本の見返しの価格を見ると、ぴたっと合うこともあるし、「えっ~」という程かけ離れていることもある。合えば買うし、高いものは、当然「買えない!

今日も高田馬場の古本屋さん。早稲田がある故だと思のですが、文学書が多い。その中の1軒は「銀花」の創刊から7号までが揃っている。バックナンバーも丁寧に1冊ずつ価格が表示されているが、みな2千円以上。揃っているのもすごいが、値段もすご~い。創刊号から7号まではなんと2万円。わたしには高い。コレは無理と向かいの1軒に行くと銀花のバックナンバーが1冊400円。中には前の店にあった号も。当前買いですが、この価格の差が面白い。銀花は、欲しい人が多く、値段が付くからなのか、扱うお店も多い。お陰で、161号のうち、あと20冊弱で全巻揃うのですが、これからが難しそうです。それにしても本郷でも、高田馬場でもシャッターの下りた古本屋さんが多く、気になります。

 

 


30年前に頂いた記念すべき1冊

2014-07-18 | 日々雑感

もう30年も前になるだろうか、きもの図書館を作る準備として図書館司書の資格のある人を雇い、先ず目録を作ろうと試みていた時期がある。当然のごとく周囲にも夢のようなはなしを熱く語っていた。何人もの人が「それはいいよ!」と言ってくれましたが、実際に本を寄贈してくれたのは2人。1人はご縁があって1年ですが一緒に仕事をした富山市の呉服店のTさん。そういえば、あの本はどこにいったのか?捨てるはずはないのだが…。数回引っ越しもしたし、本も処分してきたから、しばらく見たことがなかったなあ、と急に不安になり、真夜中に本箱へ。しばらく探し回って「あったぁ!」よかった!その本は、鐘紡繊維美術館(現都島工芸美術館)の「鐘紡コレクション・小袖五十選」。記念すべき所蔵第1号です。


季刊銀花

2014-07-17 | 日々雑感

毎号楽しみにしていましたが、惜しまれて2010年に161号で休刊した季刊銀花。2,000冊近くのきもの本を処分したのですが、美しいキモノや和楽、きものサロンなどの雑誌が2割程度を占めていました。どうしても手元に置いておきたかった唯一の雑誌が銀花。4年ぶりに今朝段ボール箱を開けてみたのですが、保存状態はOK。しかし161号のうち、最後の方は読む気分ではなかったので、あったのは151号までのうちの133冊。創刊号から8号までが見事に抜けています。確かあったはずなのに…。ほかにも歯抜け状態なので、オープンまでには探さなければ。古本としても人気の本なので、こまめに神保町を覗いて見ようかと思います。長い冬眠から目が覚めたこれらの本、いよいよ活躍できる場が出来、喜んでいるように感じたのは、気のせいか。

 


お久し振りです!

2014-07-16 | 日々雑感

皆さん、お暑いですね。本当に久し振りにブログを再開します。前回が2012年10月8日ですから、なんとまあ20ヶ月振りということになります。この20ヶ月、きものサローネin日本橋というイベントのお手伝いをしていましたが、訳あって5月で事務局を辞め、フリーに。この間、本当に今までにないくらい多くの作り手、売り手、そして着る人など多様にきものに関わる人にお会いし、きものの未来を色々話し込み、教えられ、考えさせられてきました。その中で時に絶望的になってしまったのは「着る人不在」の業界内的発想から抜け出せないバカの壁ならぬ、業界の壁。

そんなもやもやから抜け出して約2ヶ月。もやもやしていたものがスッと抜けてしまいました。いまワクワクの毎日を過ごしています。というのは瓢箪から駒で、長年の夢であった「きもの図書室」が、9月にオープンできそうで、本当に毎日ワクワクです。いつかはと、思いつつ集めていたきもの関係の本を数年前に事情があって2,000冊以上も手放してしまい、今手元にあるのは約1,000冊。とりあえずコレを基にしながら、少しづつ蔵書を増やして行こうと考えています。

最近すごいなあ、かなわないと思ったのは渋谷・森の図書室。本好きなら誰でも考えたことがある私設図書室をクラウドファンディングで何と最高額だそうですが、約1,000万円を集め、アッという間に夢を実現してしまった。私の時には、そんな手段もなかったのですが、ではいまそんな発想があるか、といえば多分思いつかないだろうなと思う。しかし1人で頑張っても限りがあり、時間もかかる。多くの人に支持、応援してもらわねば成功はおぼつかない。どのように応援、協力いただくか、毎日アレコレ考えています。ちなみに図書室は日本橋人形町にオープンする予定です!ご期待下さい.


ちょっと贅沢な1日

2012-10-07 | 日々雑感

通過はしても、降りることは久しぶりの銀座。真っ青な、天高い空は、すっかり秋です。銀座でお気に入りの1つが、書店の教文館。伝統の店頭呼び込み販売は健在で、本日は銀座特集の家庭画報を販売していた。2階がすっかり変わっていて、驚いた。少し棚を少なくして、平台を増やしたので、空間が広く成ったように感じる。一番の変化は2階入口に左脇にあったビジネスコーナーが美術本コーナーになっていたこと。今の時代を感じさせます。

 


『美しさ』の尺度

2012-05-27 | 日々雑感

世界的に大きな影響を持つファッション誌「ヴォーグ」は、最新号から「やせすぎたモデルは使わない」と宣言。雑誌の影響で、やせていることが美、と健康を損なっても雑誌が提案する美に追従する読者が多く、様々な弊害をきたしたための変更のようです。女性美に限らず、美は時代によって大きく変わります。いまNHKの大河ドラマ「平清盛」の時代のイケメンはぽちゃっとした丸顔で、いまの時代の美男子とはかなり違う。ファッション業界に大きな影響力を持つヴォーグの宣言だけに、どのような影響、変化が起きるのか興味津々です。

ヴォーグ程ではありませんが、きもの雑誌の弊害もあります。その1つが”シワ”。人が着るものですから、シワが寄らないわけがありません。しかし美しいキモノ始め、きもののモデル撮影では”シワ”が寄らないように、あらゆる処にピンチ(洗濯ばさみのようなもの)を多用し、コットンや半紙、ボール紙などを使い、時には腕を畳んでもらうなど、身体に無理を強いたりして、シワが寄らない工夫をしています。そのために、着るときにシワが出来るのは、おかしい!中には欠陥では、なんて思う読者もいるほど。美しいキモノなどでは未だ未だ変わりませんが、七緒が発刊された頃から、自然な着姿での撮影が増えてきました。未だ主流ではありませんが、自然なシワは当たり前、という時代になってきたようです。


早、桜は散ってー

2012-04-13 | 日々雑感

春爛漫の桜です。5-9きもののイベントや様々なことが重なり、ふと気づいたら桜は満開。仕事をやればやるほど、持ち出しという悪循環。もうこのあたりで、という線引きができない。仕事への思いが強くなればなるほど、言われもしないのに頑張ってしまう。その結果、疲れます。一体何をやっているんだろうなと、考える間もなく、時間に追われるように先へ、進むしかない、か。東京は、今晩の雨。桜も散ってしまいそうです。