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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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4人で作る Vn ソナタ全集録音

2016年07月01日 | 楽聖様は偉大です
左は CD ジャケット。 YouTube から モニタールームから見た録音風景の一場面 (https://www.youtube.com/watch?v=rRtnQcvVeO8)。
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2009年からベルリン・フィル コンマスを勤める樫本のベートーベンのヴァイオリン・ソナタ全集録音を記録した YouTube 映像を見ると、わずか4人で制作しています。 2人は演奏者、1人は録音技師、1人は譜メクリスト (音楽学生のようです)。 譜メクリストは録音ディスカッションには参加せず、後方で大人しく座って見ています。 譜メクリストは、録音したスイス近郊音楽大学ピアノ学科の音楽学生でしょう。
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CD ジャーナルから __ 少年時代からヴァイオリニストとして世界中で活躍してきた樫本大進。 ソリストとしての活動のみならず、2010年にはベルリン・フィルの第1コンサート・マスターに就任し、表現の場をさらに広げています。 2012年には EMI CLASSICS (現 WARNER) と契約を結び、リリースされたのがこのベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集です。 天才肌のピアニスト リフシッツを得て存分にその実力を発揮しています (追加1へ)。
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CD ショップには ウィーン・フィルのコンマスで有名なライナー・キュッヒルの CD も1枚ありましたが、手が出ませんでした。 なぜ 手を出さなかったかというと、演奏技術は超一流でしょうが、個性は乏しいと想像するので、面白みが少ないと思ったからです。

カラヤン時代のベルリン・フィルのコンマスで、有名なミシェル・シュヴァルベという人がいましたが、シュヴァルベの LP は確か1枚しか発売されてないと記憶しています。 シュヴァルベの弟子の安永は同じくベルリン・フィル コンマスを勤めました。 一度だけ日本での彼のソロ演奏録音を FM で聴きましたが、面白みが少ないと思ったものです。

なぜ超一流オケのコンマスによる録音があまり世に出ないのか__それは、”個性が乏しい”、このヒトコトに尽きると思います。 なぜ そうなるか? それはオケをリードするため、段々とオケに溶け込んで、個性が無くなっていくからだと推理しています。

樫本はコンマスとなって6〜7年しか経っておらず、しかもこのソナタ全集録音時の2012、13年頃は数年ですから、まだ個性が残っているだろうと想像したからです。 また 以前ライヴ録音したブラームスのヴァイオリン協奏曲も良かったので、購入してみました。
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見事な演奏で、ピアノも伴奏に留まらない しっかりした音が聴けました。 大御所のクレメル (露) とムター (独) の全集盤も保有していますが、次に聴きたいと思ったのは、これも最近全集を完成させた庄司紗矢香ですね。 

CD 会社がなぜ樫本を選んだのか? 最近 クラシック界でもアジア系奏者の CD が多く発売されてきていますが、樫本の演奏実績に加え、天下の “ベルリン・フィルのコンマス” という業界に轟くネームヴァリューもあるでしょう。

この全集は録音毎に日本での単品発売は東芝 EMI からでしたが、全集は WARNER に代わっています。 CD 会社の M & A も活発なようですね。 早くいうと ネットによるダウンロード販売が増え、CD 会社の経営環境が悪くなってきているからでしょう。

録音風景がネットにアップされていますが、録音技師はプロデューサーも兼ねて、ミキサー室では彼1人だけです。 以前のように プロデューサー、ディレクター、バランスエンジニア、録音技師と何人も人件費を掛けられない時代なのですね。

いまだにヴァイオリン・ソナタの最高傑作が「クロイツェル」ということは、世界のヴァイオリン界はまだベートーヴェンの手のひらの上で踊っているのでしょうか。 確かにこの曲には圧倒されますね。 聴いた後で、両手を揃えて “へへ〜っ 演奏も素晴らしいが曲そのものが素晴らしいですね” と頭を下げたくなってしまいます。

今日はここまでです。


追加1_ 思いを熟成させた樫本大進とコンスタンチン・リフシッツ “ベートーヴェンでの共演”。 このアルバムは、ベートーヴェン・チクルス・コンサートを経て、実現させた樫本とリフシッツの共同研究ともいえる渾身の作品集です。 17歳 (1996年) でロン=ティボーを制し、2010年にはオーケストラの最高峰ベルリン・フィルの第1コンサート・マスターに就任した若き天才/樫本が、最高のパートナー/リフシッツとともに満を持して録音に向かったベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集。

パートナーのリフシッツのことは、(樫本が) 12歳のころから知っており、『べートーヴェンを一緒に録音するなら彼しかいない!』と思い続けていた。 その後 共演を経て2010年、12年に行った日本ツアーもオール・ベートーヴェン・プログラムとし、実演を経て練ったうえでのレコーディングを行いました。 音楽家として濃密な経験を経たのちに録音に着手したベートーヴェンは、楽譜の研究にも月日を費やし、実演の場を積み重ね、練り上げられたソナタ全集。 ここに広がる天才2人の丁々発止のやりとりは、アンサンブルの輝かしい結晶です。

“師であるサリエリに献呈された作品12の3曲には、たしかにモーツァルト的な名残りを感じさせるし、第4番、第5番では激しさと優しさという対象的な書法により着実に表現の幅を拡げ、作品30からはいよいよベートーヴェンの本丸に突き進む。 そして頂点ともいえる第9番「クロイツェル」を経て第10番に至る。 ベートーヴェンが辿ったヴァイオリン・ソナタの道筋を克明に描き出した演奏だ。 奇をてらったところがなく、一見オーソドックスに感じるかもしれないが、細部にわたって弾き込み、合わせ込んだアンサンブルがすばらしい。

作品ごとにベートーヴェンが仕組んだ野心的な試みを克明に描き出していく。 全曲を聴き通すことで見えてくる面白さ。 樫本大進と長年デュオを組むリフシッツがいい。 互いに息を合わせて力強く緊迫感のあるピアノ。 樫本のヴァイオリンもキリッと引き締まった美しい音色で旋律を紡いでいる。 たっぷりと倍音成分を含んだ名器グヮルネリ音色をクリアにとらえた録音の良さも聴きものだ。”(text by 長谷川教通)

以上

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