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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

プロデューサーの役割

2012年10月03日 | 音楽界よもやま話
左上はベートーヴェンの三重協奏曲、左下は「マイスタージンガー」、右上は60年代のベートーヴェン交響曲全集、右下は80年代ベートーヴェン交響曲全集、真ん中は70年代のベートーヴェン交響曲全集のボックス表紙に使われた写真。
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2006年6月2日投稿分__

英レコード会社 EMI のプロデューサーのレッグ Walter Legge の話しを少し捕捉します。 戦前に聴いたレコード「こうもり」序曲に感銘したレッグは、戦後すぐに この演奏を指揮したカラヤンに会い、EMI との契約をまとめ、ほぼ十年に及ぶ カラヤン/フィルハーモニア管とのレコーディングを始めました。

当時仕事に飢えていたカラヤンにとっては、"干天に慈雨" のようなものだったでしょう。「こうもり」序曲だけで、カラヤンにアタリをつけたレッグも確かな耳を持っていました。
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ベルリン・フィル常任となった55年以降 カラヤンはほぼ DG 専属になりました。 70年前後、リヒテル/オイストラフ/ロストロポーヴィチらとの共演による「ベートーヴェンの三重協奏曲」・ドレスデンとの「マイスタージンガー」全曲録音の企画を持ち込んだ EMI のプロデューサー ピーター・アンドリー Peter Andry (レッグの後任) は、カラヤンの眼を半分 EMI に向けさせることに成功しました。

カラヤン/パリ管との録音を独占しましたが、ベルリン・フィルとの録音はオペラやその他などにとどまり、EMI が喉から手がでるほど欲しかった (?)「ベートーヴェン交響曲全集」(※) 録音は実現しませんでした。

DG は、60~80年代 ほぼ十年毎にカラヤン/ベルリン・フィルと ※ を録音しました。 EMI は古いモノ録音のカラヤン/フィルハーモニア管との ※ を CD 化して再発売するしかありませんでした。 市場での人気は今ひとつです。
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我々ファンからすれば、同じレコード会社から同じ組み合わせで 3組もステレオ録音の ※ が発売されるのは、理解しがたいところです。 もしアンドリーがカラヤン説得に成功して、EMI から ※ が発売されていたら、どうなったでしょうか? 相当なセールスが期待された筈です。 

その分、DG 社の ※ セールスは、減った筈。 ということは、ライヴァル会社に売れ筋の録音をさせないために、3組も費用をかけて録音したことにもなります。 アンドリーはレッグほどのカラヤンを "魅き付ける力" はなかったようですね。

以上「独断と偏見・ツッコミ編」でした。

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