シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

オーディオは絶滅危惧種?

2021年06月02日 | オーディオの今は
左と中央の画像は※1記事から。 右グラフは「ソニーの売上構成」(※3記事から)。
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日本のオーディオ業界が苦境に立たされています。 けれど そうした記事はここ20~30年ほど いやというほど目にしてきました。「電子情報技術産業協会 (JEITA) によれば オーディオ関連機器の20年の国内出荷額は 802億円と、00年と比べて約5分の1に減った」(※1) そうですから、その凋落ぶりはいわずもがなです。
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『オンキヨーが祖業売却へ、アップルが奏でるトレンド逃す』(5月10日 日経ビジネス ※1) __ オンキヨーは、スピーカーやアンプなどの「ホーム AV 事業」を米音響機器大手のヴォックス・インターナショナルとシャープに売却する協議を進めていると発表。

『オンキヨー、2期連続最終赤字 シャープへの事業売却延期』(5月20日 産経新聞 ※2)
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なぜ減っているのか __ 購入する人が減ったというより、オーディオ以外の分野への出費が増えてオーディオに回せないと推測します。 オーディオ以外の分野とは __ スマホなどの通信費でしょう。

オーディオなどの趣味品への出費を減らしても 普段の生活に困る人は殆どいませんが、日常生活の一部となっているスマホを使うのを制限されたら困る人は多いと思います。

おまけに オーディオや音楽の消費者の多くの嗜好はポップスと歌謡曲ですから、それらを高音質で楽しむ人たちは少なく、ストリーミング音楽やイヤホン・ヘッドホンで聴く人たちが多いのです。 ストリーミング音楽は通信費として消費され、イヤホン・ヘッドホンで聴くのもスマホに蓄えた音楽ソースが多いと推測します。

すると 当然ながら、そうした聴き方にはオーディオ関連機器は必要なく、スマホさえあれば事足ります。「世界のイヤホン・ヘッドホン市場は19年に 251億米ドルで、20年から27年の年平均成長率が2割に上る」(※1) のも、これを裏付けています。

家でゆったりと音楽を聴く層は、殆ど存在しないか絶滅しかかっているといっても過言ではないでしょう。
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また 日本の電子機器メーカーの代表 ソニーの売り上げの変化も、こうした消費者の嗜好の変遷を物語っています。
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『ソニー稼ぎ頭エンタメに』(4月29日 日経 ※3) __ 稼ぎ頭はゲーム、音楽などの継続課金中心のエンタメ領域だ。 祖業のエレキ事業と主役の座が入れ替わった。
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冒頭右グラフにはっきりと示されていますが、2008年に 5.9兆円あったエレキが2011年には 1.9兆円にと3分の1になった一方、増えたのはゲームその他です。

いまやオーディオ専業メーカーはことごとく淘汰されました __ オーディオ御三家といわれたサンスイは破産し、パイオニアの音響機器はブランドだけ残って事業をオンキョーに売却し、今のパイオニアの看板はカーナビです。 ケンウッドは JVC と合併し、ナカミチ、アカイも無くなっています。

時代の変遷といってしまえば それまでですが、アップル社が2000年頃に発売した iPod がコンポスタイルのオーディオ機器を駆逐し、更に アップル社が2007年に発表した iPhone は iPod も飲み込み、今ではストリーミング音楽が主体となっています。

アップル社に対抗できるメーカーはなく、従来のコンポスタイルに安住していたオーディオ機器メーカーは粉砕されてしまいました。 新しい音楽リスナーの未来像を開拓してこなかったメーカーは消えるしかなかったともいえます。
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私のようなコンポスタイルのオーディオ愛好家は細々と存在していますが、メンテや新規購入でワリを食っています。 交換パーツは暴騰し、適価でいいオーディオ製品は少なくなり、高品質のパーツ・アンプ類は少なくなりました。

安価・低品質の中華製パーツやアンプ類は溢れていますが、それらでは満足度はそれなりです。 オーディオ機器活況時代の1960~70年代が懐かしいです (昔は良かった …?)。

今日はここまでです。

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