試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ103-215+モハ102-370[ラシ335F-3] 1エンド側金属ワッシャー式車体高嵩上施工 ※グリーンマックス製

2017-09-16 21:22:39 | 国鉄/JR103系
小異。

JR103系ラシ335F-3に組成されるグリーンマックス製103系最後の金属ワッシャー式車体高嵩上に着手した。
最終入場車はモハ103-215+モハ102-370である。
実車は特別保全工事施工車でAU75B(M)冷房機を搭載する初期形冷房改造車だった。


JR103系モハ103-215(ラシ335F-3)。

特別保全工事車は未更新車と殆ど変わりなく初期形冷房改造車としては至って標準的な外観を持つ。
しかしラシ335F-3では逆に編成を引き立てる要素になった。
編成を組むモハ103-212+モハ102-367,モハ103-213+モハ102-368はステンレス製クーラーキセが目立つAU75E冷房機を搭載する。
鋼製クーラーキセのモハ103-215+モハ102-370は屋根上見附に変化を与える存在になった。


モハ103-212(ラシ335F-3:車両更新工事施工,AU75E冷房機搭載車)。


モハ103-213(ラシ335F-3:特別保全工事,AU75E冷房機搭載車)。

1991年3月に習志野区へ転入したモハ103-213+モハ102-368も特別保全工事車ながらAU75E冷房機搭載車だった。
習志野区転入時期の揃うモハ103-212+モハ102-367は1992年4月に車両更新工事が施工されたため外観が異なる。
何時AU75E冷房機に換装されたかまでは掴めなかった。
記憶では転入当時からAU75E冷房機搭載だった気がした。
車両番号が重複するTOMIX製High-Grade製品モハ103-212+モハ102-367(ラシ335F-1)もAU75E冷房機へ換装している。


モハ103-212(ラシ335F-1:未更新,AU75E冷房機搭載車)。


モハ103-215(ラシ335F-1:特別保全工事,AU75B(M)冷房機搭載車)。

ラシ335F-1は1988年4月がプロトタイプで1993年10月現在に準拠したラシ335F-3の前身編成である。
当時のモハ103-212+モハ102-367はまだ未更新でAU75E冷房機搭載以外の特徴に欠ける。
一方モハ103-215+モハ102-370はAU75B(M)冷房機搭載でラシ335F-3と同一仕様になった。
4,5号車にはモハ103-47+モハ102-47(非冷房車)が組み込まれておりラシ335F-1に於ける最大の特徴である。
そのためモハ103-215+モハ102-370(ラシ335F-1)はラシ335F-3程の印象までには至っていない。


入工中のモハ103-215。

1エンド側金属ワッシャー式車体高嵩上はモハ103-215から開始した。
手順は従来通りとする予定だった。
しかし分解前から中野寄妻面窓セルが外れかかっていたため車体側から着手している。
2エンド側の妻面窓セルが外れ易い傾向が強いように思える。
技量不足以外にも何か存在するのかもしれない。
なお木工用ボンドによる固定はこれまでの施工例を踏襲した。


脱落寸前だった妻面窓セル(2エンド側)。

TR-200床板への細工を変更するつもりは全く無かった。
ところがモハ103-215用座席部品センターピン部裏面が予想より捲れていた。
取り敢えずビス山が崩れるまでは継続使用とする。
ただ何時まで持つか判らない状態には違いない。
そこで将来の座席部品交換を考慮しウエイト固定方式を改めている。


捲れが気になった座席部品センターピン部(1エンド側)。

ウエイトは座席部品ウエイトボックスへの接着を原則にしていた。
座席部品と台枠嵌合時の脱落を防ぐ名目でしかなくゴム系接着剤使用量は多くない。
但し取り外す手間が掛かるのは明白だった。
モハ103-215用床板ではウエイト接着部を座席部品から台枠へ切り替える。
先ず座席部品のボックス内にウエイトを嵌め込み表面へゴム系接着剤を塗布している。
台枠破損は招き難いと考え接着剤量は特に気を配らず適当とした。


ウエイトに塗布したゴム系接着剤。

このまま上から台枠を被せ押着させる。
暫く時間が経過した後に床板を反転し分離するとウエイトは台枠に固定されていた。
これで座席部品の交換は容易になり金属ワッシャー組込にも不便さは無くなる。
最初からこの方式を採用しなかったのは惜しまれる箇所になった。


金属ワッシャー式車体高嵩上準備を終えた座席部品と台枠。

座席部品センターピン部底面が捲れたのは寄りによって1エンド側だった。
金属ワッシャー採用によりビス締結の安定度は高いまま維持できる。
しかし座席部品への進入幅は施工前より浅く変わる。
そのため1エンド側の台車締結は慎重に行った。




モハ103-215(1エンド側金属ワッシャー式車体高嵩上施工)。

車体高嵩上を終えたモハ103-215だが1エンド側の車体高変化度合いが気になった。
7号車はKATO製サハ103-342である。
元々車体高差が顕著に現れる連結部だった。
多少の誤差は合格の範囲内とし比較を行っている。




サハ103-342+モハ103-215 (KATO製量産冷房車+グリーンマックス製)。

入場前の連結部はモハ103-215の車体が極端に低く見えていた。
両車の雨樋高はほぼ同じに至ったが仔細に見るとモハ103-215の方が高くなっている。
1エンド側のビス締結が慎重過ぎた結果が逆転現象を招いたらしい。
一応誤差の範囲内でありモハ103-215を竣工させた。


モハ102-370(ラシ335F-3)。

続いて入場させたモハ102-370の座席部品センターピン部は捲れが目立たなかった。
交換予定は無いもののウエイト固定はモハ103-215と同一とした。
今後の入場車は全て台枠にウエイトを固定するよう変更する。
早速新方式としたモハ102-370用床板への車体高嵩上施工は無事終了した。


屋根板嵌合修正中のモハ102-370。

後は妻面窓セル固定を残すだけのはずだった。
しかし屋根板が中野寄に偏位しており2エンド側妻板に端部が乗り上げている。
妻面窓セル固定後に屋根板を撤去し両妻板との間隔を修正した。
初期,中期竣工車では各所の詰めが甘い可能性が高く入場時には注意したい。




モハ102-370(1エンド側金属ワッシャー式車体高嵩上,屋根板嵌合修正施工)。

屋根板嵌合修正を終え車体高嵩上を施した床板と組み合わせた。
結果に不安のあったモハ103-215とは対照的にモハ102-370の竣工を迎えている。
座席部品センターピン部の捲れが小さいだけで気持ちに大きな余裕が生まれた。
まだ入場予定車が控えるものの中期及び後期竣工車が中心となる。
増締めの影響が少ないと祈りたい。




モハ103-215+モハ102-370 (車体高嵩上施工車+車体高嵩上施工車)。

モハ103-215との比較も満足の行く結果を得られた。
これでラシ335F-3は再出場を迎えられる。
車体高嵩上が入場名目だったがモハ102-368(TOMIX製旧動力ユニット搭載車)の整備も加えた。
編成の中核であるモハ102-368はその特殊性もあり代替が難しい。
動力ユニット整備により当分は現状を維持出来ると思われる。


モハ103-213(妻面窓セル固定単独施工)。

KATO製床板装着車のモハ103-213(ラシ335F-3)は今回の入場で唯一整備機会を得られなかった。
モハ103-215+モハ102-370竣工後に単独入場させ両妻面窓セル固定を施し仕様統一を図っている。
これでラシ335F-3では妻面窓セルの脱落に悩まされる事態は起こらないだろう。

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