試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-601[ツヌ323F-2] B形防護無線アンテナ未搭載車化(屋根板振替施工) ※TOMIX製High-Grade製品

2019-01-21 23:48:11 | 国鉄/JR103系
半端。

TOMIX製103系High-Grade製品ツヌ323F-2(Tc71)は津田沼区仕様で唯一のB形防護無線アンテナ搭載編成である。
異動が重なったクハ103-71,クハ103-601はツヌ323F-1(Tc811)の出場によりツヌ323F-2で定着した。
しかしB形防護無線アンテナが災いし離合編成に恵まれず走行機会は限られていた。


国鉄103系ツヌ323F (1986/8)。
ツヌ323F-2:Tc71-M746-M'2003-T328-M747-M'2004-T329-M748-M'2005-T'c601
※TOMIX製High-Grade製品。

当初クハ103-71,クハ103-601(旧ツヌ323F-2)はB形防護無線アンテナを取り付けずに竣工させた。
その後旧ツヌ306F-2(Tc61)の出場に連動しクハ103-105,クハ103-106(旧ラシ325F-1)と屋根板が振り替えられる。
当時は国鉄時代:津田沼区仕様,JR時代:習志野区仕様とする明確な線引きを設けていなかった。
津田沼仕様の仕切りを防護無線アンテナに定めた時期はツヌ323F-2が再出場した直後である。
B形防護無線アンテナ取付工事は国鉄末期に行われたが当該各車の施工時期が判らなかった。
更に組織変更による習志野区開設はJR移行を控えた1986年9月で自由度向上も名目とした。


入工中のクハ103-124,クハ103-601 (ツヌ305F,ツヌ323F-2)。

異端編成になってしまったツヌ323F-2はクハ103-71,クハ103-601の原形復帰が難しかった。
TOMIX製クハ103形High-Grade製品のアンテナは全車屋根板を開孔して取り付けている。
B形防護無線アンテナの撤去は埋め戻しを要し現在の技量では見附を悪くするだけである。
JRマークを転写すれば習志野区仕様に変更可能だったがKATO製ラシ323F-1(Tc71)が在籍しており重複が防げない。
そのため活躍の場を広げるにはB形防護無線アンテナ搭載前へ仕様を改めるしかなくなった。
様々な方式を考えたが最終的にクハ103-123,クハ103-124(ツヌ305F)との屋根板交換へと進む。


屋根板を撤去したクハ103-124。

TOMIX製クハ103形500番代High-Grade製品(黄色5号)はクハ103-601,クハ103-615の2両しか在籍していない。
販売方法の壁に阻まれセットバラし品を頼りに増備したが思うような導入が出来なかった。
クハ103-615はラシ305F-1(Tc47)の先頭車両で既にB形防護無線アンテナが取り付けられている。
津田沼仕様のクハ103形高運転台非ATC車(黄色5号)はツヌ323F-1,ツヌ328F(Tc483)に限られ仕様変更が行えない。
自ずから屋根板供出車はクハ103形0番代初期形冷房改造車(黄色5号)に絞られた。
ツヌ305Fはラシ305F-1のバリエーション編成であり組成変更に最も適していると言えた。


側面窓セル窓サッシ印刷の劣化が進むクハ103-601(1-3位側)。

相互改番は番代区分が異なるため採用出来ず屋根板交換による対処となった。
クハ103-123,クハ103-124はクハ103-105,クハ103-106(旧ラシ325F-1)を種車とする。
従ってツヌ323F-2でのB形防護無線アンテナ廃止に絡む4両は全て回着当時の屋根板へ戻す作業となる。
入場前は屋根板交換の単独施工とする予定だった。
しかしクハ103-601に側面窓セル窓サッシ印刷劣化が生じており修正が加わる。
油性メタリックマーカー式補修はTOMIX製103系High-Grade製品初施工であり作業には慎重を期した。


他社製品より仕上がりの劣る油性メタリックマーカー再現窓サッシ(1-3位側)。

油性メタリックマーカー式はすっかり側面窓セル窓サッシ印刷補修の主力になっている。
クハ103-601は繊細なモールドを持つ中段サッシの斑点状剥離が目立っておりペン先捌きが重要と考えた。
側面窓へのインク付着は防げないと読み予め外観から伺えない箇所へ試験塗布を行った。
インクはTOMIX製側面窓セルとの相性が悪い模様で銀色の乗りがいまいち宜しくない。
除去も早急に行わなければ曇りを招いてしまうと判り一筋縄ではいかないと思われた。
予めインク除去用の爪楊枝を準備し1窓毎に油性メタリックマーカーから持ち替える方式とした。


ゴム系接着剤で固定した前面窓セル。

油性メタリックマーカーは斑点状剥離部で透過してしまいなかなか見附の改善に繋がらない。
止むを得ず重ね塗りを繰り返し全体が銀色を帯びる状態へ持ち込むしかなかった。
そのため中段サッシは塗り斑が生じ想定より見栄えの下回る仕上がりになっている。
窓サッシが途切れるよりはましと言う結果に留まり初めて油性メタリックマーカー式での壁にぶつかった。
劣化が酷かった1-3位側はサッシ全体を塗り潰したが2-4位側の修正では部分補修に留めている。
インク乗りを向上させない限りTOMIX製103系High-Grade製品の窓サッシ修繕は苦戦が続くだろう。


B形防護無線アンテナが消えた屋根上。

補修対象は側面窓セルのみだったが取り外す際に前面窓セルまで脱落した。
嵌合爪を持たない前面窓セルは組立時の不便を招いており過去の竣工車で固定化に踏み切った。
施工から時間が経過した現在でも特に不自由な面は見られずクハ103-601も続いている。
接着剤塗布箇所は前面窓セル下側の凸形成形部に限っているため万が一の事態にも対応可能である。
そしてクハ103-124から転用した屋根板によりB形防護無線アンテナを廃した。
なおクハ103-124は側面窓セル窓サッシ印刷劣化対策施工に備え組立保留となっている。




クハ103-601 [15C 中野]:行先変更,屋根板交換施工(B形防護無線アンテナ廃止)。

TOMIX製103系High-Grade製品で進行していた各種対策は全編成への施工を終えた。
そのためTNカプラーSPにはまだ白濁現象が見られない。
運転台側だけは湿式清掃済の予備品と交換で対処したが連結面側は歯ブラシによる乾式清掃品である。
現時点で両者の大きな違いは見られず乾式でもある程度効果が期待出来ると思う。
脱落し易いC4A形ブレーキ制御装置は途中から木工用ボンドでの固定に改めた。
後期施工車に該当するクハ103-601は木工用ボンド式だが高い安定性を示している。


クハ103-601点灯試験[15C 中野]:前照灯(プリズムケース位置修正施工)。


クハ103-601 点灯試験[15C 中野]:尾灯(プリズムケース位置修正施工)。

運行番号,行先方向幕部品は床板装着時の排出を嫌い全て組み立てた後に嵌め込んでいる。
入場前は若干嵌合の悪さが垣間見え車体と平行を保てない状態が顔を出していた。
例によってプリズムケースを車体前面に密着させる根拠の無い解消策を採り入れた。
諸事情により[津田沼]幕から[中野]幕へ交換となったが流用の[15C]幕を含め嵌合精度は向上している。
プリズムケースの移動代は極僅かで前尾灯点灯への影響は皆無に等しいと思う。
この対策も折りを見て未施工編成への展開を検討したい。


クハ103-601(ツヌ323F-2:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。
※TOMIX製High-Grade製品。

屋根板交換に付随して側面窓セル窓サッシ印刷の補修を行ったが基本的な側面見附は従来のままである。
製品付属品インレタのバラ標記に拠る車両番号も変わっていない。
施工規模を限定した関係で再転写は見送られている。
無事クハ103-601はB形防護無線アンテナ未搭載車に改められた。
ただ屋根板を振り替えただけでは津田沼仕様+B形防護無線アンテナ搭載車が残る。
取り敢えずクハ103-71(ツヌ323F-2)を竣工させる後までクハ103-123,クハ103-124のプロトタイプ選定は保留とする。


モハ102-2005+クハ103-601 (ツヌ323F-2:窓サッシ補修未施工車+窓サッシ補修施工車)。

クハ103-71も側面窓セル窓サッシ印刷の補修が必要となる。
今更油性ペイントマーカー式に戻す気は無く油性メタリックマーカー式を踏襲する方向ではある。
塗布方法はクハ103-601の2-4位側に倣った部分補修が有力である。
現時点では斑点状剥離部のインク乗りを向上させる妙案が浮かんでこない。
被膜を厚くする手法は窓サッシの波打現象を呼び込むため余り採用したくない。
進行中に何か閃きがある事を期待する。
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