試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ103-746+モハ102-2003[ラシ323F-1] 車両更新 (モハ103-700+モハ102-856 回着 改番,屋根板,車輪交換施工)

2019-02-28 22:53:21 | 国鉄/JR103系
変則構造。

ジャンク車両にてKATO製103系量産冷房車モハ103-700+モハ102-856(黄色5号)を導入した。
サハ103-329(ラシ323F-1)の更新種車へ充てたモハ102-856(ジャンク車両)より程度は良く見える。
車体湾曲が気になるもののラシ323F-1(Tc71)の塗装変更車廃止には十分だと思えた。


JR103系モハ103-746(ラシ323F-1)。

ラシ323F-1に組成されるモハユニットは全て手持ち部品を持ち寄ったジャンク車両の再生車である。
KATO製モハ103形,モハ102形用床板の保管品は現在に至るまで余り確保されていない。
そのためモハ103-746+モハ102-2003,モハ102-2005にはグリーンマックス製103系用床板を起用した。
車体内側へグリーンマックス製床板用嵌合爪の追設を行い一応車両には復せたが走行安定性に欠ける。
塗装仕上がりも悪く最近では走行機会はおろか手入れさえ行き届かない状態であった。
サハ103-328,サハ103-329に続くラシ323F-1の車両更新対象車はモハ103-746+モハ102-2003となった。


入工中のモハ103-700,モハ103-746 (ジャンク車両,ラシ323F-1)。

状態の変わらないモハ103-746+モハ102-2003であったがモハ103-746を先発させている。
更新種車のモハ103-700と同時入場させ先ずはモハ103-746の分解から取り掛かった。
部品の大半は予備品にすら廻せないほど手が加えられているため使い物にならない。
唯一グリーンマックス製モハ103形用床板だけは転用見込がありDT33非動力台車と共に保管する。
作業工程はサハ103-329に近くモハ103-746から流用される部品は屋根板一式のみである。
その屋根板は厚塗りの車体塗装が災いし嵌合爪受へ融着する有り様で撤去に苦戦した。


現行LOT屋根板へ交換されたモハ103-700。

モハ103-700は旧LOT屋根板装着車であり表面の仕上げが現行LOT屋根板より艶を有する。
サハ103-328,サハ103-329は現行LOT屋根板装着車で竣工させたため何としても流用を図りたかった。
そこで2エンド側嵌合爪の凹形成形部下辺を切除し1脚毎に車体から剥がしている。
一方モハ103-700の屋根板も経年が高いせいか2エンド側嵌合爪は殆ど撓まなかった。
旧LOT屋根板を再用する場面が来るか微妙だったが同様に嵌合爪の成形を施し撤去した。
屋根板の交換によりPS16形パンタグラフもBタイプへ変更され見附が若干変化した。


部品交換が必要だったDT33非動力台車 (整備品,未整備品)。

床板一式はモハ103-700出自品に頼るしかなくカプラーポケット式DT33非動力台車の整備へ入る。
前オーナーさんの手でKATOカプラー化されていたもののカプラースプリングが失われていた。
KATOカプラーは有り難く流用する事とし丁寧にカプラーポケットから撤去した。
反力さえ生じれば不都合の無いカプラースプリングにはグリーンマックス製が代用される。
極最近まで保管品が尽きていた黒染車輪だがKATO製101系の廃車発生により余裕が出来た。
状態が良い黒染車輪は前尾灯点灯車向けに温存し劣化の進んだ車輪を抽出している。


旧モハ103-746,モハ103-746。

曇りが見られた側面窓セルは磨きクロスで拭き上げたが経年には敵わず余り改善されていない。
ただ窓サッシ印刷は全段とも健在で補修工程が省略される予想外の展開となった。
種車が初期LOT製品であり車両番号標記印刷消去方式はラプロス式ながらラプロス#4000の起用を見合わせている。
最初からラプロス#6000で[モハ103-700]を削ぎ落とすサハ103-329に倣った方法とした。
幸い[モハ103-700]標記印刷が薄く成形色露出を気にする前に完全消去へ至った。
そのため印刷消去痕は限られた面積に留められ塗装被膜の平滑化まで簡略化されている。




モハ103-746(モハ103-700 改番,黒染車輪・現行LOT屋根板・ベンチレーター化施工)。
※車両更新。

車両番号標記には高経年品が充てられ更なる古インレタ消化の推進を図った。
モハ103形用インレタは比較的組標記が残されており1台紙で[モハ103-746]を賄えている。
1-3位側,2-4位側双方とも[モハ103-7]+[4]+[6]の組み合わせが一度で決まりモハ102-2003への弾みになると思われた。
作業の流れは悪くなかったが屋根板の取り扱い等に慎重を期した関係で竣工まで約65分も割かれた。
モハ103-746の組み立て前には車体湾曲修正を行っておりある程度の遅延は止むを得ない。


入工中のモハ102-856,モハ102-2003 (ジャンク車両,ラシ323F-1)。

モハ102-2003の車両更新工程もモハ103-746と然程変わりなく作業延長を前提とした。
種車のモハ102-856はモハ103-700(→モハ103-746)と同じ初期LOT製品であった。
よって屋根板はモハ102-2003から流用するため再び2エンド側嵌合爪との格闘が繰り返される。
そのモハ102-2003はグリーンマックス製床板を取り外すと側面窓セルまで脱落してしまった。
床板による支持が一切無く多少の撓みで車体から外れる程度の安定性しか持ち合わせていなかったらしい。
2014年1月の竣工当時は素人発想が当たったと考えていたが約5年2箇月に及ぶ月日には抗えなかった。


整形した屋根板2エンド側嵌合爪。

予想通り屋根板は車体嵌合爪受への融着が見られ2エンド側嵌合爪の整形を行っている。
車体への取り付けには若干癖が生じるものの整備時に於ける嵌合爪折損を防止できる。
仮に片側1脚を失ったとしても一方の1脚が残るため屋根板が車体から浮き上がる現象は生じない。
既に複数の施工車が在籍し各々で不具合には至らないと確認済であり今後も採用し続ける方向である。
なお嵌合爪表面に付着した黄色5号塗料は強度低下が懸念され除去しなかった。
そのため現行LOT屋根板ながら塗装変更車体時代の名残が僅かに残る仕上がりになっている。


銀色車輪に振替えられた101系元サハ101-239,元サハ101-247 (廃車,廃車:サハ101形0番代用床板装着車)。

モハ102-856もカプラースプリングが撤去されたKATOカプラー化済DT33非動力台車を履いていた。
所有車両に揃えグリーンマックス製カプラースプリングで反力を復活させている。
黒染車輪の捻出車は元サハ103-768(廃車)としたがモハ101形用床板と銀色車輪装着済DT21非動力台車の組み合わせが現れてしまった。
モハ100-158(元ツヌ118F:Mc155),旧モハ100-256(元ラシ107F:Mc202)が保留車に廻っており何時出番が来るか判らない。
そのため再用機会に備え黒染車輪装着済DT21非動力台車への再交換を行っている。
銀色車輪を履くDT21非動力台車はサハ101形0番代用床板を仮装着する元サハ101-239,元サハ101-247(廃車)へ集約した。


[[モハ][102-][2][00][3]]:1-3位側。

ラシ323Fのモハ102形は車両番号が2000番台に突入した後期落成車で占められる。
ようやく車両番号3桁のインレタ転写には慣れてきたが4桁は改番,付番例が少ない。
入場前から改番工程に不安を抱えており出来るだけ組標記へ頼る方針であった。
[モハ103-746]の改番を快調に終えられた直後であり[モハ102-20]+[03]の組み合わせで切り抜ける予定だった。
しかしモハ103-746と同一台紙にも関わらず転写不能が相次ぎこの作戦は不発に終わる。
1-3位側は追加転写中に剥離まで見舞われてしまい[モハ102-2003]は台紙から消え去ってしまった。




モハ102-2003(ラシ323F-1:モハ102-856 改番,黒染車輪・現行LOT屋根板・ベンチレーター化施工)。
※車両更新。


元モハ102-2003(廃車,旧LOT屋根板・ベンチレーター化施工)。

一旦[モハ102-2003]が転写されたはずの1-3位側は[モハ102-2003]へ後退している。
台紙に残るインレタを拾い[モハ102-2003]の剥離へ気を払いながら[モハ]+[102-]+[2]+[00]+[3]まで漕ぎ着けた。
2-4位側は組標記が消滅したため[モハ]+[102-]+[2]+[0]+[0]+[3]と継ぎ接ぎ度が増す。
その割には無難な車両番号標記に達しておりモハ103-746との釣り合いは保たれていると思う。
モハ103-746での過程を見直して取り掛かったモハ102-2003の車両更新だったが結局竣工には約60分を要した。
車両番号インレタ転写の不調が原因で古インレタ消化作戦は裏目に出ている。


モハ103-746+モハ102-2003 (ラシ323F-1:元モハ103-700+元モハ102-856)。

モハ103-746+モハ102-2003は同一LOTが味方し[関スイ]電略標記で揃えられた。
今のところサハ103-328だけ[千ツヌ]電略標記を持つが全車が無標記よりも数段見栄えが良い。
旧LOT製品だけに下手な手出しは行わない予定で[関スイ]電略標記車のまま存置すると思う。
車両更新の完了と同時に変則構造を有していた旧モハ103-746+旧モハ102-2003は廃車となった。
元モハ103-746の種車はモハ103-332(ツヌ315F)でありメーカー塗装の黄色5号車両だった。
わざわざ黄色5号を上塗りした名目は編成見附を揃えるためで今考えると勿体なく思える。
淘汰予定の塗装変更車では最も不運な車両と言えるだろう。
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