試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ103-748+モハ102-2005[ラシ323F-1] 車体更新,車両更新 (モハ103-699,モハ102-856 回着 改番,部品交換施工)

2019-03-01 21:47:08 | 国鉄/JR103系
衝立。

2社3種混結で構成されるJR103系ラシ323FグループはKATO製モハ103-746以下4両の車両更新が完了した。
ラシ323F-1(Tc71)ではクハ103-71,モハ103-747+モハ102-2004,モハ103-748+モハ102-2005も塗装変更車体を持つ。
TOMIX製旧製品クハ103-379,クハ103-380(ラシ323F-2:Tc379)以外の車両更新を進めるべく中古製品,ジャンク車両を掻き集めてきた。


JR103系モハ103-748(ラシ323F-1)。

入手出来たのはKATO製モハ103-699(ジャンク車両:黄色5号),モハ102-856,モハ102-856(中古製品:黄色5号)の3両である。
まだKATO製一般形クハ103-54若しくはクハ103-566(黄色5号)が確保出来ずクハ103-71の車体更新は行えない。
更にモハ103形が1両不足しており1ユニットは塗装変更車体で存置される見通しとなった。
ラシ323F-1の改修は中途半端になってしまうが取り敢えず回着したモハユニットを活用する。
ジャンク車両再生車でもモハ103-747+モハ102-2004,モハ103-748は製品由来の構造を維持する。
よって更新はグリーンマックス製床板装着車であるモハ102-2005が優先されモハ103-748+モハ2005の入場が決定した。


入工中のモハ103-699,モハ103-748 (ジャンク車両,ラシ323F-1)。

旧LOT製品のモハ103-699は動力ユニット搭載車で車体状態に不具合は見られなかった。
ジャンク扱いの原因はDT33動力台車からDT32動力台車へ交換されていたためだろう。
前途の通りモハ103-748は塗装変更車体を持つだけで各部品には手が入っていない。
従ってモハ103形用床板の予備品が尽きている現在に於いても非動力車化を行える環境にあった。
そのため不釣り合いなDT32動力台車を履くモハ103-699でも更新種車には十分である。
車両更新が続いていたラシ323F-1だがモハ103-748の工程は車体更新とほぼ同様になる。


屋根板一式を振替えたモハ103-748,モハ103-699。

モハ103-699の現状からモハ103-748より流用する部品は屋根板,床板各一式が確定していた。
側面窓セルは窓サッシ印刷の劣化具合で仕切りを設け状態が良い部品同士を組み合わせる。
取り敢えずモハ103-699,モハ103-748を分解し屋根板の振替えに手を着けた。
これまでに3両分の旧LOT屋根板が捻出されたが再用は全く考えてこなかった。
しかしKATO製モハ103形量産冷房車には旧LOT屋根板装着車と現行LOT屋根板装着車が混在する。
屋根板LOTが揃わない編成も在籍しており一転して旧LOT屋根板の温存へ梶を切った。


廃車済のKATO製101系から転用した黒染車輪 (元サハ103-769,モハ103-699)。

モハ103形の旧LOT屋根板化はユニット相手のモハ102形と同時に施工し見付を揃える。
幸い旧LOT屋根板は全て瑕疵無く取り外せてきたため2ユニット分が確保された。
施工時には現行LOTベンチレーター化及びグリーンマックス製PS16形パンタグラフへの換装を行う予定である。
黒染車輪の捻出車は廃車されたKATO製101系としたがサハ101形用床板装着車が消滅していた。
予備品が若干多いモハ101形用床板から転用するしかなく元サハ103-769(廃車←サハ100-38)を起用している。
そのため元サハ103-769は銀色車輪へ変わってしまい床板再用には車輪交換か台車交換が必要となった。


旧モハ103-748,モハ103-748。

側面窓セル窓サッシ印刷は両車とも殆ど劣化が進行しておらず甲乙付け難く見えた。
結局取り付けられた側面窓セルは1-3位側,2-4位側ともモハ103-699用で落ち着いている。
モハ103-748用は前オーナーさんによる傷付いた側面行先方向幕セルのステッカー剥離痕が命取りとなった。
部品交換に区切りが付き車両番号標記印刷の消去へと取り掛かる。
旧LOT製品ではラプロス#4000の起用を見合わせていたが誤って車体に当ててしまった。
気付いたのは1-3位側の[モハ103-699]が消え去った後だった。
ところが成形色露出は一切無く2-4位側以降からラプロス#4000の使用再開に踏み切っている。




モハ103-748(モハ103-699 改番,床板交換,黒染車輪・現行LOT屋根板・ベンチレーター化施工)。
※車体更新。


モハ103-746(ラシ323F-1:車両更新車)。

車両番号標記インレタにはモハ103-746+モハ102-2003(ラシ323F-1)と同一台紙の高経年品を用いた。
転写力低下は間違いないが1両分だけ都合の良いモハ103形用組標記が残っていた。
古インレタの完全消費が名目であり組標記転写失敗の痛手は最小限抑えられる。
駄目元で転写したところ1-3位側,2-4位側とも[モハ103-7]+[4]+[8]が一度で定着してくれた。
モハ102-2003で散々苦労させられた台紙だっただけに意外な結果であった。
黒染車輪化まで施されたモハ103-748は大半の部品が入れ替わり車両更新車と同等になっている。


入工中のモハ102-856,モハ102-2005 (中古製品,ラシ323F-1)。

モハ103-748への更新は順調に進められた一方でモハ102-2005の工程は細々とした作業が続く。
モハ102形用床板はモハ102-856装着品を転用するもののDT33非動力台車にはカプラースプリングが無かった。
状態の悪い黒染車輪も減少傾向にあり部品交換自体が作業の足を引っ張る要因となった。
救いはモハ102-2005に取り付けられていた屋根板の2エンド側嵌合爪が細工済だった事である。
まさかの接着固定だった側面窓セルの撤去に時間を要したが屋根板取り外しで相殺された。
なおモハ102-2005用側面窓セルはグリーンマックス製床板装着対応化により床板嵌合部を切断したため補修は無用である。


分解されたモハ102-2005。

グリーンマックス製モハ102形用床板は103系初期形冷房改造車の更新及び増備に適している。
車体塗装作業を中断して久しいが再開せずともグリーンマックス製103系の増強に見込みが立った。
在籍編成のメーカー統一過程では余剰車が発生すると思われる。
保留車活用次第では新編成出場も考えられラシ323F-1から捻出されたグリーンマックス製103系用床板の出番はあるだろう。
分解工程の躓きはモハ102-856でも見舞われてしまった。
外観からは全く伺えなかったがモハ102-856は室内灯取付準備工事車であった。
KATO製室内灯用プリズムは初見で嵌合構造が理解出来ず撤去まで大幅な時間を費やした。


複雑な部品遣り繰りを行ったDT33非動力台車 (元クモハ100-170,モハ102-856)。

床板関連項目ではDT33非動力台車の整備方法が課題となり大幅な迂回を経ている。
程良い劣化具合の黒染車輪を履く元クモハ100-170(廃車)は早くから供出車に決定していた。
しかし様々な用途が予想されるクモハ100形用床板の銀色車輪化は極力避けたいところである。
たまたま同時投入したKATO製一般形モハ102形用床板(ジャンク部品)の旧DT33非動力台車が黒染車輪を有すると判明した。
この黒染車輪は走行痕が殆ど見られない良品であり先ず元クモハ100-170のDT21非動力台車車輪交換に入った。
そして元クモハ100-170から捻出を図った痛みの進んだ黒染車輪をモハ102-856へ廻す。


[[モハ102-20][05]]:1-3位側。

更にカプラースプリングが撤去されていたDT33非動力台車のKATOカプラーを一旦取り外す。
旧DT33非動力台車用のカプラースプリングを移設し再度KATOカプラーへ復した。
保守部品拡充名目で導入したKATO製一般形モハ102用床板は旧DT33非動力台車の復元を行わずに保管品行となっている。
ようやくDT33非動力台車の整備が纏まりモハ102-2005への改番工程を迎えられた。
車両番号標記印刷消去方法は従来通りのラプロス式に戻され無事[モハ102-856]へと至っている。
ラプロス#4000は座席部品が特別保全工事車風の色温度となる極初期LOT製品だけ使用を控えれば良いと思う。




モハ102-2005(ラシ323F-1:モハ102-856 改番,黒染車輪・現行LOT屋根板・ベンチレーター化施工)。
※車両更新。


元モハ102-2005(廃車,旧LOT屋根板・ベンチレーター化施工)。

車両番号標記インレタ転写はモハ102-2003にて空振りに終わった組み合わせを再挑戦する。
インレタは高経年から中経年へと若干新しくなり[モハ102-20]+[05]が成立すると思えた。
結果的には成功したが2組が残っていたモハ102形2000番台用組標記は2度の転写不発で全滅している。
車体更新が控えるモハ102-2004は[モハ102-]+[2]+[0]+[0]+[4]の並びで臨むしかない。
経年が浅くなったとは言え古インレタに変わりなくモハ103-747も苦戦するだろう。
インレタ転写を以て約120分に渡る作業を終えモハ103-748+モハ102-2005は竣工となった。


モハ103-748+モハ102-2005 (ラシ323F-1:元モハ103-699+元モハ102-856)。


モハ103-746+モハ102-2003 (ラシ323F-1:元モハ103-700+元モハ102-856)。

モハ103-748+モハ102-2005もモハ103-746+モハ102-2003,サハ103-329と同一LOTへ改められた。
モハ102-2004の更新種車には[関スイ]電略標記が印刷されたモハ102-856を用意できている。
ここまで来ればモハ103-747も旧LOT製品で揃えたくなるが贅沢は言えず流れに任せたい。
ちなみに小差ながらモハ103-748には塗装変更車時代の名残が伺える箇所がある。
ラシ323FグループはKATO製103系量産冷房車用床板装着車が少数派に限られ座席部品の室内灯取付台座が目立ってしまった。
衝立のようなものを埋没させる手段はマッキーでの黒色化としたが床板流用により車体更新後も生き残っている。
この施工はラシ323F-1が正式な再出場を迎えるまでに全車へ行う予定である。

そしてモハ103-748+モハ102-2005に押し出された旧モハ103-748+旧モハ102-2005は廃車された。
部品供出を終えたジャンク車体は廃車予定が撤回され車両として復籍を果たしラシ323F-1の一員となる。
竣工当初はグリーンマックス製スプレーのLOT差を諸に受け黄色1号を纏っていた。
その後黄色5号へ再塗装が行われたが塗装変更車の宿命で遂に終焉の時を迎えている。
出自を考えれば約5年2箇月は長い活躍だったと思う。
この記事についてブログを書く
« モハ103-746+モハ102-2003[ラ... | TOP | モハ103-747+モハ102-2004[ラ... »