試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ103-196[ラシ305F-3] 車両振替 (元サハ103-250[元ラシ327F] 改番,AU712冷房改造車化施工) ※グリーンマックス製

2019-04-14 21:46:09 | 国鉄/JR103系
未練。

2社混結のJR103系ラシ327F(Tc473)はグリーンマックス製サハ103-250,サハ103-265の車体更新が完了した。
今後クハ103-473,クハ103-474の車両振替を行う予定であるがまだ種車が揃っていない。
そのためサハ103-250,サハ103-265の竣工を以てラシ327Fを暫定出場させた。


JR103系ラシ305F (2000/6)。
ラシ305F-3:Tc763-M707-M'863-[T196]-M708-M'864-[T212]-M709-M'865-Tc260。

グリーンマックス製サハ103形初期形冷房改造車は元サハ103-250,元サハ103-265(元ラシ327F)が車体だけになった。
よって在籍数に変動は無く総勢2両の少数派から脱せていない。
保管品の転用で元サハ103-250,元サハ103-265は復活が可能な状況にある。
他編成ではKATO製一般形サハ103形塗装変更車が残されており格好の更新種車になると思われた。
AU75冷房改造車ではサハ103-144(ラシ335F-2:Tc461),サハ103-198(ラシ333F:Tc773)が未更新で残る。
このうちサハ103-144はグリーンマックス製塗装済サハ103形初期形冷房改造車で更新を行う予定だった。
しかしラシ335F-2の7号車はKATO製量産冷房車サハ103-342であり元サハ103-250,元サハ103-265の何れかが保留車に廻ってしまう。
そのためサハ103-144の車両振替はまたしても見送りとなった。
これに対してラシ333Fはサハ103-180(4号車)の車体更新が完了していた。
サハ103-180の車両振替を実施すると玉突きでサハ103-269(ラシ336F-3:T269)も車体更新が行える。
元サハ103-250,元サハ103-265の双方が復帰へと至り転用に相応しく思えた。


入工中の元サハ103-250,サハ103-196 (元ラシ327F,ラシ305F-3)。

しかし元サハ103-250に転写した[弱冷房車]ステッカーインレタが抑止を掛ける。
残数に限りがある[弱冷房車]ステッカーインレタに剥離に踏み切れなかった。
在籍編成で[弱冷房車]ステッカーインレタを転写した車両は全てAU712冷房改造車である。
グリーンマックス製塗装済サハ103形初期形冷房改造車車体での更新はAU75冷房改造車に限る方針だった。
元サハ103-250の[弱冷房車]ステッカーインレタを活かすにはAU712冷房改造車を更新するしかない。
ここで急浮上した車両はサハ103-196(ラシ305F-3:Tc260)であった。
車体更新を終えているサハ103-196,サハ103-212であればサハ103-180,サハ103-269も塗装変更車から脱出させられる。
尚且つ元サハ103-250をサハ103-196に充てれば[弱冷房車]ステッカーインレタも温存が図れる。


全長を短縮したKATO製101系用屋根板 (未加工品,サハ103-196用)。

課題はAU75冷房改造車をどの様にAU712冷房改造車へ改めるかだった。
製品付属の屋根板はベンチレーター取付孔閉塞とランボード切除が必要となる。
ベンチレーター取付孔埋込は成功例があったがランボードを屋根Rに合わせて削る技量が無い。
サハ103-196が装着するAU712冷房改造車用屋根板を転用出来れば丸く収められた。
しかしKATO製103系一般形の屋根板は全長が短く車体全体を覆えない。
他方KATO製101系用屋根板は車体から僅かにはみ出す寸法だった。
見附を考えると後者が賢明と言えKATO製一般形クハ103形には屋根板交換施工車も存在する。
KATO製101系用屋根板は塗装変更車の廃車で若干の余裕が生まれていた。
転用に問題は無く窮余の策としてKATO製101系用屋根板がグリーンマックス製103系に取り付けられるか試行する。
色温度差があるKATO製101系用屋根板は旧製品LOTを温存するため再生産品LOT相当品に決定した。


AU712冷房改造車用屋根板に改装されたKATO製101系用屋根板 (旧サハ103-196用,サハ103-196用)。

KATO製101系用屋根板を車体長へ合致させるには両側の整形が理想的である。
たがこの方法は非常に手間が掛かる上に綺麗な断面への持ち込みも難しい。
そこでKATO製一般形クハ103形AU75冷房改造車での細工例を基に2エンド側だけを短縮する。
約0.5mm程度を削り取った後#600のペーパーで少しずつ車体に収まる形状へ仕上げる。
なお屋根板端部は板厚があり車体屋根板R部の成形に沿わせた角度へ整形した。
原形のままでは切除面の明灰色成形色が目立ってしまうため油性ペイントマーカーで濃灰色化を行った。
旧サハ103-196は塗装変更車体で残るAU75冷房改造車の更新へ転用する予定である。
搭載していたグリーンマックス製AU712冷房機とランボードはサハ103-196用屋根板へ移設となった。
なおランボードは流し込み接着剤での溶着からゴム系接着剤固定へ変更した。


金属押え面支持再現が異なる貫通扉窓 (油性ペイントマーカー式,油性メタリックマーカー式)。

サハ103-196用屋根板へAU712冷房機及びランボードを取り付け固着を待つ。
この間に車両更新工事施工車仕様へ改めるべく窓セルの整備を進める。
側扉窓金属押え面支持化は一貫して油性ペイントマーカーを使用してきた。
だが油性ペイントマーカー式でははみ出し修正やインク特性による塗り斑を防げない。
グリーンマックス製103系のHゴム支持は窓セル再現であり再度油性メタリックマーカー式が通用するか確認する。
先ず2枚の妻面窓セル貫通扉窓を各々の方式で金属押え面支持に改めた。
同時に戸袋窓も黒Hゴム支持化を行い支持方式の差異が明確になるか確認する。
その結果煌めき具合こそ下がったが油性メタリックマーカー式でもそこそこの見栄えに持ち込めると思えた。
再現はTOMIX製103系1000番代High-Grade製品ミツK8F-2(Tc1009)が持つ雰囲気に通ずるものがあった。
これが油性メタリックマーカー式の試行を後押ししている。


継ぎ接ぎとなった1エンド側側面窓セル。

グリーンマックス製窓セルへの油性メタリックマーカー戸袋は別形式で採用例があった。
103系用窓セルもインク耐性が高くHゴムモールドからのはみ出しは余り気にしなくて良い。
加えてモールド嵩が高く油性ペイントマーカー式より大幅な作業効率向上に繋がった。
側面窓セルは床板振替を行った国鉄103系クハ103-107(ツヌ318F:Tc107)の発生品を転用した。
グリーンマックス製クハ103形の回着整備で切断された1エンド側連結面寄窓セルは全て保管品に廻された。
出番は巡ってこないと思われたが意外な再用機会を迎えている。
側面窓セルは2pcs式となるため多少嵌合代が狭まる油性ペイントマーカー式金属押え面支持再現妻面窓セルを1エンド側に装着した。
また被膜の薄い自家塗装車が種車であり窓セルは全てゴム系接着剤で固定化を図った。
ちなみに側面行先表示器用窓セルはサハ103-250へ流用しておらず初竣工以来の木工用ボンド固定である。


[サハ103-[1][96]]:2-4位側。

窓セル装着を終えるとサハ103-196用屋根板のAU712冷房機,ランボードが固着していた。
爪嵌合式を採れる構造だったが相応しい板厚のプラ板が見当たらず頓挫した。
グリーンマックス製103系AU712冷房改造車の出来映えを早く確かめたくゴム系接着剤固定が選択される。
都合良く車体天井の凸形成形部と屋根板が接する位置にあり接着剤固定でも耐性は高いと思われる。
将来の爪嵌合式試行を考慮しゴム系接着剤は膜状に引き伸ばす程度の使用量に留めた。
塗布箇所も両側雨樋寄に近い凸形成形部の立ち上がり部分のみとしている。
車両番号標記インレタ転写は[サハ103-250]を再用する節約式とした。
たが[サハ103-250]標記は103系初期形冷房改造車用インレタを転写した模様でフォント太さが揃え難かった。
しかも剥離した[サハ103-250]の転写痕は隠蔽出来ずに終わった。


旧サハ103-196,サハ103-196 (KATO製一般形,グリーンマックス製)。

自家塗装車の塗装被膜修正は厚塗りと柚肌が重なった場合にだけ行える。
珍しく厚塗りにならなかった元サハ103-250は下手に手を出すと成形色が露出する可能性が高い。
何となく[サハ103-250]が伺える状態のまま改番に着手した。
フォント太さは73系用古インレタが最も[サハ103-196]に近くこれを用いる。
茶色に変色した台紙の転写力は当てにならなかったが1-3位側だけは奇跡的に一発で[サハ103-]+[1]+[9]+[6]へ持ち込めた。
一方2-4位側は転写不能と標記崩壊の繰り返しで73系用古インレタが使用出来なくなる。
次にフォント太さが近かった101系用古インレタへ切り替え[サハ103-]+[1]+[96]の組み合わせとした。
組標記を起用出来た割に2-4位側の[サハ103-196]は今ひとつ冴えない標記になっている。




サハ103-196(ラシ305F-3:元サハ103-250 改番,窓セル交換,KATO製103形量産冷房車用床板装着,AU712冷房改造車化施工)。
※車両振替。

クハ103-107で使用されていた側面窓セルを転用した関係で床板はKATO製サハ103形量産冷房車用となった。
サハ103-196用床板は元サハ103-497(廃車:元ラシ307F)から転用している。
そしてウエイトをへ字形へ湾曲させる2エンド側車体高嵩上対策を施した。
床板湾曲式車体高嵩上はサハ103-265,サハ103-250,サハ103-196と3連続での施工となり多少要領が掴めた気がする。
[弱冷房車]ステッカーインレタの温存は前言撤回とも言えるグリーンマックス製サハ103形AU712冷房改造車登場に至らせた。
KATO製101系用屋根板へのAU712冷房機搭載は初施工だったがまずまずの見附に達したと思う。
油性メタリックマーカー式の側扉窓金属押え面支持化は想定より存在感が感じられ今後の選択に悩む。




サハ103-196+モハ103-708 (ラシ305F-3:グリーンマックス製+KATO製量産冷房車)。

2018年3月に車体更新を終えたばかりだったサハ103-196は短期間で車両更新が行われる憂き目に遭った。
ラシ305F-3はクハ103-763以下8両がKATO製量産冷房車で揃う。
そのため竣工したサハ103-196とは雰囲気が大きく異なっている。
しかしKATO製一般形よりもすっきりした側面見附に変わり野暮ったさが薄れたと感じられる。
メーカー塗装車体から自家塗装車体への格下げ感は否めないものの更新に踏み切ったなりの答を得られたと思う。
編成から外れた旧サハ103-196はAU712冷房機,ランボードを撤去した屋根板が取り付けられた。
現在は見窄らしい姿を晒しているが複数の転用先がありそう遠くないうちに改番復帰するだろう。
この記事についてブログを書く
« サハ103-250[ラシ327F] 車体... | TOP | サハ103-212[ラシ305F-3] 車... »