試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ101-94,271[ツヌ133F] 車体改修 (ウエイト防錆対策,塗装被膜修正,[北イケ]電略標記インレタ転写施工) ※旧製品

2019-12-10 21:34:46 | 国鉄/JR101系
代用転写。

KATO製国鉄101系ツヌ133F(Mc118)には池袋区借入車8両が組み込まれるが黄色5号車両であり津田沼区所属車と変わらない。
そこで種車に充当した八代目ツヌ118F(Mc155:旧製品)のうち該当車両は[千ツヌ]から[北イケ]への電略標記変更が決定する。
だが[北イケ]電略標記に用いたグリーンマックス製インレタ(68-1)は如何せん経年が高く転写不発に苦しめられた。


国鉄101系サハ101-94(ツヌ133F:ウエイト防錆対策,塗装被膜修正施工)。
※旧製品:車体改修。

グリーンマックス製電略標記インレタは全国区用であり元々[北イケ]標記数には限りがあった。
ツヌ133Fの電略標記変更は旧クモハ101-118(←クモハ101-155),クモハ100-131(←クモハ100-108)が先発を務めた。
そして各ユニット相手のモハ100-102(←モハ101-158),モハ101-117(←モハ101-91)まで作業が進められる。
しかし4両への施工で転写不能,転写崩壊が相次ぎ[北イケ]電略標記インレタは大幅にその数を減らした。
次はモハユニットが優先されモハ101-169+モハ100-163(←モハ101-215+モハ100-208)を[北イケ]電略標記に改めた。
ここで[北イケ]電略標記インレタは尽きてしまいサハ101-94(←サハ101-108),サハ101-271(←サハ101-233)の措置が課題となる。


入工中のサハ101-94。

改番だけでは津田沼区所属車のクハ101-61(←クハ101-75),クハ100-52(←クハ100-78)と対比が薄れてしまう。
取り敢えず差別化を図るためサハ101-94,サハ101-271の[千ツヌ]電略標記印刷は消去が決定した。
見栄えによってはこのまま竣工させるつもりだったが空欄の[ツヌ]標記跡では物足りなく映った。
苦肉の策で[北イケ]電略標記に代わり[北マト]電略標記を用い旧ツヌ133F(旧製品)の出場まで導いている。
だが最初から高経年品だったグリーンマックス製インレタは劣化により判読不能な車両まで現れ今入場での再転写に至った。
ボナファイデプロダクト製インレタへの変更に伴いサハ101-94,サハ101-271から[北マト]電略標記が姿を消す機会を迎えた。


3両目の出現となったウエイト腐食。

サハ101-94,サハ101-271(ツヌ133F:旧製品)も基本的にモハ101-117,モハ101-169(ツヌ133F:旧製品)での工程を踏襲した。
但し在籍するKATO製101系では初となるウエイトの腐食が確認された直後であり当初から金工用鑢を準備している。
先発入場は号車順にサハ101-94(7号車)となったが生憎ウエイトには錆が発生していた。
ウエイト断面の腐食はモハ101-117よりも進行しており全てを合わせると全長に対し約1/5程度まで達する。
さすがにこの区間を丸棒鑢で補修を進めるには限界があったため急遽平形鑢に持ち替えている。
なおモハ101-117,モハ101-169に続き錆取り作業は部分腐食部のみの施工とし全断面には及んでいない。


塗装被膜修正を終えたサハ101-94(1-3位側)。

モハ101-169から徐々に症状が悪化しているが十七代目ツヌ118F(旧製品→ツヌ118F:Mc155)ほどの惨状ではなかった。
まだ錆塊には至っておらず座席部品裏面及び台枠表面への錆粉付着は免れている。
導電板は光り輝く良好な状態で十七代目ツヌ118Fとはウエイト腐食が進行する条件に違いがあったと思う。
車体と側面窓セルも薄汚れており入場前のクハ100-52(ツヌ133F:旧製品)と似通っていた。
更に[サハ101-94]標記周囲の塗装被膜変質が目立つ始末でラプロス#6000にて修正を図った。
この時同時にグリーンマックス製[北マト]電略標記インレタも剥離している。




[[北イケ 定員144]]:2-4位側。

皮肉な事にサハ101-94に転写した[北マト]電略標記インレタは全く型崩れしていなかった。
何れにせよ[北イケ]電略標記も剥離される運命にあったが[北T ソ],[北T ノ],[北]と途方もなく乱れたインレタとは対照的であった。
ペイントリムーバー式で消去を行った[千ツヌ]電略標記印刷たが塗装被膜は抉れ凹面になっていた。
これ以上ペイントリムーバーに触れさせるのは危険と判断し先ず[定員144]標記印刷を完全消去した。
[ツヌ]電略標記跡周囲どころか[2]エンド標記まで広がる黒ずみは別途事務用消しゴムにて削ぎ落としている。
当初黒ずみは成形色露出とも捉えられたためボナファイデプロダクト製インレタの転写に支障を来す恐れがあった。




モハ100-163+サハ101-94 (ツヌ133F:旧製品+旧製品)。

抉れていた[ツヌ]電略標記跡は成形色が現れる寸前の状態で危ないところだった。
現行のペイントリムーバー式は即溶剤を拭き取っているためこの様な事態は防げる。
よって[ツヌ 定員144]標記跡を全く気にする事無く[北イケ 定員144]標記インレタの転写が行えた。
池袋区と松戸区は同じ東京北鉄道管理局管内であり最初は[北マト]標記でも誤魔化せると思えた。
だが自身で[北マト]標記を選択した事実には変わりなくどうしても目が行ってしまう箇所になっていた。
決して大きくない電略標記だが[北イケ]標記へと改められた結果はその寸法よりも多大な効果を齎したと思う。


入工中のサハ101-271(ツヌ133F)。
※旧製品。

サハ101-94はモハ101-169と変わらない約40分の作業時間で切り抜けられた。
ツヌ133Fの整備第四陣と同様サハ101-271(旧製品)を入場させ2両同日竣工へと向かった。
車体と側面窓セルの曇りが若干気になるサハ101-271だが窓サッシ印刷は補修せずに済みそうだった。
ところが車体を分解すると黄色5号塗料粉が舞い落ちるツヌ133Fでは初の症状に襲われた。
塗料粉除去にはアルコールクロスが適していると判明しておりウエイト点検から作業に取り掛かっている。
余り期待していなかったとは言え約3/4近くが腐食したウエイト断面には唖然とした。


錆取りにより質感差が生じたウエイト断面。

ウエイト断面は1-3位側,2-4位側双方とも両端を除き茶色く変色していた。
錆は断続的にウエイト断面を覆う状態で最早部分補修では手に負えななかった。
腐食箇所を平形鑢で一括処理する錆取り作業に変わったが錆が見られない両端部は未措置とした。
そのためウエイト断面は1エンド側,2エンド側とそれ以外で仕上げが異なっている。
最終的に全ての断面がマッキーで塗り潰されたため外観は部分補修品と変わっていない。
ツヌ133Fでは最も腐食の進行したウエイトだったが錆が崩れる気配は一切感じられなかった。


アルコールクロスで拭き上げた車体内側。

車体内側の黄色5号塗料粉除去を行うため取り外す必要が無かった側面窓セルは撤去された。
一応側面窓セル窓サッシの状態を確認すべく磨きクロスで拭き上げたが剥離は発生しなかった。
未だにツヌ133Fで第一次改修項目を要した車両は存在しておらず必ずしもツヌ118F(旧製品)特有の症状ではないらしい。
アルコールクロスにて車体内側を拭き上げ定着していなかった黄色5号塗料粉は全て取り除かれている。
サハ101-94に比べ車両番号標記印刷消去痕が広いサハ101-271はラプロス#6000での塗装被膜修正を施した。
ラプロス#6000で生じた軽微な擦過痕は製図用消しゴムにて周囲側板と馴染ませた。




[[北イケ 定員144]]:2-4位側。

サハ101-271も[千ツヌ]電略標記印刷消去に失敗した車両で側板の黒ずみが目立つ。
2-4位側は[定員144]標記下部まで溶けたインクが引き伸ばされたまま放置されており入場前のモハ101-117に近かった。
種車のサハ101-233は全体的に標記印刷が濃くこれも仕上がりを悪くさせた要因だと思う。
[ツヌ]電略標記跡は凹面と化していたがサハ101-94よりも浅かったためペイントリムーバーで直接黒ずみを廃している。
グリーンマックス製[北マト]電略標記インレタは崩壊が進み[北マっ]標記に見えるほど末期的な状態であった。
ちなみに塗装被膜修正と同時進行した剥離では何の抵抗も無くその最期を迎えた。


サハ101-271(ツヌ133F:ウエイト防錆対策施工,塗装被膜修正施工)。
※旧製品:車体改修。

ボナファイデプロダクト製電略標記インレタは1エンド側妻板と目安線を揃えて転写している。
製品印刷とは寸法が異なるため全体が1エンド側に偏位したように見えるが釣り合いは悪くないと思う。
今後電略標記変更を要する車両が登場するか読めないものの当面はこの位置で定着させる予定である。
サハ101-271からも[北マト]電略標記が姿を消しツヌ133Fの池袋区所属車は[北イケ]電略標記に統一された。
後はクモハ100-131,モハ100-163(ツヌ133F:旧製品)をボナファイデプロダクト製インレタへ変更するだけとなる。
計画通りサハ101-94,サハ101-271(ツヌ133F)の2両同日竣工に持ち込みこの日の作業を終えた。


サハ101-94+サハ101-271 (ツヌ133F:旧製品+旧製品)。


サハ100-99+サハ101-88 (ツヌ113F:再生産品+再生産品)。

ツヌ133Fは[2]エンド標記印刷を残しておりインレタ再現の[北イケ]電略標記と共存している。
前途の通り標記印刷濃度の高かったサハ101-271だけは浮き立つ[2]エンド標記が特徴となった。
なお[2]エンド標記がインレタ再現へ変更されたサハ101形はサハ101-88(ツヌ113F:Tc74)しか在籍していない。
種車はサハ101-108(ツヌ118F:Mc155)だが元サハ100-99(ツヌ113F)→元サハ101-104(元ツヌ116F-2:T104)と渡り歩いた。
サハ101-88はサハ101-271と標記再現の組み合わせが逆転する異端かつ対照的な車両と言える。
これまでエンド標記がサハ100-99(ツヌ113F)と隣り合うサハ101-88に消化不良感を抱き続けてきた。
だが同一LOTでも種車次第で印刷濃度が大きく異なると判りサハ101-271に救われた格好となっている。
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