試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ103-342[ラシ335F-2] 車両更新 (側扉窓灰Hゴム支持化,透明成形窓セル交換施工) ※TOMIX製旧製品

2019-04-26 21:46:04 | 国鉄/JR103系
恰好。

TOMIX製旧製品,グリーンマックス製での2社混結編成移行を目指すJR103系ラシ335F-2(M213)の改修を再開した。
残存するKATO製103系量産冷房車(塗装変更車)はTOMIX製旧製品ラシ335F(Tc461)にて車両更新を実施する。
その第一陣は更新後の曲線通過性能が不安視されるサハ103-342とした。


JR103系サハ103-342(ラシ335F-2)。

TOMIX製旧製品サハ103-342(ラシ335F)はリブ有カプラーポケット付TR62非動力台車を履いていた。
整形済KATOカプラーへの交換を済ませたが生憎グリーンマックス製103系に挟まれる7号車である。
しかもモハ102-368(6号車):KATO製床板装着車,モハ103-215(8号車):TR-200床板装着車と各々で仕様が異なっている。
必要以上に連結面間隔が短縮されるとC280曲線の通過が不可能になってしまう。
特にTR-200床板装着車とは以前車体が接触した事例があり組成を改める必要性に駆られた。
またグリーンマックス製KATO製床板装着車との連結も前例が無く更新は未知の要素を含みながらの開始となった。


入工中のモハ103-682,サハ103-342 (ラシ326F,ラシ335F)。

サハ103-342(ラシ335F)は初期LOT品より受け継がれた濃灰色成形窓セルが特徴の中期LOT品であった。
床板こそ最終LOT品に相当するサハ103形用を履いていたが恐らくモハ102形の編入車だと思われる。
グリーンマックス製103系が7両に達したラシ335F-2に濃灰色成形窓セルは相応しくないと考えた。
窓セルも最終LOT品から採用された透明成形窓セルへ交換した方が編成見附向上に繋がるはずである。
よって薄灰色成形屋根板以外の部品を現行LOT相当品へ改める工程となった。
窓セル供出車には更新準備種車のモハ103-682(ラシ326F:中期LOT品)を起用した。


分解されたサハ103-342。

TOMIX製旧製品ラシ326F(Tc291)は10両中7両を塗装変更車が占める更新対象編成である。
ジャンク車両のモハ103-682(ラシ326)はTOMIX製旧製品クハ103-779,クハ103-790,モハ103-579+モハ102-735(ラシ320F:Tc779)と同時期に回着済だった。
当初は濃色成形側面窓セルを装着していたがサハ103-330(ラシ320F)の車体改修で混乱が生じ透明成形窓セルへ交換される。
更新用車両であり窓セルはモハ103-682(ラシ326F)からの流用が可能だった。
しかしモハ103-682(ラシ326F)の側面窓セル窓サッシ印刷は大幅に劣化しており全面的な補修が必要であった。
他6両の種車も揃っておらずモハ103-682(ラシ326F)は車体更新自体が先送りとなる。
宙に浮いたモハ103-682(ラシ326F)とサハ103-342(ラシ335F)での窓セル相互交換は文字通り一石二鳥と言えた。


灰Hゴム支持化された側扉窓(1-3位側)。

クハ103-461,クハ103-726,サハ103-342(ラシ335F)は側扉窓灰Hゴム支持化施工を選択した。
TOMIX製旧製品の側扉窓支持HゴムモールドはKATO製103系一般形,量産冷房車より細い。
余り手を伸ばしたくない工程だがグリーンマックス製103系の見附へ近付けるには施工が不可欠である。
更新対象車が3両に限定される事もあり不得手な側扉窓灰Hゴム支持化を決断した。
1-3位側の作業に取り掛かって間もなく油性ペイントマーカーからインクが溢れ出た。
該当する側扉は上半分が灰色で染まってしまいこれまでの改修を台無しにする様な大事故に出会している。
側扉窓金属押え面支持車化の失敗例を参考に消しゴムと磨きクロスで擦ったところ無事黄色5号が蘇った。
出鼻を挫かれた第一工程だったがその痕跡を残さずに全側扉窓の灰Hゴム支持化まで持ち込めた。


全窓セルを相互交換したモハ103-682,サハ103-342 (ラシ326F,ラシ335F-2)。

側面行先表示器窓支持Hゴムモールドでもインクのはみ出しを招いた。
雨樋との境で非常に厄介な場所だったが先端を尖らせた爪楊枝にて除去している。
車体から黄色5号Hゴム支持が消え去った後はモハ103-682(ラシ326F)との窓セル相互交換となる。
両車とも側面窓セル成形は同形態であり座席部品には嵌合爪を避ける成形が成されていた。
側面窓セル成形もTOMIX製旧製品に於いてLOT差が顔を覗かせる箇所である。
たまたまサハ103-342とモハ103-682(ラシ326F)のLOTが近く座席部品への細工は不要だった。


サハ103-342+モハ103-215 C280曲線通過試験(TOMIX製旧製品+TR-200床板装着車)。

車両番号標記インレタは第一次整備にて転写済でありサハ103-342の原形が出来上がった。
続けてリブ有カプラーポケット付TR62非動力台車がモハ102-368,モハ103-215との車体接触を招かないかを確認する。
先ずはグリーンマックス製TR-200床板を履くモハ103-215とのC280曲線通過試験を行った。
互いの車体偶柱は極端に接近するものの走行に支障を来すまでには至らない。
モハ103-215は1エンド側金属ワッシャー式車体高嵩上施工時に2エンド側台枠へ0.5mmのプラ板スペーサーを追設していた。
車体とTR-200床板の嵌合猶予が殆ど無く今後も曲線通過性能に変化は生じないと思われる。
かつて車体接触に見舞われた原因は僅か0.5mmの差に拠るものだったと判明している。


モハ102-368+サハ103-342 C280曲線通過試験(KATO製床板装着車+TOMIX製旧製品)。

KATO製量産冷房車用床板へ振り替えられたモハ102-368との連結部は問題無いと考えていた。
TR-200床板装着車に比べ嵌合猶予の少ないKATO製床板装着車は曲線通過性能が高そうに思えた。
ところが実際にC280曲線を通過させるとモハ103-215よりも偶柱間隔は狭くなった。
モハ102-368は2エンド側台枠湾曲式車体高嵩上を施した関係で本来よりも連結器突き出し長が短くなった可能性がある。
現在ユニット相手のモハ103-213とは車体高差が現れており細工が裏目に出ただけかもしれない。
ただ10両編成での推進試験までは行っておらず今後に不安を抱かせる結果となった。
念のためモハ102-368はサハ103-144(ラシ335F-2)と同一方式によるプラ板式車体高嵩上への変更が決定した。




サハ103-342(側扉窓灰Hゴム支持化,透明成形側面窓セル交換施工)。
※TOMIX製旧製品:車両更新。

モハ103-682(ラシ326F)のお陰でサハ103-342(ラシ335F-2)を透明成形窓セルへ変更出来た。
転用が図られた透明成形窓セルは元来モハ102-829(ラシ331F-2:M672)に装着していたものである。
前記したサハ103-330(ラシ320F)の入場時にユニット相手のモハ103-673へ揃えるべく濃色成形窓セルへと交換された。
この窓セル交換にはサハ103-331(ラシ320F)も絡んでおりラシ320Fの改修が上手く遣り繰りを行えた要因となっている。
竣工したサハ103-342は軽快感が増しモハ102-368,モハ103-215の間に馴染んでくれると思う。
その他側扉窓灰Hゴム支持化も新たなインク除去方法が発見されはみ出しの除去に成功した。
これでTOMIX製旧製品の側扉窓Hゴム支持モールドに対する苦手意識も薄れると思われる。


サハ103-342+モハ103-215 (ラシ335F-2:TOMIX製旧製品+グリーンマックス製)。


モハ102-368+サハ103-342 (ラシ335F-2:グリーンマックス製+TOMIX製旧製品)。

サハ103-342の竣工によりKATO製旧サハ103-342は廃車となった。
種車は国鉄103系ツヌ320F(Tc141)がツヌ318F(Tc107)へ組成変更された際に離脱したサハ103-330である。
転用先に苦しみながらサハ103-342へ改番したがKATO製サハ103-342(元ラシ335F-3:車両更新工事施工車)の陰に隠れる存在だった。
そのサハ103-342(元ラシ335F-3)がサハ103-328(ラシ323F-1:Tc71)の更新種車に引き当てられようやく表舞台に立った。
しかしラシ335F-2も塗装変更車廃止が決定し僅か2箇月で主役の座を降ろされている。
サハ103形用床板はグリーンマックス製サハ103形増備に欠かせず何れ元サハ103-342の系譜を受け継ぐ車両が現れるだろう。
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