試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-726[ラシ335F-2] 車両更新 (車体傾斜修正,側扉窓灰Hゴム支持化,透明成形窓セル交換施工) ※TOMIX製旧製品

2019-04-27 22:15:27 | 国鉄/JR103系
折衷仕様。

KATO製JR103系クハ103-726(ラシ335F-2)をTOMIX製旧製品クハ103-726(ラシ335F)にて置き換える。
経年は高くなる反面メーカー塗装車へ格上げとなり編成見附の向上に期待が寄せられた。
また相対的にTOMIX製旧製品クハ103形を先頭車両へ充てられる編成が少なくラシ335F-2(M213)は希少な存在と言えた。


JR103系クハ103-726(ラシ335F-2:塗装変更車)。

クハ103-726(ラシ335F)の工程はTOMIX製旧製品クハ103-779,クハ103-790(ラシ320F:Tc779)に倣う。
但し大規模な車体更新となったクハ103-779,クハ103-790とは異なり種車へ細工を施す車両更新となる。
しかもメーカーが変更される関係上クハ103-726(ラシ335F-2)からの部品流用は行わない。
各社標準化項目であるKATO製A形防護無線アンテナ取付は廃車発生品を再用する。
グリーンマックス製103系との連結に支障しないと判明したリブ有カプラーポケット付TR62非動力台車化も同様とした。
またTOMIX製旧製品サハ103-342(ラシ335F-2)に続いて透明成形窓セルへの交換が必要となる。


入工中の元クハ103-790,クハ103-292,クハ103-726 (廃車,ツヌ326F,ラシ335F)。

KATO製A形防護無線アンテナは元クハ103-790(廃車:元ラシ320F)からの移設とした。
温存したクハ103-726(ラシ335F-2)用屋根板はKATO製高運転台ATC車クハ103-272(黄色5号)導入時に転用する予定である。
リブ有カプラーポケット付TR62非動力台車も元クハ103-790が履いており連結面間隔の短縮を図る。
TOMIX製旧製品クハ103形では透明成形窓セル装着車の在籍数が少なかった。
限られた車両の中から国鉄103系クハ103-292(ツヌ326F:Tc291)が供出車に抜擢された。
クハ103-292とクハ103-726(ラシ335F)で窓セルを相互交換しクハ103-292を濃色成形窓セル装着車へ改める。


分解されたクハ103-726(ラシ335F)。

クハ103-726(ラシ335F)の部品は総入れ替えに近く同時入場した3両で最初に分解された。
ある程度車体関連項目を先行させ必要の都度元クハ103-790,クハ103-292の分解を挟む。
工程には油性ペイントマーカーによる側扉窓灰Hゴム支持化も含まれている。
側扉窓Hゴム支持モールドのインク踏み外しはサハ103-342(ラシ335F-2)に於ける大失態で事後処理が可能と判明した。
取り敢えずモールドからのインクはみ出しを無視したまま油性ペイントマーカー塗布を続行する。
インクは乾燥を待たずとも爪楊枝で剥離が行えるため直ちに修正を施した。


KATO製A形防護無線アンテナと共に移設された前照灯・表示器用プリズム (クハ103-726,元クハ103-790:ラシ335F,廃車)。

次に元クハ103-790を分解しKATO製A形防護無線アンテナの移設へ取り掛かった。
クハ103-726(ラシ335F)の成形済A形防護無線アンテナは根本から切除している。
撤去跡中央部にΦ0.8mmのアンテナ取付孔を設け流し込み接着剤で溶着した。
流用を考えていた前照灯・表示器用プリズムは木工用ボンドの付着が夥しかった。
第一次整備時に前面表示器周りで見られた接着剤塊は表示器用プリズムを固定する名目だったらしい。
そのため車体運行番号表示器及び行先表示器内にも木工用ボンドの滓が残っていた。
前面妻板に溢れるほど木工用ボンドが盛られた模様で前照灯・表示器用プリズムは清掃を要した。
作業簡略化を考慮し行先表示類が整備済だった元クハ103-790からの転用へと変更された。


整備を終えたクハ103-726用TR62非動力台車。

リブ有カプラーポケット付TR62非動力台車枠と金属車輪も元クハ103-790に頼った。
クハ103-790に流用されなかった金属車輪はクハ103-726(ラシ335F)を上回る状態であり再用となった。
なお集電スプリング,台車集電板,運転台側TR62非動力台車枠は流用品である。
運転台側TR62非動力台車にはキハ58系用排障器(PZ-900)を取り付けた。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形用排障器とは取付孔径が異なるためΦ1.0mmへ拡大した後にゴム系接着剤で固定した。
TR62非動力台車へのキハ58系用排障器装着はΦ0.8mm化で可能な場合もある。
しかし個体差に拠るものかΦ0.8mm径ではクハ103-726(ラシ335F)に通用しなかった。


全窓セルを相互交換するクハ103-292,クハ103-726 (ツヌ326F,ラシ335F)。

枕木方向の傾斜が生じるクハ103-726(ラシ335F)を水平面に据えたところ車体裾が浮き上がった。
根本原因は車体の捻れにあるらしく可能な範囲で原形へと縒り戻している。
そして透明成形窓セルを供出するクハ103-292(ツヌ326F)の分解を行った。
濃色窓セルと透明窓セルは全てが同一成形品であり交換には差し支えない。
先にクハ103-292へ濃色成形窓セルを取り付け一足先に竣工させた。
最終LOT品だったクハ103-292は初期LOT品並の側面見附へと改められた。




国鉄103系クハ103-292(ツヌ326F:濃色成形側面窓セル交換施工)。
※TOMIX製旧製品。


クハ103-292(ラシ326F:濃色成形側面窓セル装着車)。
※TOMIX製旧製品。

ツヌ326FはTOMIX製旧製品ラシ326F(Tc291)とモハ103-681以下8両を共用している。
動態保存車両のクハ103-291,クハ103-292(ラシ326F:初期LOT品)は濃色成形窓セル装着車である。
モハ103-681以下8両も青色1号車両が種車の塗装変更車を主力とする濃色成形窓セル装着車だった。
後年増備されたクハ103-291,クハ103-292(最終LOT品)はクハ103-291,クハ103-292(ラシ326F)の延命を名目とした。
しかし白色JRマークインレタが手配出来ずツヌ326Fに落ち着いたた一方で透明成形窓セル装着車のまま残されていた。
この状況もクハ103-461,クハ103-726の更新で打破が可能となりラシ335F-2に並行してツヌ326Fも仕様統一を図る算段とした。


一部を黒色化した座席部品と一発転写で切り抜けたJRマーク。

クハ103-292を竣工させた後はクハ103-726の竣工に直走る。
座席部品は転用ではなく流用とされ新たに遮光ブロック押え立ち上がり部をマッキーで塗り潰した。
この施工より乗務員室直後の側扉窓は灰Hゴム支持が更に引き立って見える。
濃色成形窓セル装着車ほどの効果は得られないものの1扉だけ表情が異なる状態から脱せたと思う。
TOMIX製High-Grade製品に付属する側面用灰色JRマークインレタもいよいよ残0が近付いてきた。
まだ車両更新,車体更新対象車が多数在籍する現状での転写失敗は痛手となる。
よって多少の剥がれまで許容する方向へ切り替え慎重にバーニッシャーを当てた。




クハ103-726 [09C 千葉]:車体傾斜修正,JRマーク転写,窓セル交換,キハ58系用排障器・KATO製A形防護無線アンテナ取付施工。


クハ103-790 [43C 御茶ノ水]:ラシ320F(KATO製クハ103形用ダミーカプラー装着車)。

TOMIX製旧製品クハ103形は屋根板一体成形車体であり台枠との嵌合が傾斜解消に直結すると思われた。
余り好ましくない方法であるが締結ビスは若干斜め方向より締め込みを行っている。
そして最後にTOMIX製旧インレタの前面用灰色JRマークを転写した。
例によって前面用と側面用のJRマークは色温度に差がある仕様となった。
まだTOMIX製旧製品前面用JRマークには余裕がありTOMIX製High-Grade製品側面用JRマークが尽きるまで併用は続く。
元クハ103-790,クハ103-292(ツヌ326F)との部品交換を経て遂にクハ103-726が姿を現した。


クハ103-726 点灯試験[09C 千葉]:前照灯(金属車輪交換施工)。


クハ103-726 点灯試験[09C 千葉]:尾灯(金属車輪交換施工)。


クハ103-790 点灯比較[43C 御茶ノ水]:ラシ320F(車体更新車)。

クハ103-726は台枠を流用した関係でジャンパ連結器モールドを有するダミーカプラーが生き残った。
TOMIX製旧製品クハ103形最終LOT品ではジャンパ連結器モールドが消えてしまった。
初期LOT~中期LOT品に比べ物足りなさが否めずKATO製クハ103形用ダミーカプラーへの交換が定着した。
そのためKATO製クハ103形用ダミーカプラーへ交換したクハ103-790(最終LOT品)とクハ103-726は下廻りに違いが見られる。
配管再現こそ成されていないダミーカプラー周りながら見附は十分に映る。
キハ58系用排障器の追設により車輪踏面も伺え難くなり中期LOT床板装着車では完成形へ達したと思う。




クハ103-726(ラシ335F-2:側扉窓灰Hゴム支持化,透明成形側面窓セル交換施工)。
※TOMIX製旧製品:車両更新。

一方ライト基板はクハ103-790と同一LOTであり点灯照度の差異は少ない。
また仮装着とする予定だった表示器用プリズムはそのまま本格採用へ変更となった。
両プリズム表面には切り出し失敗隠蔽策の白色処理が施されているがその影響は感じられないと思う。
想定に近い外観へ達したクハ103-726(ラシ335F-2)は中期LOT品と最終LOT品各々の特徴を持つ。
薄灰色屋根車で透明成形側面窓セルを持つクハ103形は初登場となった。
但し前面見附は黒色で仕上げられた遮光ブロックにより相殺されている。


モハ102-370+クハ103-726 (ラシ335F-2:グリーンマックス製+TOMIX製旧製品)。


サハ103-342+モハ103-215 (ラシ335F-2:TOMIX製旧製品+グリーンマックス製)。

グリーンマックス製モハ102-370(ラシ335F-2:8号車)とのC280通過試験は行わなかった。
ラシ335F-2でのリブ有カプラーポケット付TR62非動力台車とグリーンマックス製TR-200床板装着車の並びは2箇所目となる。
グリーンマックス製1エンド側金属ワッシャー式嵩上施工車は両端の連結器突き出し長を均等化した。
またサハ103-342+モハ103-215にてその性能が確認されており試験は省略された。
クハ103-726(ラシ335F-2)の竣工でラシ335F-2に残された塗装変更車はKATO製クハ103-461のみとなった。
既にクハ103-461(ラシ335F)が待機しているため置き換えは順調に進むと思われる。
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