試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ103-272[ラシ331F-2] 台枠再更新 (サハ103形用床板交換施工:元サハ103-144[元ラシ335F-2] 発生品転用)

2019-05-23 21:48:22 | 国鉄/JR103系
純正仕様。

JR103系ラシ331F-2(M672)はTOMIX製旧製品,KATO製一般形で組成される。
10両中8両を占めるTOMIX製旧製品は全車塗装変更車であり更新対象に指定されている。
一方KATO製一般形サハ103-272,サハ103-274はメーカー塗装車であった。


JR103系ラシ331F (1993/10)。
ラシ331F-2:Tc741-M672-M'828-[T272]-M673-M'829-[T274]-M674-M'830-Tc754。

TOMIX製103系旧製品の車両更新及び車体更新はようやく動きを見せ始めたばかりである。
塗装変更車組込編成の中でもラシ331F-2は特に塗装状態の悪い車両が集まっていた。
更新はモハ103-828以下6両のモハユニットだけに限る予定である。
ラシ331F-1(MM'7)はTOMIX製旧製品クハ103-741,クハ103-754(メーカー塗装車)が先頭に立つ。
かねてからKATO製クハ103-272高運転台ATC車(黄色5号)にてクハ103-741,クハ103-754(ラシ331F-1)を置き換える方針だった。
捻出されるクハ103-741,クハ103-754(ラシ331F-1)をラシ331F-2へ異動させる事で塗装変更車の廃止に繋げられる。
従ってラシ331F-2に於ける更新対象車はクハ103-741,クハ103-754を除くモハユニット6両まで絞り込めた。
ところが肝心の更新種車となるクハ103-272(黄色5号)を手配できず身動きが取れないまま現在に至っていた。


入工中の元サハ103-144,サハ103-272 (廃車,ラシ331F-2)。

TOMIX製旧製品の更新完了後もサハ103-272,サハ103-274(ラシ331F-2)は編成に残存させる。
サハ103-272の床板振替施工により両車ともグリーンマックス製床下機器部品装着床板で揃えられた。
但しサハ103-272にはサハ103-274(ラシ331F-1)からの台枠更新発生品が転用される。
更新前のサハ103-274(ラシ331F-1)には2pcs式サハ103形床板擬が用いられていた。
一応の一体化を図ったが2pcs式サハ103形用床板擬には変わりない。
そのためサハ103-274(ラシ331F-2)に比べ劣る箇所となっていた。
KATO製一般形サハ103形はグリーンマックス製塗装済サハ103形初期形冷房車の本格投入開始で廃車が発生した。
準一体化まで施したサハ103形用床板擬だが将来的不安が拭えず廃止に踏み切る。


分解に時間を要したサハ103-272。

サハ103-272(ラシ331F-2)へ充当するサハ103形用台枠は元サハ103-144(廃車:元ラシ335F-2)からの捻出とした。
この台枠は一時クハ103形で使用した時期がありその際に運転台側へTNカプラーの取り付けが行われている。
元サハ103-144への転用時に1エンド側台枠端部を切り落としたが剛性は問題ないと思われた。
分解はサハ103-272より開始したが台枠の準一体化で用いたゴム系接着剤に苦しめられる。
2エンド側台枠床下機器部を境に接合させたサハ103形用床板擬であったが車体補強梁への接着剤流出を招いていた。
補助的ながら2エンド側台枠と車体妻面補強梁をゴム系接着剤で固定した事も災いする。


サハ103形用台枠とサハ103形用床板擬。

ゴム系接着剤は中途半端な溶着具合を補う名目で塗布したものである。
サハ103形用床板擬を再用する確率は低く分離しても構わなかった。
しかし台枠接合部は折れ曲がるだけで一向に車体から分離出来ない。
想定外の溶着力を前に第一工程から大きく出遅れてしまった。
何とか引き剥がしを終えたがサハ103形用床板擬は一体形状を保つほどだった。
一定の剛性を確保するための方策は余計な手間を生んだだけになっている。


廃止される車椅子スペース。

元サハ103-144から撤去したサハ103形用床板一式からは台枠,DT33非動力台車,座席部品を転用する。
錆だらけだったウエイトは防錆処理済のサハ103-272(ラシ331F-2)装着品を流用した。
車体補強梁には初竣工時に採用した変則3pcs式サハ103形用床板擬装着時代の丸孔が残る。
周囲への亀裂等は見受けられず今後も悪影響を及ぼす可能性は低いと思われる。
また座席部品は乗務員室仕切を切断したクハ103形用加工品であり車椅子スペースのようなものが存在した。
外観から伺い難い箇所ではあったが車椅子スペースのようなものは座席部品交換にて廃された。
側面窓セルはサハ103-272用,元サハ103-144用とも擦過痕が目立ち状況は大して変わらなかった。
よってサハ103-272用側面窓セルを可能な範囲で修正し流用している。
亀裂まで走っていた側面窓セルだが側板に隠れる場所であり今回は見切った。


床板交換に等しくなった元サハ103-144,サハ103-272。

KATO製一般形には座席部品を入れ替えると側面窓セルの嵌合精度が下がる個体が存在する。
サハ103-272(ラシ331F-2)でも発症が心配されたが不具合無く装着を終えられた。
屋根板も適度な嵌まり具合を示しサハ103-269(ラシ336F-3:T269)にて施した嵌合爪嵩下げは見送っている。
油性ペイントマーカー再現の側扉窓金属押え面支持は一部に乱れがあった。
はみ出したインクは磨きクロスでの修正が可能と判明しており同時に修正を行った。
なお2pcs式サハ103形用床板擬は分離する気配が無く元サハ103-144に取り付けている。
そしてグリーンマックス製AU75B(M)冷房機撤去が撤去されたままの屋根板を再用し組み立てた。
転用可能な部品は少ないがTR62非動力台車の分散を防ぐ狙いで解体は見送っている。




サハ103-272(サハ103形用台枠,TR62非動力台車交換施工)。


サハ103-272(ラシ331F-1:KATO製サハ103形用床板装着車)。

サハ103-272(ラシ331F-2)はモハ102-21(旧ラシ336F:Tc277)が種車であり編入当時から床板の遣り繰りに苦戦した。
前回入場はサハ103-274(ラシ331F-2)の床下機器配置に基準が置かれた台枠更新だった。
当時は保管品の兼ね合いから2pcs式サハ103形用床板擬を起用するしか手段がなかった。
2015年3月の初竣工以来迷走が続いたサハ103-272(ラシ331F-2)用床板はようやく純正品並に到達している。
TR62非動力台車は嵌合精度の高い旧LOT品に交換され走行安定性向上にも結び付くと思われる。
竣工したサハ103-272(ラシ331F-2)はサハ103-272(ラシ331F-1:塗装変更車)を上回る見附に至った。
未確定要素が多いラシ331F-2の改修計画だがサハ103-272だけは安泰と言えよう。
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