試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

交通営団5000系深川検車区78F [5828] 非冷房車 後期仕様 (5828,5028 車体傾斜修正,5337 車体高嵩下)

2019-12-05 21:51:03 | 5号東西線,営団線
当座。

入場名目を果たせないと思われたマイクロエース製交通営団5000系78F非冷房車後期仕様(5828)だが土壇場で形勢が逆転した。
暫定竣工させるつもりだった5828,5028の再入場はその必要が無くなり完成形に至った。
結果的に5282以下7両(78F)の簡易点検を含めた全車が入場し再出場まで辿り着いている。




交通営団5000系78F 非冷房車 後期仕様。
[78F]:5828-5282-5655-5353-5119-5919-5337-5103-5284-5028
※快速表示器撤去,B形防護無線アンテナ追設編成。
◆5828,5028 車体傾斜修正,5337 車体高嵩下。

交通営団5000系78F(5828:7両編成)は1969年2月に落成した4次車だった。
基本構造は3次車を踏襲したが西船橋延伸に伴い開始される快速運転への対応化が図られた。
追い越し設備駅の通過進路自動設定を行うARC装置と快速表示器が新たに搭載される。
快速表示器は前面窓助士側に設けられ各駅停車:[□]幕,快速:[地下鉄 快速]幕を掲示していた。
◆78F:5828-5282-5655-5283-5656-5284-5028(1969/2)。
5000系は4次車を以て編成単位の製造が終了し1969年8月からは暫定8両,9両編成化へと進む。
暫定8両,9両編成化では71F(5821),76F(5826),86F(5836),87F(5837)の組成が崩されている。
78Fは暫定9両編成化の対象とされ5310+5674(87F)が中間に組み込まれた。
なお検査入場時には正規編成へ戻す条件であったため随時組成変更が成された模様である。
◆78F:5828-5282-5655+5310-5674+5283-5656-5284-5028(1969/8)。
その後も西船橋方の旅客量は増加を辿り一部10両編成化にて輸送力増強が図られる。
5次車は戸袋窓廃止,FS-502台車新採用,5200形の貫通扉省略,5100形・5900形登場と4次車から様変わりした。
1977年8月付で10両編成化された78Fだが5200形,5100形は5次車と6次車に分かれた都合上二度の組成変更を経ている。
◆78F:5828-5282-5655-5310-5674-5919-5283-5656-5284-5028(1977/8)。
◆78F:5828-5282-5655-5353-5119-5919-5283-5656-5284-5028(1979/9)。
1987年12月現在で7両編成10本が残っていた5000系は1990年6月までに完全10両編成化を完了した。
58F(5808)にはアルミ車の5453(91F:5951)が組み入れられる等都合12編成で複雑な車両異動が実施された。
この際5283+5656は64F(5814)へ異動となり7,8号車が5337+5103(旧64F)に振り替えられた。
◆78F:5828-5282-5655-5353-5119-5919-5337-5103-5284-5028(1988/4)。
組成変更と前後してATS-P取付のため快速表示器撤去と種別併記行先方向幕への交換が行われている。
5000系で初採用の種別併記方向幕は[地下鉄経由]表示が特徴だったが短い使用期間に留まった。
78Fは戸袋窓閉塞車5両を組んだ編成のまま1989年10月に冷房改造を受け2003年11月付で廃車されている。


61F

在籍中の交通営団5000系非冷房車は2010年7月に出場した61F非冷房車中期仕様(5811)が最古参編成である。
年次差異が大きかった5000系非冷房車の特徴を活かすべく61F(二代目),61F(三代目)は組成変更へと至った。
プロトタイプ齟齬が発生しないよう事前に編成表を確認し新61F(二代目),新61F(三代目)へ改めている。
61F:5811-5226-5616-5354-5122-5922-5228-5618-5229-5011[1]。
61F:5811-5226-5616-5354-5122-5922-5228-5618-5229-5011[2]。

61F:5811-5226-5616-5354-5122-5922-5354-5122-5229-5011[1]→78F。
61F:5811-5226-5616-5228-5618-5922-5228-5618-5229-5011[2]→元94F。
両編成間で5334+51225228+5618が入れ替えられ新61F(二代目)には5両の戸袋窓閉塞車を配した。
改番は5828,5028の前面車両番号板だけを自作ステッカーで上貼りする簡易式となる。
61Fとの差別化を図るため自作[快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]幕の採用とTOMIX製B形防護無線アンテナ搭載が決定した。


旧78F。

動力ユニット搭載車の5228が新61F(三代目)へ異動してしまったため5334(→5337)を代打に起用した。
ちなみに側面窓セル嵌合爪が2脚足りずユニットカバー側面へ両面テープを貼り付け無理矢理竣工させた。
更に5811(→5828)は動力ユニットを譲った5228(新61F:三代目)から捻出したFS-502非動力台車と振り替えた。
そして2015年5月に旧78Fの出場を迎え交通営団5000系は2編成体制への増強が実現している。
ところが新機軸だったTOMIX製B形防護無線アンテナは脱落が相次ぎ同月中にKATO製へ交換となる。
翌2015年6月にはTOMIX製PG16形パンタグラフへの換装が行われる等当初は出入りの激しい編成だった。


2017年1月に増設した嵌合爪(5337)。

何かと慌ただしかった78Fだが2017年1月に5337が動力ユニット整備を受けるまで目立った動きは無かった。
その5337も不調が現れた訳ではなくマイクロエース製動力ユニット整備の一環として入場させただけである。
動力ユニットの整備に併せユニットカバーへ貼付していた両面テープが廃止となった。
一応東京地下鉄5000系5234冷房改造車(63F:5813)を参考に4箇所へグリーンマックス製嵌合爪が増設される。
ようやく8点支持に改められた動力ユニットだったが施工は現物合わせと殆ど変わらなかった。
従って車体と動力ユニットが平行に噛み合っている保証は無く余り手を伸ばしたくない車両でもあった。


5337(動力ユニット搭載車)。
※第二次車体高嵩下試作車。


5919+5337 (非動力車+動力ユニット搭載車)。

5234の入場時に導電板両端の角度を変更する車体高嵩下試行が当たった。
折しも5828,5028にて発生した床板湾曲の修正を78Fで続行する決断を下したばかりだった。
消去法で5337が第二次車体高嵩下試作車に決定し不安要素を抱えたまま導電板整形へと踏み切った。
追設したグリーンマックス製嵌合爪は側面窓セル嵌合爪より嵩が高いため慎重に分解している。
動力ユニットを取り付ける際も片側の側板を湾曲させ増設嵌合爪が剥離しないよう注意した。
幸い車体と動力ユニットは平行が保たれており車体高嵩下後も不等沈下発生には至らなかった。


5828 [96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:車体傾斜,床板湾曲対策施工車。


5833 [65S 快速 東葉勝田台]:83F(車体傾斜,床板湾曲対策未施工車)。

78Fの入場は5828,5028で発生していた車体傾斜を解消するためだった。
山側が下がる車体傾斜は61F(二代目)抱え続けており半ば諦めの境地に達していた。
ところが63Fの入場時に5013で突如発症した車体傾斜は5813での施工法式により解消される。
表示器用プリズムケース及びライトユニットの固定化で5828,5028も車体傾斜を抑止できると思われた。
第一次施工では傾斜角度が緩んだ一方床板湾曲に見舞われてしまい車体傾斜緩和対策で留まった。
前途の通り床板湾曲解消は5828,5028で試行を重ねる方針に決まり再出場直前まで至っている。


5028 [96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:ライトユニット分解整備施工車。


5033 [65S 快速 東葉勝田台]:83F(ライトユニット分解整備未施工車)。

すっきりしない再出場は83F冷房改造車(5833)のお陰で回避され5828,5028とも車体傾斜解消に至る。
5833,5033(83F)は旧63Fが種車だが5813,5013と表示器用プリズムを振り替えただけで竣工させた。
よって基本的に製品仕様が維持されていたが車体傾斜や床板湾曲は発症していなかった。
取り敢えず駄目元で5828に5833用床板を取り付けたところ悩まされていた床板湾曲が伺えなくなった。
手を尽くしたつもりでいた5828用床板はライトユニットだけ分解が行われていないと判明した。
早速ライトユニットを分解し上方向に向く尾灯用LEDチップと湾曲した上側ライトケースが整形対象となった。


83F,78F。


61F。

83F(63F)と78F(61F)では上側ライトケース形状が微妙に異なっており両部品の整形が結果に結び付くか読めなかった。
不安を余所に5828は何も無かったかの如く車体傾斜と運転台側床板の湾曲が解消された。
ライトケースの分解は続く5028でも同じ結果を得られ編成見附改善へと繋がっている。
ただ何も手を加えていない83Fの存在が63F,78Fに於ける各種施工を否定しているようにも感じられる。
運転台側は嵌合爪を持たない構造のためしばらくは様子見が必要だと思う。
よって61Fの入場は時期尚早と言え車体傾斜を抱える5811(61F)への施工には時間を設ける。




78Fサイドビュー(5828:FS-502非動力台車装着車)。


61Fサイドビュー(5811:FS-358非動力台車装着車)。

側面窓セル窓サッシ印刷及び戸袋窓・側扉窓黒Hゴム支持再現に劣化は見られなかった。
黒Hゴム支持化は戸袋窓付車のみの施工だが61Fとの印象を大きく変える要素である。
車体よりも若干引き込むHゴム支持モールドがインクの剥離を防いでくれたと思われる。
マッキーの被膜は明灰Hゴム支持再現を完全に塗り潰せており現状のまま推移してくれるかもしれない。
また5828へ取り付けたFS-502非動力台車も締結には問題無かったと判り一安心できた。
TOMYTEC製86F非冷房車(5836)がリリースされる前に修正を終える目標はどうにか達成出来たと思う。
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