試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

東京地下鉄5000系5013[63F] 冷房改造車 表示器用プリズム減光方式標準仕様化,行先表示施工 ※旧製品

2019-11-14 21:50:13 | 5号東西線,営団線
第一次試作車。

現在のマイクロエース製東京地下鉄5000系63F冷房改造車(5813)は二代目である。
不慮の事故により前面CIマークを失った旧63F交通営団5000系63Fへ改装となった。
その直後穴埋めとなる63Fの導入が確定し編成番号重複を避け83F(5833)に改番された。


東京地下鉄5000系63F 冷房改造車。
[63F]:[5813]-[5225]-[5621]-5364-5689-5902-[5234]-[5622]-[5235]-[5013]。
※旧製品。

交通営団5000系83F(←旧63F)への仕様変更と63Fの導入時期は重なった。
63Fの行先表示類は[33S 津田沼]に決定したがこれは旧63Fから引き継いだものである。
[33S 津田沼]表示は運行時間帯の限られる運用であり83Fには[快速 東葉勝田台]表示に仕立てる予定でいた。
ただクロスポイント製[33S]幕,[津田沼]幕ステッカーに貼り替えてからまだ一週間も経過していなかった。
当時でも入手が難しかったクロスポイント製ステッカーの温存を狙い63Fは半ば強制的に[津田沼]幕表示編成となった。
設定移行は旧63Fと63Fで表示器用プリズムを振り替える安直な方式が採られている。


入工中の5013冷房改造車(63F)。

マイクロエース製交通営団・交通営団5000系列では強力発光に対抗すべく表示器用プリズムへの減光対策が施されている。
旧63Fは間接式表示器減光対策試作編成に抜擢され旧5013がその第一次試作車となった。
当初は運行番号,行先表示器部前端部を中心にマッキーで塗り潰したが思うような結果が得られなかった。
更に試行を重ね表示器用プリズム後端部の黒色化が効果的だと判明する。
第二次試作車の旧5813ではプリズム前端部の塗り潰しを取り止め現在標準化した間接式減光対策に辿り着いた。
63Fへの表示器用プリズム移設に際し5813は5013と同一の第一次試作車仕様に変更される。
そのため63Fの運行番号,行先表示器は他編成に比べ点灯照度が下がる弱点を抱え続けていた。


厳重に塗り潰された表示器用プリズム前端部。

約4年11箇月に渡り63Fには第一次試作車仕様の表示器用プリズムが取り付けられてきた。
マッキーの被膜は幾重にも塗り込まれており除去は時間を要すると思われた。
しかし今後の製品リリース次第では63Fが見劣りする原因になりかねない。
ようやく重い腰を上げる気になり表示器用プリズムの現行仕様化へと踏み出した。
先発入場車は純粋な第一次試作車の5013(63F)とし表示器用プリズム前端部を成形色に戻せるか作業へ取り掛かる。
5013を分解したところライトユニットが転がり落ちてきたがこの時は何も気に掛けていなかった。


現行方式に改められた減光対策済表示器用プリズム。

表示器用プリズムには灰Hゴム支持再現が施されており迂闊にインク除去が行えない状態だった。
取り敢えず事務用消しゴムを擦り続ける方式でマッキーの除去を試みる。
しかしインク被膜は非常に強力であり成形色が現れる気配すら感じられなかった。
消去力に勝る事務用消しゴムが通用しないとなるとペイントリムーバーを持ち出すしかなくなる。
但し灰Hゴム支持再現を残さなければならず極細綿棒に頼りながら少しずつ成形色に戻す方法とした。
約40分を要して大半は透明に戻せたが一部には灰色掛かった箇所が残ってしまった。
だがこの状態でも照度向上に直結するはずでマッキーの除去を打ち切っている。


表示器用プリズムケースに差し込んだライトユニット。

製品仕様では表示器用プリズムケースが車体天井部に溶着固定されていた。
表示器用プリズムへ減光対策を施すにはプリズムケースを撤去する必要があり止むを得ず引き剥がした。
その結果表示器用プリズムケースは安定性を欠く状況に陥ってしまい床板の取り付けを難しくしている。
偶然にも5013用ライトユニットは勝手に脱落してくれたため床板装着時の位置合わせが容易くなると思えた。
先にライトユニットを落とし込み表示器用プリズムケースのずれを防止する方式へ変更した。
ライトユニットと分離された床板は難無く車体に収まり万事上手く行ったように見えた。




5013 [33S 快速 三鷹]:行先表示変更施工。


交通営団5000系5033 [65S 快速 東葉勝田台]:83F(クロスポイント製行先方向幕ステッカー貼付車)。

しかし前面見附を確認したところ車体傾斜が発生していた。
運転台側TNカプラーSPを基準にすると胴受上端と車体裾が等幅になっていない。
ライトユニットには台枠との嵌合脚が設けられており上手く嵌まらなかったと思われる。
新たな組み立て方式はいきなりの失敗で早くも窮地に立たされた。
ただ表示器用プリズムケースの移動を抑えるには有効だと思え5813(63F)にて試行を続ける。
行先表示類は[33S 津田沼]から[33S 快速 三鷹]へと変更になった。
表示器用プリズム後端部の黒色化処理が存置された関係でマッキーを除去出来たか掴み難かった。
そのため[津田沼]幕ステッカーを剥離して進捗具合を確かめた。
これに併せ運用時間帯の拡大を図りクロスポイント製[快速 三鷹]幕ステッカーに貼り替えている。
なお[津田沼]幕は粘着糊を残したまま剥離が行えたため再用に備え台紙へ戻した。




5013 点灯試験[33S 快速 三鷹]:前照灯(表示器用プリズム減光方式標準仕様化施工)。


5013 点灯試験[33S 快速 三鷹]:尾灯(表示器用プリズム減光方式標準仕様化施工)。


交通営団5000系5033 点灯比較[65S 快速 東葉勝田台]:83F(表示器用プリズム間接式減光対策施工車)。

車体傾斜問題は先送りとし表示器用プリズム減光方式の変更が機能しているか試験を行った。
Hゴム支持モールドへの透過が強くなったが[33S 快速 三鷹]表示は視認性が向上した。
特に[33S]表示は非点灯時と大差なく見えていたため意地でマッキーを除去した成果が最も強く現れた。
現行仕様の間接減光式を採用した5033(83F)との点灯照度差は殆ど無くなったと思える。
5013の施工結果により63Fは点灯照度回復への道筋が拓けた。
近似仕様の5813は5013ほど入念な塗り潰しが施されていないはずである。
表示器用プリズムに絡む作業は軽減されると思われ床板装着問題の解消策を探る。
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