再挑戦。
所定の整備が完了したマイクロエース製交通営団5000系78F非冷房車後期仕様(5828)は再出場に向けた準備を進めていた。
交通営団5000系61F非冷房車(5811)のリリースは2010年7月であり約9年5箇月が経過した高経年品と言える。
2015年5月に初出場した78Fだが種車は61F(二代目)のため実質経年は61F非冷房車中期仕様(5811)と変わらなかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/ea/13b07db35a0c874b6109fb37682b370d.jpg)
交通営団5000系5828 非冷房車 後期仕様(78F)。
※FS-502非動力台車装着車。
本来なら側面窓セル窓サッシ印刷の劣化が始まっていても不思議ではない時期に差し掛かっている。
取り敢えず入場させた5828,5028,5337(78F)の窓サッシ印刷は亀裂すら見受けられない良好な状態であった。
ただ5282以下7両(78F)が同じ状況で踏み留まっているか正確に掴めておらず順次点検を行った。
中でも5282(←5226:61F),5655(←5616:61F),5284(←5229:61F)は完全分解を経て竣工させたため気掛かりな車両だった。
幸い7両の側面窓セル窓サッシ印刷補修は必要とせず拭き上げたのみで措置を終えられた。
穏やかになった車体傾斜に代わり床板湾曲が発症してしまった5828,5028は修正続行となり暫定竣工扱いのつもりでいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/8d/a2593ef850b162025e6f06ae885277c6.jpg)
入工中の5833,5828 (83F,78F)。
78Fの整備を終えた直後に交通営団5000系83F冷房改造車(5833)が目に止まった。
東京地下鉄5000系旧63F冷房改造車(旧5813)を改番,転籍させた83Fは比較的製品原形に近い編成である。
まだ5833,5033(83F)はライトユニット及び表示器用プリズムケースの固定化が施されていない。
それにも関わらず車体傾斜や床板湾曲が一切発生しない嵌合を保ち続けていた。
5828,5028や東京地下鉄5000系5813,5013冷房改造車(63F:5813)への施工を否定する状態に一瞬狼狽えた。
だが車体傾斜緩和で留まった5828,5028の参考になると思い立ち急遽入場させている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/71/d907f7f5e34e53452a6762f1581f3537.jpg)
違和感無く5828に収まった5833用床板。
5033(83F←旧5013)は戸袋窓閉塞車であり5828と条件が近い5833(83F←旧5813)を比較対象に持ち出した。
先ず5828へ5833用床板を組み込み前面車体裾とTNカプラーSPの位置関係を確認した。
すると各方面から手を加えても解消されなかった床板湾曲はその影すら伺わせなかった。
次に途中で湾曲修正が中断された5828用床板を5833へ組み付ける。
この結果は意外な方向へ進み5828で穏やかになったはずの激しい車体傾斜が再発した。
やはり5828用床板に問題があるのは確実おらずと言えこれまで施した細工を振り返っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/4c/933b024882396cd9f104d745621a10df.jpg)
分解した5828用ライトユニット。
5828用,5028用床板とも全部品を取り外し各々矯正した上で組み立てられていた。
だがライトユニットだけは分解されておらず台枠への固定強化が唯一の変更点であった。
表示器用プリズムケースとライトユニットの嵌合部は車体中央ではなく助士側に偏位している。
しかも両者はただ噛み合うのみで明確な嵌合停止位置を持たない構造だった。
既に表示器用プリズムケースは車体天井へ固定済でありライトユニットが疑わしい部品へと急浮上した。
この時点では61Fと63Fに僅かな形状差異が存在するとは思わず無心で5828用ライトユニットを分解した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/98/359207b624f1d7577d55a16a65f28136.jpg)
基板と平行に変更した尾灯用LEDチップ角度。
ライトユニットは2pcs式で海側,山側の嵌合爪を解くと全てがばらばらになる。
特に異常は感じられなかった上側ライトケースだが分解と同時に車体中央部が盛り上がった。
上側ライトケースの車体中央部には尾灯用LEDチップを収める窪みが設けられている。
尾灯用LEDチップが上側ライトケースに接触していると考えリードフレームごと押し付けた。
斜め上を向いていた尾灯用LEDチップは基板天面とほぼ平行に至り上側ライトケースとの空間が稼ぎ出せた。
変形した上側ライトケースは指力で水平に戻し表示器用プリズムケースへ掛かる圧の分散を狙った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/d9/eea65bc3f25a58f1ad5c7aa22cf8c644.jpg)
微妙に変更されていた上側ライトケース (5828用床板,5833用床板)。
ライトケースは分解時に解いた嵌合爪だけで組み合わされており運転台側の結合が心許なく思えた。
5013では前照灯用プリズムが脱落する憂き目に遭っていたためプリズム類の固定化を選択している。
前照灯用プリズムは取付脚にゴム系接着剤を塗布し下側ライトケースと固定出来た。
一方の尾灯用プリズムだがライトケースに挟まる簡素な構造だと判り接着は見送りとなった。
そして5828用ライトユニットを組み立て従前の方式にて台枠へ取り付けている。
仕上がった5828用床板と5833用床板を見比べると上側ライトケースの整形が異なると気付いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/4c/f79e5442d0f1df380da5fc37e757a0e2.jpg)
↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/77/8adc3ff5b5beb1245aeb77c3dac4be4a.jpg)
5828 [96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:ライトユニット再組立施工。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/72/30c67dc6f3967e645b8d804c164be5f0.jpg)
5828 点灯試験[96S快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:前照灯用プリズム固定化施工。
LOTが遡る5833用上側ライトケースは凸形成形部の断面が切り立っている。
他方5828用上側ライトケースの凸形成形部は若干丸みを帯びており同一部品ではなかったと判明した。
仮に床板湾曲の原因が上側ライトケースにあるとなれば今施工は全く意味を成さない。
尾灯用LEDチップの角度変更と整形した上側ライトケースに僅かな期待を寄せて組み立てた。
どうやらライトケースの成形は表示器用プリズムとの嵌合に関わっていない模様で5828から床板湾曲が消え去ってくれた。
ライトユニットの分解も悪影響は無く無事一発合格で点灯試験を切り抜けている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/da/04ace6c86de10168112b4e908a913308.jpg)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/a8/a2c535c81932203ccf7763cf369f1bec.jpg)
5028 [96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:ライトユニット再組立施工。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/7f/d5696c02c694b62536c5a1ea4075fd9b.jpg)
5028 点灯試験[96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:前照灯用プリズム固定化施工。
5828の結果を受け5028も同一方式での床板湾曲解消を目指し入場させた。
基本的な作業は5828を踏襲したが5028に限り床板と車体の嵌合猶予が若干広かった。
嵌合猶予の発生は個体差か車体傾斜緩和入場時に施した台枠矯正が拙かったのか切り分けられなかった。
ひとまず西船橋寄台枠端部へt0.3mmのプラ板スペーサーを貼り付け床板前後動防止策としている。
結局どの施工が最も効果を発揮したか判らないまま5028も床板湾曲が廃された。
これで5828,5028を再度入場させる必要が無くなり78Fは正式な再出場まで辿り着けた。
ライトケース成形差は予想外だったがライトユニット分解に持ち込ませた83Fの存在は大きかったと思う。
所定の整備が完了したマイクロエース製交通営団5000系78F非冷房車後期仕様(5828)は再出場に向けた準備を進めていた。
交通営団5000系61F非冷房車(5811)のリリースは2010年7月であり約9年5箇月が経過した高経年品と言える。
2015年5月に初出場した78Fだが種車は61F(二代目)のため実質経年は61F非冷房車中期仕様(5811)と変わらなかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/ea/13b07db35a0c874b6109fb37682b370d.jpg)
交通営団5000系5828 非冷房車 後期仕様(78F)。
※FS-502非動力台車装着車。
本来なら側面窓セル窓サッシ印刷の劣化が始まっていても不思議ではない時期に差し掛かっている。
取り敢えず入場させた5828,5028,5337(78F)の窓サッシ印刷は亀裂すら見受けられない良好な状態であった。
ただ5282以下7両(78F)が同じ状況で踏み留まっているか正確に掴めておらず順次点検を行った。
中でも5282(←5226:61F),5655(←5616:61F),5284(←5229:61F)は完全分解を経て竣工させたため気掛かりな車両だった。
幸い7両の側面窓セル窓サッシ印刷補修は必要とせず拭き上げたのみで措置を終えられた。
穏やかになった車体傾斜に代わり床板湾曲が発症してしまった5828,5028は修正続行となり暫定竣工扱いのつもりでいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/8d/a2593ef850b162025e6f06ae885277c6.jpg)
入工中の5833,5828 (83F,78F)。
78Fの整備を終えた直後に交通営団5000系83F冷房改造車(5833)が目に止まった。
東京地下鉄5000系旧63F冷房改造車(旧5813)を改番,転籍させた83Fは比較的製品原形に近い編成である。
まだ5833,5033(83F)はライトユニット及び表示器用プリズムケースの固定化が施されていない。
それにも関わらず車体傾斜や床板湾曲が一切発生しない嵌合を保ち続けていた。
5828,5028や東京地下鉄5000系5813,5013冷房改造車(63F:5813)への施工を否定する状態に一瞬狼狽えた。
だが車体傾斜緩和で留まった5828,5028の参考になると思い立ち急遽入場させている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/71/d907f7f5e34e53452a6762f1581f3537.jpg)
違和感無く5828に収まった5833用床板。
5033(83F←旧5013)は戸袋窓閉塞車であり5828と条件が近い5833(83F←旧5813)を比較対象に持ち出した。
先ず5828へ5833用床板を組み込み前面車体裾とTNカプラーSPの位置関係を確認した。
すると各方面から手を加えても解消されなかった床板湾曲はその影すら伺わせなかった。
次に途中で湾曲修正が中断された5828用床板を5833へ組み付ける。
この結果は意外な方向へ進み5828で穏やかになったはずの激しい車体傾斜が再発した。
やはり5828用床板に問題があるのは確実おらずと言えこれまで施した細工を振り返っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/4c/933b024882396cd9f104d745621a10df.jpg)
分解した5828用ライトユニット。
5828用,5028用床板とも全部品を取り外し各々矯正した上で組み立てられていた。
だがライトユニットだけは分解されておらず台枠への固定強化が唯一の変更点であった。
表示器用プリズムケースとライトユニットの嵌合部は車体中央ではなく助士側に偏位している。
しかも両者はただ噛み合うのみで明確な嵌合停止位置を持たない構造だった。
既に表示器用プリズムケースは車体天井へ固定済でありライトユニットが疑わしい部品へと急浮上した。
この時点では61Fと63Fに僅かな形状差異が存在するとは思わず無心で5828用ライトユニットを分解した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/98/359207b624f1d7577d55a16a65f28136.jpg)
基板と平行に変更した尾灯用LEDチップ角度。
ライトユニットは2pcs式で海側,山側の嵌合爪を解くと全てがばらばらになる。
特に異常は感じられなかった上側ライトケースだが分解と同時に車体中央部が盛り上がった。
上側ライトケースの車体中央部には尾灯用LEDチップを収める窪みが設けられている。
尾灯用LEDチップが上側ライトケースに接触していると考えリードフレームごと押し付けた。
斜め上を向いていた尾灯用LEDチップは基板天面とほぼ平行に至り上側ライトケースとの空間が稼ぎ出せた。
変形した上側ライトケースは指力で水平に戻し表示器用プリズムケースへ掛かる圧の分散を狙った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/d9/eea65bc3f25a58f1ad5c7aa22cf8c644.jpg)
微妙に変更されていた上側ライトケース (5828用床板,5833用床板)。
ライトケースは分解時に解いた嵌合爪だけで組み合わされており運転台側の結合が心許なく思えた。
5013では前照灯用プリズムが脱落する憂き目に遭っていたためプリズム類の固定化を選択している。
前照灯用プリズムは取付脚にゴム系接着剤を塗布し下側ライトケースと固定出来た。
一方の尾灯用プリズムだがライトケースに挟まる簡素な構造だと判り接着は見送りとなった。
そして5828用ライトユニットを組み立て従前の方式にて台枠へ取り付けている。
仕上がった5828用床板と5833用床板を見比べると上側ライトケースの整形が異なると気付いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/4c/f79e5442d0f1df380da5fc37e757a0e2.jpg)
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5828 [96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:ライトユニット再組立施工。
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5828 点灯試験[96S快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:前照灯用プリズム固定化施工。
LOTが遡る5833用上側ライトケースは凸形成形部の断面が切り立っている。
他方5828用上側ライトケースの凸形成形部は若干丸みを帯びており同一部品ではなかったと判明した。
仮に床板湾曲の原因が上側ライトケースにあるとなれば今施工は全く意味を成さない。
尾灯用LEDチップの角度変更と整形した上側ライトケースに僅かな期待を寄せて組み立てた。
どうやらライトケースの成形は表示器用プリズムとの嵌合に関わっていない模様で5828から床板湾曲が消え去ってくれた。
ライトユニットの分解も悪影響は無く無事一発合格で点灯試験を切り抜けている。
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5028 [96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:ライトユニット再組立施工。
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5028 点灯試験[96S 快速 中野 地下鉄経由 NAKANO]:前照灯用プリズム固定化施工。
5828の結果を受け5028も同一方式での床板湾曲解消を目指し入場させた。
基本的な作業は5828を踏襲したが5028に限り床板と車体の嵌合猶予が若干広かった。
嵌合猶予の発生は個体差か車体傾斜緩和入場時に施した台枠矯正が拙かったのか切り分けられなかった。
ひとまず西船橋寄台枠端部へt0.3mmのプラ板スペーサーを貼り付け床板前後動防止策としている。
結局どの施工が最も効果を発揮したか判らないまま5028も床板湾曲が廃された。
これで5828,5028を再度入場させる必要が無くなり78Fは正式な再出場まで辿り着けた。
ライトケース成形差は予想外だったがライトユニット分解に持ち込ませた83Fの存在は大きかったと思う。