実高ふれ愛隊日記

-石川県立大聖寺実業高校情報ビジネス科課題研究ブログ-

狐山古墳・彼岸花に囲まれて眠る江渟の支配者

2012年09月26日 | 日記

隊員NO.2りかで~す(^^;)/

9月25日(火)の課題研究の時間に、加賀市二子塚町にある狐山(キツネヤマ)古墳を見学してきました。

狐山古墳彼岸花(別名・曼珠沙華)の名所としても有名です。

わたしたちが訪れたときは、ちょうど咲き始めといった感じで、つぼみのものがたくさんありました。

放射状に真っ赤に咲いた彼岸花とってもキレイでしたよ。是非、みなさんも足を運んでください!

←彼岸花

田んぼの中にこんもりした林が見えてくると、そこが狐山古墳でした狐山古墳は石川県内では極めて

珍しい平地に造られた5世紀後半の前方後円墳です。全長56mで、幅10m前後の周溝があったとみられ、

当時としては県内最大の大きさで、国指定史跡になっています。

箱型の石棺からは身長170cmと当時にしては大柄な40才代男性の遺骨とともに、鏡や銀製装飾品、

玉類、甲冑(かっちゅう)、刀剣など豊富な副葬品が発見されました。

中にはこの時期としては全国的にも珍しい「桂甲(けいこう)」と呼ばれる鉄片をつなぎ合わせたよろいもあり、

出土品の多くが、現在東京国立博物館に保存されています。

狐山古墳は、非常に多くの鉄製品が出ていることから、この古墳に眠る支配者が、武器や農耕具として

鉄を活用し、強大な国力を有した江沼=江渟(えぬ)権力者であったことが分かります。

また狐山古墳は天皇陵に近い造りを持っています。二段に築かれ、外周には水濠(ぼり)、墳丘には葺石(ふきいし)や

埴輪(はにわ)も備えられており、皇族との深い関係がうかがえるそうです。

5世紀初めにお隣の越前国から継体天皇生まれました。継体天皇製鉄王ともいわれた人で、北陸から天皇になった

重要な要素として、「鉄」が考えられるそうです。そして、継体天皇の母は振媛(ふりひめ)といい、その振媛の母・

阿那尓比弥(あなにひめ)は余奴(よぬ)臣(おみ)の祖で、余奴は江沼を指すというのが研究者の間で定説

になっているそうです。

鉄を使って大きな力を持っていた江渟(えぬ)権力者が眠る狐山古墳は、継体天皇との関係から

今後ますます注目されるにちがいありません。

狐山古墳の石棺(福井新聞社ホームページより)

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