NHK-BS。
昼食時間、のど自慢はやめてBSに切り替えるとタイトル名の番組が。
ドイツの化学者が発明した窒素肥料。
肥料として開発したけれど火薬にもなることが判明。
1914年に始まった第一次世界大戦。
発明家フリッツ・ハーバー。ユダヤ系ドイツ人。アインシュタインと親交があった。
愛国心の強いハーバーは率先、祖国のために火薬を作り、
更に毒ガス兵器の開発を進める。
彼の持論は「毒ガス兵器の使用で戦争を早期に終わらせることが出来る。それは多くの命を救うことになる」
であった。
その後各国が毒ガス兵器の開発を始め悲惨な戦場と化していく。
大戦後のドイツを掌握したのはヒトラーであった。
ヒトラーはユダヤ人の殲滅に乗り出す。
ハーバーもハーバーの研究所にいる研究者もほとんどがユダヤ人であった。
そのためすべて収容所へ連行されていった。
ハーバーは退役軍人であったため連行されなかったが、
それを潔しとせず所長を辞任。ドイツを離れることになる。
スイスで持病の心臓発作のため永眠。
現代でも毒ガス兵器は存在する。
しかも簡単に作られるようになった。
日本でもオウム真理教によるサリン事件が記憶に新しい。
番組のテーマは科学者の立ち位置。
常に光と陰が必ずある。
ハーバーと親交のあったアインシュタインは、
科学は国際的であらねばならぬと言い残した。