goo

見えざる手/<豚インフル>警戒レベル引き上げ「あり得る」 WHO会見

2009-04-28 21:54:57 | ニュース
需要と供給の関係をある経済学者は「見えざる手」という言葉で表現した。

確かに、そういうものがあるのかもしれない、別の意味で。











<豚インフル>警戒レベル引き上げ「あり得る」 WHO会見(抜粋)
4月28日 毎日新聞


<WHOのケイジ・フクダ事務局長補代理>
「感染状況は「流動的」で、警戒レベルのさらなる引き上げの可能性も「あり得る」」

「パンデミックを宣言する状況に達していない」が

「状況は次々と変わる」

「(『フェーズ4』が)たった数日で引き上げられたり、引き下げられたりすることもあり得る。事態は流動的だ」

「(ワクチン開発には)「4~6カ月」かかり、量産には「さらに数カ月」を要する。」

「(抗インフルエンザウイルス薬については)メキシコ政府が「状況が悪化すれば在庫の薬が使い果たされる可能性もある」と述べている。世界各国が薬を必要とする状況にはなり得る。製薬メーカーと綿密に連絡を取っている」











「危機」という言葉が

もっとも似合うような状況。











新型インフル、旅行会社直撃…ツアー中断や中止が続々(抜粋)
4月28日 読売新聞

豚インフルエンザの警戒レベルが「フェーズ4」に上がり

政府が新型インフルエンザ発生を宣言した28日

大手旅行会社は

メキシコ旅行中のツアー客に帰国を促すなどの対応に追われた。

米国やカナダなど人気の旅行先のパックツアーなどにも影響は広がる見通しで

円高や原油価格の値下がりなど

“追い風”

を受けて迎えた大型連休だっただけに

各社とも頭を抱えている。

成田空港ではマスクを買い込む旅行客も目立ち

「旅行先で出国できなくなったらどうしよう」

との不安も聞かれた。

 
<大手旅行会社の中で唯一、メキシコツアーを続行していた近畿日本ツーリスト>
①WHOの決定を受けて同日、ツアーの中止を決定
②社内に吉川勝久社長を本部長とする「新型インフルエンザ対策本部」を設置
③社員に情報収集の徹底を指示
④現在、メキシコの観光都市カンクンに64人のツアー客が滞在している
⑤アメリカ・ロサンゼルス駐在の社員を現地に派遣し、帰国の準備を進める


<(すでにメキシコへのツアーの6月末までの中止を決めていた)JTB>
①警戒レベルの引き上げを受け
②現在も現地でツアー中だった12人についても帰国を促した
③感染者を出したアメリカ、カナダについては「危険情報がない」ことから
④情報収集をしながら当面はツアーを続行する


<同社の旅行動向調査>
①今年の大型連休中の海外旅行客は50万人と推計
②昨年同期より10・1%増
③燃油特別付加運賃(サーチャージ)が大幅に下がったほか
④円高が重なり、3年ぶりに増加に転じていた


<同社広報室>
「業界にとって大きな打撃。感染が広がらないよう祈るしかない」


<阪急交通社(大阪市)>
①すでに決定していたメキシコ行きツアーの中止に加え
②寄港先にメキシコが入っているクルーザー旅行についても中止の検討に入った

(担当者)
「感染例が報告されている国が増えている。主力のヨーロッパやアジアにまで広がらなければいいが」


一方、成田空港第1ターミナルの出発ゲートでは

28日午前

機内に乗り込む前からマスクをつける日本人渡航者の姿もみられた。


<9連休を取ってニューヨークに向かう東京都渋谷区の会社員女性(25)>
「なんで大型連休になってこんな騒動になるのか」


<来月10日までニューヨークに滞在する予定の川崎市の自営業男性(64)>
「感染が広がり、帰ってこられなくなったら、仕事に影響がでるので困る。現地にいる娘と孫の分もあわせ、マスクは50枚ぐらい買いました」


<日本航空>
①27日の時点で、これまで国際線の機内に100枚積んでいたマスクを
②北米や南米行きの便では200枚に増やした
③メキシコ支店にもマスク2000枚を送り、必要に応じて配布するよう指示を出した











メキシコのみならず

「アメリカ、カナダ」まで

被害が広がりつつある。



記事にもあるように

「燃油サーチャージが大幅ダウン」
「円高」

の追い風で

海外旅行は「大幅増」の予想だった。











GW出国組3年ぶり増加、予想(抜粋)
4月4日 フジサンケイ ビジネスアイ

JTBは3日

今年のゴールデンウイーク(GW)期間(25~5月5日出発分)中の

旅行動向見通しを発表した。

今月から実施された航空の燃油特別付加運賃(サーチャージ)の大幅引き下げや円高などの影響で

海外旅行者数は前年同期比10.1%増の50万人と

3年ぶりに増加する見込み。

国内旅行も2.9%増の2140万人となり

景気悪化で苦しんだ旅行業界や観光地も久しぶりに活気づきそうだ。


<海外旅行>
①円高ウォン安の影響で好調な韓国が32.4%増
②また、サーチャージ値下げに加え、今年は5連休となることから
③欧州方面も7.8%の増加


<国内旅行>
①高速道路料金値下げやガソリン価格の下落が追い風となり
②ドライブ旅行が増加する見込み
③旅行先としては、横浜開港150周年関連のイベントや東京ディズニーリゾートの人気が高い
④ただ遠距離の北海道や沖縄は人気を落としており
⑤旅行者の「安近短」志向は根強いようだ











4月初めの見通しは大幅に狂いそうだ。



ところで

この騒ぎは思わぬものにまで影響しているようだ。











NY原油27日:豚インフルエンザの影響が警戒され急反落(抜粋)
4月28日 サーチナ

NYMEX原油6月限 前日比1.41ドル安

始値 51.45ドル
高値 51.45ドル
安値 48.01ドル
終値 50.14ドル

「豚インフルエンザの発生で景気回復時期が先送りされる」

との見方が広がっており

石油需要見通しに対しても

悲観的なムードが強まり

原油相場は急反落した。

また、ドル相場が急伸したことも

上値圧迫要因となっている。

豚インフルエンザと景気との相関関係については

「不透明感も強い」が

「旅客・輸送・食品・観光業界など」が

一定の影響を受けるのは避けられず

景気に対してはネガティブ要因との見方が強い。

特に、5月下旬からは

「ドライブシーズン」

に突入するが

この問題が長期化すると人の移動が抑制される可能性もあり

ガソリン需要に対しても先行き不透明感が強くなっている。

株式相場の反応が限定されたことで

50ドル割れの価格水準では物色意欲も強かったが

プラスサイドを回復するまでの勢いはなく

期近限月を中心に比較的大きい下げ幅になっている。


<石油輸出国機構(OPEC)のパドリ事務局長>
「原油相場を下支えするために、必要とあれば減産を実施する」


ただ、同事務局長は先週末に5月28日の総会で

「追加減産の決定は見送られる」

との逆の見方を示したばかりであり

マーケットの反応は鈍い。

価格が一段と下落すれば

当然に追加減産の協議も行われることになるだろうが

減産合意が全面遵守されていない中では

実質的な影響は限定的との見方が強い。

豚インフルエンザの発生を受けてリスクマーケット全体の地合が悪化しており

原油相場もその流れの中で売り込まれている。

景気の底入れ期待が強いことで

再び40ドル割れを試すようなリスクは低いものの

豚インフルエンザに加えて足元の高水準がクローズアップされていることもあり

上昇余地も限定的だろう。

目先は、50ドルの節目を挟んでの攻防が続く見通し。











なるべく

「外出を避け」
「人ごみを避け」

というのが

「感染回避」

の原則であり

そういう意味では

「国内旅行への影響」さえ

ありうる話だ。



日本での感染者がいない現状では

そこまでの影響はないかもしれないが

「水際での阻止」

に失敗すれば

最悪の状況も。



景気が上向く要素が出れば

「それを黒く塗りつぶす」ような反動要素が

出現する。



この黒いシーソー











操ってるのは誰なんだろう。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。